森林の役割と現実

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温暖化対策としての森林整備、「国や自治体が進めるべき」が79.6% 世論調査結果(EICネット)
http://www.eic.or.jp/news/?act=view&word=&category=&serial=17236

内閣府が全国20歳以上の男女3,000人を対象に行った、「森林と生活に関する世論調査」結果が、平成19年8月13日までにまとまった。
 この調査は、森林に期待する役割、森林や木材の利用、地球環境問題と森林について政府が取り組むべき方針--などに対する関心・意識を調べたもので、19年5月24日から6月3日にかけて、個別面接聴取方式で実施。有効回答は1,827人(60.9%)だった。
 このうち、森林に期待する役割を聞いた質問(3つまでの複数回答可)では、「CO2吸収による温暖化防止(54.2%)」をあげた人が最も多く、「洪水などの災害防止(48.5%)」、「水資源を蓄える働き(43.8%)」、「空気をきれいにしたり、騒音をやわらげる働き(38.8%)」がこれに続いていた。


林野庁や環境省の宣伝効果があったのか,世論調査によると,森林の役割として二酸化炭素吸収が認知されたようだ。しかし,国内については,今後は二酸化炭素の吸収は望むほど効果が出るとは考えにくい。


樹木というのは,若年段階において一番生育が活発で幹が太くなる速度が速いのである。従って,それだけ炭素をたくさん固定するのである。また,意外と知らない人が多いのだが,樹木も生物であるため,人間のように呼吸しており,二酸化炭素を放出している。生育が活発な若年段階では,固定量と放出量を比較すると固定量の方が上回るので,吸収しているといえるのである。そして,高齢になるほど吸収量と呼吸量が同じとなる。


国内の人工林を見ると,1960年代前後に植栽した多くの樹木は,若年段階を通り越しており,二酸化炭素の収支は±0に近いのである。また,これ以上国内で森林面積を増やすことは難しい。従って,このままの森林の状態では,国民が望むような二酸化炭素固定効果は,今後それほど望めないのである。


国内で炭素固定効果を発揮するためには,森林を伐採して木材として使用し,そして植林するサイクルを確立する必要がある。近年は,海外へ輸出される木材の量が増えているらしく,林業が上向くことが期待される。また,最近ではバイオマス・エネルギーが注目されており,新たな材の使い道となる可能性がある。


これからの森林のあり方を考えるには,エネルギー政策,環境政策,林業政策など,包括的に考えていく必要がある。今回の世論調査が示すように,森林を地球環境保全としての側面としても理解があることを考えると,上記に示した包括的・総合的に森林のあるべき姿を議論し,新しい包括的な森林経営を確立する段階に来ていると考えられる。

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