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天気 Archive
2010年の気象関係の展望
- 2010年1月 1日 15:44
- 天気
最近は気象関連の話題について触れていないが、2つほど触れつつ、2010年を展望してみたいと思う。
・ソメイヨシノの開花予想の廃止
2009年12月25日に気象庁からさくらの開花予想を廃止することを発表した。民間気象会社との予報の比較は話題性があったが、これは気象庁にとっては勇気ある撤退といえる。気象の自由化が行われて15年経過したが、民間に任せられるものは任せても良い段階にきているのではないか。今後は、継続性が重要な観測や防災の観点から重要な予報に絞り、明確な線引きをした上で気象庁は業務を続けるべきだと思う。
そのように考えると、紫外線予報や黄砂予報は気象庁が予報を出すすべきかどうか、ということは議論の余地があるかもしれない。今年は独立行政法人や財団法人の見直しが始まると思うが、気象業務支援センターのありかたを含めて、このような議論が起きることを期待したい。
・Twitter + 位置情報は新たな気象情報のブレークスルーが起きるか?
今年はTwitterが大ブレークとなったが、気象関係での利用可能性には引き続き注目していきたい。昔、Twitter検索で気象関係のキーワードの抽出を試みたが(リンク)、ハッシュタグで#tnkをつけて天気に関する情報の収集を試みる動きがあり、今後の展開に注目していきたい。
また、TwitterがAPIで位置情報をサポートしはじめたように、位置情報と天気がリアルタイムで結び付けば、だれもがリアルタイムで任意の地点の気象情報が収集できる可能性がある。Twitterのユーザ数の爆発的な増大を考えると、天気の新しいブレークスルーが生まれる可能性も十分にありうる。
Twitterを利用してリアルタイムでユーザが報告する気象の情報を収集できるようになるが、そのようなプラットフォームが構築された先については、専門家(気象予報士)の関与が不可欠になるだろう。これによってはじめて、科学コミュニケーションまたは気象災害に関するリスクコミュニケーションがなされることが期待される。技術的にはこれを実現することは可能である。
iPhoneアプリで考えると、こういう観点で作らたアプリは存在していないので、その辺のサービスを気象事業者がはじめてみるのもおもしろいのではないか。ただし、気象業務法的にどうなのかは現時点で明言できないので慎重な判断が必要かもしれないが・・・。
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iPhoneの天気アプリ「ウェザーニュース タッチ」が登場
気象情報会社大手のウェザーニュースが,iPhoneアプリを出した(無料)。日本向けの使い勝手の良い天気アプリが無かったため,個人的には待望のアプリである。ただ,ウェザーニュースがiPhoneアプリを出すとは予想していなかった。本エントリでは,個人的なアプリの評価と改善点についてまとめたい。なお,このアプリの使い方については,Going My Wayでスクリーンショット付きで詳しく紹介されているので,参考にされたい。
- 評価点 評価できる点は,ピンポイント予報の表示機能があること,雨雲レーダーや気象衛星などの情報が表示できることである。また,地方ごとに解説文(と動画)が出てくることも評価に値する。使い勝手については,特に重い印象はなく,それなりに使いやすいと思う。
- 改善点
- 個人向けにカスタマイズされた気象情報の提供をするべし
- GPSの位置情報を活用するべし
- 気象情報の機能をどんどん追加するべし
- ソーシャル機能を搭載するべし
まず,アプリを最初に起動して表示される画面は,全国の天気予報である。私はこれに違和感がある。全国の天気を前面に出すのではなく,ピンポイント予報を表示すべきだと思う。つまり,個人向けにカスタマイズした予報を表示するアプリであるべきではないかと思うのだ。なお,WeatherbugやAccuWeatherでは,ピンポイント予報がメインである。iPhoneのネイティブアプリでさえも地点登録が可能である。iPhoneのように携帯端末だからこそ,個人向けにカスタマイズされた気象情報が提供できるはずである。
個人向けにカスタマイズされた気象情報を提供するためには,GPSで取得できる位置情報が重要となる。例えば,位置情報によってピンポイント予報の場所を切り替えることができる。また,周辺のアメダスの情報を表示させることも可能である。さらに,地図で表示された画面上に,GPSで取得した位置情報を重ねることも可能となる。例えば,アメダスや雨雲レーダーの画面上に自分の位置が表示されたらおもしろいのではないか。しかし,このアプリは現時点ではGPSを活用していない。
現在,アプリ上で表示される情報は,雨雲レーダー,気象衛星,天気予報である。おそらく,チャンネルと題していることから,表示される情報は今後も追加されると予想されるが,たくさんの情報を追加して欲しいと思う。特に,アメダス,注意報・警報,地震・津波,台風を希望したい。また,これらの情報も,位置情報と密接に関わることから,地図系の情報にGPSで取得した自分の位置情報をプロットしたり,位置情報に応じて表示する情報を切り替えることができるだろう。
