1月から2月にかけて,気象庁の気象観測関連のトラブルが3つ報じられた。3つのミスはそれぞれタイプが異なっているようだ。
気象庁の「地域気象観測システム(アメダス)」で、全国約千三百の観測点のうち、北海道から九州にかけての百十五地点に障害があり、一部で「時間雨量九〇〇ミリ超」など実際と懸け離れた降水量や日照時間を示していたことが二十九日、分かった。
問題のあった百十五地点はいずれも、昨年十二月から導入が進められている、最大瞬間風速などが観測できる次世代タイプ。観測機器の更新に伴うシステムトラブルとみられる。
同庁によると、二十八日午後五時半の時点から、コンピューターのシステム障害で観測不能になったため、バックアップシステムを稼働したところ、今度は降水量などに異常値が示され、自治体や防災機関、気象情報会社などに配信された。トラブルは、午後六時までに復旧した。
「アメダス115地点で異常 システム障害か 『時間雨量900ミリ超』」東京新聞 (2008年1月29日)
この記事だけでは原因がいまいちはっきりとしないが,新しいアメダスの更新に伴うトラブルらしい。115地点も誤表示されたというのがポイントであろう。読売新聞(リンク切れ)の記事によると,アメダスを収集するシステムの部分(おそらくアメダス・センター)で不具合が発生したようだ。
東京管区気象台は14日、福井県南越前町今庄に設置された「地域気象観測システム」(アメダス)で、風向風速計が南北逆に設置されていたため、昨年12月から約2カ月間にわたり、風向きも東西南北を逆に観測していたと発表した。
「アメダス、逆さまでした 風向き2カ月、逆に観測」共同通信(2008年2月14日)
観測機器の単純な設置ミスのようだ。
【2008年2月21日0時49分,追加】
東京管区気象台のサイトに情報が掲載されていました。
http://www.tokyo-jma.go.jp/sub_index/koho/hodo/20080214fukui.pdf
気象庁は19日、北海道小清水町の「地域気象観測システム」(アメダス)が、コンピューターのトラブルから1カ月間、風向きを東西逆に観測していたと発表した。
(中略)
気象庁は昨年から、最大瞬間風速などが計測できる次世代タイプのアメダスを順次導入している。今回のトラブルは、更新時のソフトウエアのインストールがうまくいかなかったのが原因だとしている。
「「西風」が「東風」に アメダス、また風向き逆」中日新聞(2008年2月18日)
唯一,気象庁ホームページの報道資料に掲載されたトラブルである。先の2つのトラブルは報道資料は存在していない。資料によると,観測所にあるコンピュータでの観測に関するソフトウェアのトラブルのようだ。
というわけで,3つのミスが続いたわけだが,それぞれにトラブルの背景が違っていることがわかった。1つ目と3つ目は新アメダスに関連するトラブルのようだが,1つ目はデータを集約するシステムのトラブル,3つ目は観測所でのシステムのトラブルである。2つ目は設置ミスである。
防災上,気象観測データの収集は迅速さが求められるため,集約するシステムを構築しているなど,比較的複雑なシステムとなっている(観測機器の設置ミスは論外)。なので,システムの不具合は発生する可能性はあるわけで,その辺は仕方ない部分はある。だが,なるべくトラブルは無くしていただきたいものだ。
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 気象観測に関するトラブル3つ
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.tagchan.net/cgi/mt/mt-tb.cgi/148

コメントする