昨日のエントリで、Google Earthでハイチの被災地を撮影した商用の高解像度衛星画像が公開されていることを紹介したが、WMSで公開されていることがわかった。これはインパクトが大きい。
この大地震によって、地図関係の大きな動きとしては、OpenStreetMapの活発な活動が挙げられる。OpenStreetMapは参加型で地図を作成するプロジェクトである。今回のハイチの大地震により、世界各地の人々から、あらゆる情報を使い、ハイチの地図の作成が行われている。当初は、Landsatなどの中解像度の衛星画像が活用されていたのだが、とうとう商業用の高解像度衛星画像が活用されるようになった。
これらの衛星画像は、これまで紹介してきた国際的に標準的な地図画像のやりとりの方式あるWMS(Web Mapping Service)が利用されているのだ。これによって、公開するだけでOpenStreetMapで活用できるようになったのである。もちろん、WMSなので、Google EarthやQuantum GISなどの他のクライアントでも表示可能である。Quantum GISでのWMSの利用方法 はこちら、Google EarthでのWMSの利用はこちらを参照されたい。
WMSの情報は、WikiProject Haitiに示されている。以下に各衛星画像のCapabilitiesのURLを示す。
・DigitalGlobe
http://maps.geography.uc.edu/cgi-bin/mapserv?map=/home/cgn/public_html/maps/mapfiles/haiti.map&version=1.1.0&SERVICE=WMS&REQUEST=GetCapabilities
地震前と後の写真がある。ただし、地震後の写真は白黒のようだ。
・Geoeye
http://maps.nypl.org/relief/maps/wms/32?request=GetCapabilities
地震後のカラー写真がある。
これらの写真を使い、被害調査が行われている。写真で判読であるため、制約があることは否めないが、倒れた建物、倒れそうな建物、通れない建物、倒壊した橋などもマッピングされている。また、国連の要請で、難民キャンプを求められているらしい。(リンク)
OpenStreerMapにログインし、ハイチの画像を見ると、情報がどんどん追加されているのがわかる。
最新の情報なのかわからないが、OpenStreetMapのWMSが公開されており、そこで追加されている情報を見ることができる。
OSM WMS Service
http://vizure.net/support/blog/item/1-osm-wms-service
上記のWMSのCapabilities
http://data1.vizure.net/server/services/osm.xml
このような規模で、参加型によって、衛星画像を活用して災害調査が行われた事例は、はじめてではないだろうか。これを実現できたのは、WMSなどの相互運用技術が広まってきたからである。
インド洋の大津波の際は、高解像度衛星画像によって、津波の様子や渦を撮影し、そのインパクトが世界に伝わった。5年が経過し、今度は見るだけでなく、衛星画像を使うところまで、到達したといえる。非常に感慨深いものがある。衛星画像の利用の新しいパラダイムシフトが起きた瞬間かもしれない。
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