ウェザーニュースでは会員の中から「ウェザーリポーター」を募っており,街角の天気の様子をリポートして,集約してユーザへ配信する仕組みを構築している。主に携帯電話向けのサービスであるが,iPhoneでも有効だと考えられる。特に,iPhoneの場合はGPSで位置情報が付くことから,位置情報を送りつつ,写真と文章の天気リポートが送ることができる。
また,iPhoneはTwitterのようなマイクロブログ系ととても親和性が高いため,天気リポートにソーシャル的な機能を持たせることも良いのではないだろうか。天気だけでは繋がることは難しいので,位置情報+天気で繋がることで,従来型の1対多のような気象情報の発信とは違った,速報性が高く,また個人にカスタマイズされた情報を配信できる可能性がある。
上記のことを,ウェザーニュースに要望として送ってみようと思う。
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Twitterの天気関連つぶやきの抽出 Ver.2
- 2008年12月17日 10:22
- 天気
以前のエントリで,Twitter検索を利用して天気関連のつぶやきを抽出するサービスをはじめたことを紹介した。
Twitterの天気関連つぶやきの抽出
http://www.tagchan.net/blog/2008/06/weathetter.html
今回,別のTwitter検索を発見して,それなりに良さそうな検索結果を返してくれるので,同じことをやってみた。
Weathetter(うぇざったー) twitter天気関連投稿解析サービス Ver. 2
http://www.tagchan.net/twitter/weathetter.php
基本的に前回と同じキーワードで検索している(ただし,うまく動作しているのかが良くわからない)。円グラフのカテゴリやキーワードについては,少し調整するかもしれない。
気象協会が天気APIを公開することを発表しており,うまく連携できる可能性があるかもしれない。また,天気関連のつぶやきは,携帯やiPhoneなどのモバイルで投稿することも多いと思う。そのため,位置情報が重要となってくると思う。たとえば,loc8rやBrightkiteなどの位置情報を重視したSNSやマイクロブログが出てきているので,その辺と連携できれば,天気情報の分野から見れば一つのブレークスルーになるのではないかと考えている。
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天気情報APIは気象庁が公開すれば良いのでは?
- 2008年12月 5日 09:52
- 天気
結論を先に言うと,天気情報(アメダスも含めて)の基本的な項目は,気象庁が無料でAPIとして公開し,気象会社以外のユーザが,どんどん気象情報を有効活用できる枠組みにするべきである。ただし,気象業務法で認可が必要な場合や,警報,地震,津波などの防災上重要な情報は,その限りにあらず,である。
昨日,日本気象協会が天気情報APIを公開するとプレスリリースを出したが,前々から天気情報APIの必要性は感じていた。すでに,Livedoorがそういうサービスを始めているが,配信している情報の幅が狭いと思っている。
思い切って,気象庁は地震,津波,警報などの防災上重要な事項は除いて,APIとして気象情報を全部配信すれば良いと思う。そうすれば,気象業界だけにとどまらず,気象情報が様々な分野で使われることになるだろう。そして有益な情報として,天気情報は確実にステップアップできると思う。
さらに,配信する情報は地理情報として配信するべきである。天気の情報は,地図の上に重ねられていることが多く,地理情報なのである。しかし,現状では画像として見ているだけに過ぎない。位置情報系サービスがたくさん出てきていることを考えると,その辺を見越して地理情報として発信すべきである。
そうなると,気象会社は無料の情報があることを前提で,付加価値の高い情報の発信に注力し,そこでお金を儲けるような枠組みにできる。また,新たな企業が参入しやすくなり,気象予報士のニーズも増える思う。既存の気象会社全体の利益が増えることに貢献するのかは分からないが,社会全体としては,この方が利益が大きいだろう。これがまさしく,この時代の「気象情報の自由化」だと思う。
もちろん,業務で気象情報が重要な場合や,時間との勝負となる防災に関する重要事項については別である。また,自由化しても,気象業務法で認可が必要なケースが出てくるかもしれないので,その辺の線引きを明確にする議論は必要であり,登録制にして気象庁が定期的にクオリティコントロールはする必要はあるだろう。
この業界からは離れているので,最近の状況をよく知らないが,外野の意見として書いてみた。
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iPhoneに天気系アプリを充実させてほしい
