次世代高分解能衛星の打ち上げ

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2000年前後に打ちあがられた商用高分解能衛星にSpace Imaging(後にOrbImageに吸収合併されてGeoEye)の「IKONOS」とDigitalGlobeの「QuickBird」があるが,これらの後継機が今後打ち上げ予定である。特に,DigitalGlobeは18日に「WorldView-I」を打ち上げ予定である。WorldView-Iの特設サイトが開設されている。

このWorldView-Iの打ち上げ背景としては,以下に紹介されている。

WorldView-I (eoPortal)
http://directory.eoportal.org/pres_WorldView1.html

In Oct. 2003, DigitalGlobe was awarded a sizeable contract by NGA (National Geospatial-Intelligence Agency) of Washington DC, formerly NIMA (National Imaging and Mapping Agency), to provide high-resolution imagery from the next-generation commercial imaging satellites. The NGA requirements call for imagery with a spatial resolution of 0.5 m panchromatic and 2 m MS (Multispectral) data. The contract award was made within NGA's NextView program, designed to give the US commercial imaging satellite operators the financing to build their satellites for high-resolution imaging.

NGAが,衛星を使用するために商用高解像度衛星の打ち上げに金銭的なサポートをするプログラムを立ち上げて,DigitalGlobeが落札したのである。落札できなかったSpace Imagingは,結果的にOrb Imageに吸収されてしまった(これは未確認情報)。

DigitalGlobeはGoogle Earthに画像を提供しているが,これに置き換わる可能性があるかというと,それはちょっと難しい。なぜなら,WorldView-Iはパンクロマティック画像(白黒)なのだ。特設サイトにもセンサーのスペックにそれが明記されている。カラーでないので,地図の背景画像として,この画像を利用する機会はなさそうだ。NGAがメインユーザなので仕方ない。

ただ,WorldView-IIが2008年後半に打ち上げ予定となっており,こちらはマルチスペクトルのようだ。

WorldView2 (Ball Aerospace)
http://www.ballaerospace.com/page.jsp?page=82

Ball Aerospace has been a key partner in meeting the increased demand for Earth imaging collection, and with WorldView-2's ability to provide 8-band multispectral pictures at resolutions as sharp as 1.8 meters and panchromatic at half-meter, the aerospace company will further enhance its contributions to the geospatial information market.

2m以下の空間解像度で,8つの波長帯を観測するマルチスペクトル画像ということなので,こちらは研究的にも商用的にも注目を集めそうである。一方,GeoEyeについては,2007年中にはGeoEye-1が打ち上げ予定となっている。

GeoEye-1 (GeoEye)
http://www.geoeye.com/products/imagery/geoeye1/default.htm

センサスペックとしては,空間解像度はパンクロマティックが0.41mで,マルチスペクトルが1.64mとのこと。ただ,マルチスペクトルは8チャンネルはなく4チャンネルで,従来の波長帯のままである。

次世代の商用高分解能衛星は,DigitalGlobeが先に打ち上げるものの白黒で,GeoEyeはマルチスペクトルで先手を打つという形となる。さて,このライバル2社は今後どうなるものか。

50センチ解像度が当たり前となるのが必至なわけだが,日本の衛星の状況はどうだろうか。

「「かぐや」順調に飛行中」(松浦晋也のL/D)
http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2007/09/post_711d.html

1998年から始まった情報収集衛星計画はこれまでに累積で5050億円を消費し、今もコンスタントに年間500億円あまりを使い続けている。毎年「かぐや」1機並の予算を着実に消費しているわけだ。  なおかつ最初の光学衛星は公称解像度を達成できず、しかも何に使っているかは機密の壁の向こうである。

JAXAが次の中期計画の目玉に使用としてる防災衛星構想は、現状では、性能を達成できなかった情報収集衛星ほぼそのままの衛星を4機体制で打ち上げるという構想になっている。

もしかしたら,情報収集衛星の空間解像度は1mさえも達してない可能性がある。防災にだけに特化するのであれば,他の商用高分解能衛星画像との競争は気にする必要はないだろうが,一般ユーザにも販売されることを考えると,解像度50センチ時代には,残念ながら上記2社の製品にはかなわないだろう(既に現世代のQuickBirdやIKONOに大しても解像度的にはかなわないのではないか)。相当安く販売されれば話は別なのだが。

WorldView-1は無事に打ち上げられたみたいですね。

そして,このエントリーを書いた後の記事を紹介。

Google Earth画像、新衛星でさらに高精細に(ITmedia)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0709/18/news010.html

タイトルがこうなっていますが,記事にはWorldView-1がGoogle Earthに画像提供するとは書いていないです。他にはいくつか気になる情報があります。

競合する公開企業の米GeoEyeは、次世代高解像度衛星を打ち上げる予定だったが、広報のマーク・ブレンダー氏によれば、打ち上げを2008年春に延期した。

GeoEyeは打ち上げ延期だそうです。

もし失敗すれば後退にはなるが、現在の衛星のQuickBirdが少なくともあと2~3年はもつ見通し

ほほう。QuickBirdはあと2,3年はもつようですね。

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このページは、tagchanが2007年9月17日 18:38に書いたブログ記事です。

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