解雇規制が緩和されて人材が流動化すれば,ポスドク問題は解決するのかも

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上記のようなテーマに関する内容をブログで取り上げたことはないのだが,あえてこういうテーマについて書いてみたい。なお,研究分野や理系文系の違いによって,今回述べることが当てはまらない可能性があることを予め断っておく。


年末年始の派遣村に代表されるように,派遣切りの問題が噴出してきている。それを受けて,雇用再規制の検討を望む声が出ているようだが,一方で雇用規制の緩和をするべき,という意見もあるようだ。私自身はもうすぐ博士課程を修了し,働く身分となる見込みなので,今後の動向に注目している。

また,雇用に関する問題に関連して,博士の学位を取得した後に正規の職業に就けなかったり,ポストドクター後のポジションが無い等の問題として,いわゆるポスドク問題がある。数年前からマスメディア等で取り上げられており,「高学歴ワーキングプア」などの本が登場し,ポスドク問題を扱ったブログのエントリも多数存在している。私自身も,長期的には高学歴ワーキングプアになる可能性はゼロでは無いわけで,この問題を憂慮している。

これら2つの問題について,メディアの記事やブログ等をたくさん読んできたが,2つの問題は原因は同じで,関連しているのではないかと考えるようになった。結局のところ,解雇規制が緩和されて人材が流動化すれば,ポスドク問題は解決するのではないか,という気がしている。

(ただし,私はこの分野の研究者でも専門家でもないため,このようなことを理論的または実証的に明らかにしたわけではなく,説得力がある説明はできない。私の単なる思いつきと思って,聞いていただきたい。)

仮に,企業等の社会全体の労働者の人材が流動化すれば,適材適所で優秀な人材が選定され,ポスドクや課程博士の就職機会が増える可能性は高いのではないだろうか。博士を取得できるような人材であれば,論理的な思考能力,分析能力,プレゼンテーション能力は訓練されており,能力は比較的高いはずである。したがって,企業はこのような人材を選ぶことが合理的な場合も多くなるだろう(ただし,研究分野によるかもしれない)。自然と,「企業は博士に」という流れが出てくるかもしれない。

そうなれば,博士課程に進むことのメリットが出てくるため,進学者は増えてくるだろうし,企業と大学は以前より密接となり,企業から大学へお金が流れる可能性もある。それは,学生にとっても大学にとっても良いことだと言える。さらに長い目で見れば,理工系離れの解決にも貢献できるかもしれない。

ただし,流動化は早い方が良いだろう。ポスドク1万人計画から10年以上が経過している。また,私より若い世代(博士3年未満の学生)は,博士取得後のさまざまな問題点を良く分かっており,すでに博士課程の入学者数が減少している。博士を取得する学生の規模が縮小してしまうことで,問題が解決したと見なされてしまう可能性がある。そうなってしまうと,もはや手遅れである。

ポスドクは,そもそも流動的な人材である。一部の企業,研究機関,大学のみで流動化するよりは,社会全体の雇用が流動化することで,若い博士が多くの分野で活躍し,社会全体で生産性を高め,チャレンジ意欲の高い社会になることを希望したい。

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このページは、tagchanが2009年1月20日 20:08に書いたブログ記事です。

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