特にブログでは明らかにしていなかったが,iPhoneの白16GBを購入した。発売日の当日に思いつきで町田ヨドバシに並んでみたら,あっさりと整理券をゲット。ただ,手続きの混雑を避けるため,その日には手に入れられず,次の日に入手することができた。しかし,Simカードを認識せず,途方に暮れることに。次の日(日曜)に町田ヨドバシに電話したところ,在庫が無いから他をあたれと言われ,秋葉原ヨドバシに電話して在庫があることを確認し,秋葉原までわざわざ出向いて初期不良として新品に交換してもらった。その場でアクティベーションもしてもらい,無事に使えるようになったわけである。
iPhoneの使用レポートはいろいろなところで取り上げられているので,全般的なことは言及しないつもりだ。位置情報については,後日まとめて書きたいと考えている。今回は,天気関連に絞ってブログを書こうと思う。先に結論を言うと,「日本向けのWeatherbugのようなソフトが無いので作るべき」ということである。
iPhoneのネイティブアプリの天気情報
まず,iPhoneネイティブアプリの天気情報の印象を。このアプリの天気情報は,おそらく海外系の気象情報サイトから来ている。以前使っていたiPod touchでは,天気予報の表示画面の左下の「Y!」をタップして,詳細なサイトに移動できた。すると,海外のYahoo.comの天気情報のサイトに飛ばされた。現在は,Yahoo! Japanの気象情報サイトに飛ばされる。それはそれで良いのだが,ネイティブアプリは海外系の情報を取り込んでいるため,Yahoo! Japanの気象情報で発表されている天気予報との整合性が取れていない。そもそも表示する天気アイコンの表示方式が異なっており,違和感がある。アップルのネイティブアプリなので難しいとは思うが,改善を希望したい。
Yahooの天気情報
iPhoneのSafariのブックマークにはYahooがあり,iPhone用に最適化されたサイトへ飛ぶことができる。その中のコンテンツに天気情報があり,一部については,iPhone用に最適化されている。今日,明日,明後日の,全国天気,気温,降水確率については,iPhone用に最適化されている。各地の天気や天気図,台風情報などの情報へのリンク集についてもiPhone用に最適化されているが,そこから先は通常のサイトへ飛ばされる。せっかくなら,すべての情報について,iPhone用に最適化するべきであろう。
iPhoneでは東京アメッシュが見られない
夏のこの時期,多くの人が夕立を気にする。雨が降っていなくても,上流で雨が降れば川は増水し,危険な場合もある。そこで,リアルタイムで,雨雲の様子を把握することは重要である。東京都下水局の東京アメッシュでは,10分おきでタイムラグがほとんどなく,レーダーによる雨雲の様子を配信しており,詳細な雨の範囲を知る貴重な情報源である。しかし,Safariで対応していないのだ。そのため,Yahoo天気の雨雲レーダーをみなければいけないが,更新頻度が少なくタイムラグが大きいため,使い物にならない。
WeatherBugはインターフェイスが優秀
App storeには,天気のカテゴリがあり,天気系アプリがダウンロードまたは購入できる。種類は少ないのだが,WeatherBugはランキングは高く,フリーなのでインストールしてみた。画面は以下のような表示である。
Tokyoとなっているが,この場所は位置情報を使って自動的に決定してくれる。私は神奈川県在住で,自宅で設定したが,神奈川県でもTokyoとなった。しかも,詳しく見るとHanedaと書いてあり,羽田空港のようだ。しかも,温度は華氏表示,風速はノットである(注1:SafariでみるWeatherBugでは摂氏対応しているようだ。)(注2:近いうちにアップデートされて摂氏に対応する可能性がある→リンク)。また,画面下にRadarというのがあるが,これは日本には対応していない。温度や風向風速の下にAlertがあるが,気象庁の注意報や警報ではない。結局,海外の天気情報サイトからの情報であるため,日本の詳細な天気情報は十分に整備されていないのだ。
従って,WeatherBugのような国内向けの天気情報iPhoneアプリを開発するべきだろう。大きいディスプレイを生かして,WeatherBugに近いような,ひとつの画面から,必要な情報に簡単にアクセスできるようなインターフェイスが欲しい。また,位置情報を取得して,もっとも近いアメダスの最新の観測情報や気象情報を表示させるとか,雨雲レーダーの地図に自分のいる位置をプロットする等も可能だろう。落雷情報もあるとうれしいかな。
さらに,ソーシャル的な要素を入れて,twitterのようなシステムがあるとおもしろい。私はWeathetterというtwitterの天気関係ポストを拾うことを試みているが,これに位置情報を簡単に与えることができれば,自分の位置情報に近いところのポストを拾うことができれば,有効な天気情報となる。
大手気象情報会社ではなく,中小の気象会社で,アプリの値段は100~200円程度でいいので,天気情報用iPhoneアプリを開発して欲しいと個人的には思う。
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次の気象衛星「ひまわり」が消滅の危機?
最も国民の認知度の高い衛星である気象衛星「ひまわり」の後継機の予算を確保する見通しが立っていないらしい。
気象衛星が消滅の危機、「ひまわり」後継機に予算集まらず(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20080705-OYT1T00454.htm
気象庁が6~8年後に打ち上げを予定している気象衛星「ひまわり」後継機2基の調達の見通しが立たず、30年以上も日本の空を宇宙から見守ってきた気象衛星が消えてしまうかもしれない事態に直面している。現行2基の予算の7割を分担した国土交通省航空局が計画から外れることになったため、管理運用を含め1基400億円とされる予算の確保が気象庁だけでは難しいためだ。
以前,気象庁が考えている次期気象衛星についてエントリを書いた。やや批判気味に書いたのだが,民間の力を利用するという考えだったので,気象庁には予算が無いということは良くわかっていた。そして,本当に予算が確保できていないようだ。
以下に,いくつかの雑感を列挙する。
(1) 気象衛星は最も役に立った地球観測衛星である
一機400億円かかるとか,予算が取れる取れないは別にして,これまでの地球観測衛星の中で気象衛星はも最も役に立ってきた地球観測衛星の1つである。日本では,気象衛星の打ち上げ前は台風の接近の予想は富士山レーダー(1999年廃止)に頼るしかなかったが,気象衛星によって,はるか南の台風の発生をいち早く察知し,台風の進路の予測の精度が向上した。防災面での貢献は多大なものがある。
それだけでなく,数値予報へのインプットデータとしての貢献,気象現象の解釈にも使用される。世界的には,世界気象機関(WMO)が実施している世界気象監視計画へ参加しており,国際貢献にもなっている。
(2) 極軌道衛星は気象衛星の代替にはならない
最近は,だいち(ALOS)や,高分解能衛星写真を目にする機会が多くなっている。しかし,このような画像を撮影する衛星は極軌道である。気象衛星は静止軌道であるため,観測方法が全く異なっている。極軌道の場合は,地球の回りを回っているため,気象衛星のように一時間や30分に1度のような高頻度の撮影はできない。
(3) このタイミングには何か裏がある?
国の予算のことは詳しく知らないが,All aboutによると,来年度の予算の動きが始まるのが5月くらいのようだ。
概算要求、補正予算、復活折衝・・専門用語を解説! 予算についての基礎知識 (All about)
http://allabout.co.jp/career/politicsabc/closeup/CU20010904/index.htm
各省庁の各局の各「課」が、来年欲しい予算をまとめ、各局の予算関係を仕切る「総務課」に要求します。これが5月末くらいまで。総務課はこれをもとに局の予算要求をまとめ、各省庁の予算関係を仕切る「官房予算関係課(会計課)」に提出します。これは6月末くらいまで。これをもとに、各省庁が予算の要求を財務省にするのが8月末から9月あたまくらいまでです(これを概算要求といいます)。
この記事によると,5月から6月にかけては省庁内で予算要求が決まってくる時期である。気象庁は外局なので国土交通省との予算の関係がよくわからないが,国土交通省内での折衝か,財務省での折衝でうまくいっていないのだろうか。そのため,リークによる先制攻撃で予算獲得を有利に進める狙いがあるのかもしれない。洞爺湖サミットの主要テーマの1つに気候変動があるので,この記事が出るタイミングが良すぎる。
まさか,気象衛星が必要ないと考えている役人はいないと思う(そうあってほしい)ので,何か裏があるような気がしている。
(4) とにかく気象庁はこれから正念場
過去のひまわりの打ち上げの経緯を見ると,技術試験衛星であったり,運輸多目的衛星だったりと,現業では衛星画像自体は使われているが,単独で現業を目的とした気象衛星の打ち上げについては,行われていないのだ。
ひまわり8号に迫る危機 (MTSAT打ち上げを追う!)
http://mtsat.air-nifty.com/news/2008/02/8_0464.html
* ひまわり1号~2号:科学技術試験衛星だったため、科学技術庁が経費を100%負担(気象庁ゼロ%) * ひまわり3号~5号:科学技術衛星だっため、科学技術庁が40-25%負担(気象庁60-75%) * ひまわり6号~7号:運輸多目的衛星だったため、航空局が70%負担(気象庁30%)
今後の衛星は,国土交通省航空局が計画から外れ,技術試験衛星でもないということである。つまり,現業として気象庁が継続性を持って気象衛星を打ち上げる時期が訪れた,という解釈ができる。いろいろと水面下の攻防がありそうだが,とにかく気象庁は正念場を迎えているといえる。
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Twitterの天気関連つぶやきの抽出
- 2008年6月12日 22:14
- 天気
Twitterで投稿される情報は,自分の身の回りに関することが多い。天気についても,体感的なことや現在の自分がいる場所の天気の状況をつぶやいている。このような「生の声」をうまく抽出することで,現在の天気やこれからの天気を判断する情報の一つとして,活用できる可能性があると考えている。そこで,Twitterのつぶやきから,天気に関するつぶやきを抽出し,解析するウェブページを作成してみた。
Weathetter(うぇざったー) twitter天気関連投稿解析サービス
http://www.tagchan.net/twitter/weathetter.php
このウェブページは,ベースはUsuyu氏のdisastterを参考にしている。Usuyu氏には使用の許可をいただき,phpのソースコードを改変したものである。Usuyu氏に感謝致します。
検索はtwitter検索を利用しており,天気に関するキーワードで検索をして,結果をxmlで受け取る。
検索キーワードは以下のとおりである。
大気の状態, スコール, 大雨, 雷が, 雷雨, 雹, 豪雨, 夕立, 土砂降り, 洪水, 記録的短時間大雨情報, 土砂崩れ, 小雨, 濃霧, 雨量, 降水, 降雨, 降水確率, 降ってきた, 降り始め, 雷雲, 増水, 真夏日, 酷暑日, 猛暑, 酷暑, 放射冷却, 寒波, 冷害, 冷夏, 暖冬, 最高気温, 最低気温, フェーン, やませ, 北東気流, 肌寒い, 蒸し暑い, 暑い, 寒い, 快晴, 晴れ, 秋晴れ, 冬晴れ, 晴天, 空気が乾燥, 小春日和, 青空, 台風, 暴風, 強風, 突風, 大しけ, 最大瞬間風速, 突風, 竜巻, 高潮, 高波, 波が高, 梅雨前線, 温暖前線, 寒冷前線, 停滞前線, 閉塞前線, 高気圧, 低気圧, 閉塞前線, 熱帯低気圧, 積乱雲, 入道雲, 曇, 地震雲, 巻雲, 曇天, 着氷, 吹雪, ふぶき, 風雪, 暴風雪, 着雪, なだれ, 雪崩, 融雪, 積雪, 降雪, アメダス, 天気予報, 気象情報, 気象庁, 気象予報士, 気象台, 測候所, 気象衛星, 注意報, 警報, 大雨情報, 梅雨, 木枯らし, 春一番, 梅雨入, 梅雨明, 黄砂
上記キーワードで抽出されたつぶやきの最新20件は,「発言詳細」のところに表示されている。次に,抽出されたつぶやき本文をYahoo! Japanの形態素解析APIにかけて単語に分解し,出現キーワードの件数をカウントしている。また,検索キーワードをカテゴリに分け,つぶやきがどのカテゴリに分類されるのかを判定し,グラフ化している(天気キーワードグラフ)。
カテゴリは以下の通りである。
TR=雨・雷・不安定系, TE=温度系,FI=晴天系,WWT=波・風・台風系,WC=天気図系,CL=雲系,SN=雪系,WI=気象情報系,SE=季節系
このWeathetterが完成した6月9日の夕立のときは,大部分が夕立や雷雨についてのつぶやきばかりで,非常に興味深かった。
もしできるのであれば,buzztterのような形で,網羅的にTwitterを検索して天気関連の用語を抽出してみたいと考えている(技術的には可能だが容易ではない)。また,位置情報付きのつぶやきが増えれば,自分のいる場所に近くて,天気関係のつぶやきが検索できるようになるかもしれない。そうすれば,防災とかにも役立つサービスができるかもしれないが...。
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温暖化問題に対する違和感
ここ数日,複数のテレビ局でエコ関連が番組の主要テーマとして取り上げられている。このような番組を通して,最近の温暖化の話題を眺めていると,温暖化問題狂想曲というくらい,「人間による化石燃料の使用が地球温暖化の主因と考えられる」という温暖化説が盲信されているのを感じる。そして,自然環境の特異な変化を,単純に温暖化が原因と結び付けている報道が多いように感じる。これには,若干の違和感を覚える。
(なお,このエントリのテーマは,温暖化問題やエコ関連を否定することを主旨とはしていない。)
1. 人間を起源とした温暖化説は本当か?
根拠となっているIPCCの報告書では,「人間による化石燃料の使用が地球温暖化の主因と考えられ,自然要因だけでは説明がつかない」という内容となっている。多くの研究者や政府関係者によって,長い時間をかけて作成された報告書の内容は尊重する。私は反論するつもりはない。人間を起源とした温暖化説を支持すること自体は構わないと思っている。だが,科学が出す成果には不確実性が残っているということを理解した上で,人為的起源による温暖化説を支持して欲しい。
実際には,温暖化は人為的起源ではなく他の要因とする説も存在しており,その可能性は完全に排除されたわけではない。また,将来を予測するシミュレーションで温暖化を予測する研究がよく取り上げられるが,シミュレーションには入力するパラメータが多く,現実世界を再現または予測することは難しい。また,パラメータの少しの違いが大きな結果の違いを生じさせることもある。そもそも,地球規模で多くの現象が相互に影響し合って起きる自然現象に対して,100%の自信で断定することは不可能に近い。したがって,「現段階では数多くの研究によって人為的起源による温暖化説が支持されているが,他の原因とする説も出ている」という認識が適切なのである。
繰り返すが,人為的起源による温暖化説を信じること自体は全く構わないと思っている。しかし,この温暖化説が100%正しく,他の可能性は絶対に無い,という認識は適切ではない。それを意識した上で,メディアやさまざまなソースで取り上げられる温暖化問題について,接してもらえると幸いである。
2. 最近の自然環境の変化は温暖化が原因か?
例えば,どこかで集中豪雨や洪水が発生したとか,記録的な高温を観測したとか,そういうシビアな現象や記録的な何かが発生した場合に,すべてを温暖化と関連付けてしまうケースをよく見かける。ほかにも,どこかの湖のある生物がいなくなったとか,今までいなかった動植物が増えたというケースでも,「温暖化の影響」と一言で片付けてしまっているケースを見かける。
もちろん,そのような現象が温暖化が原因である可能性は否定できないのは確かだ。しかし,そういう問題を,一言で「温暖化の影響」と決め付け,思考をストップさせてしまってないだろうか。
例えば,気温や降水量は,多い年もあれば少ない年もあるように,自然現象は「ぶれる」ことがあたりまえだ。したがって,温暖化が原因であると判断するためには,短期的な視点で,シビアな現象や記録的な何かだけの情報にとらわれるのではなく,長期的にデータを観察した上で慎重に判断されなければならないのだ。なので,集中豪雨などのシビアな気象の話題になった場合,「温暖化の影響で...」ということは軽々しく言えない。
まとめ
結局のところ,上記の①と②を深く考えずに信じてしまっている人が多いような印象を受けているために,温暖化問題に対する多くの人々の関心に対する違和感を覚え,それに対する警鐘を鳴らしたいと考えたことが,本エントリを書いた動機である。「そんなこと,みんなわかっているよ!」というのであれば,杞憂に終わることになるので,それはそれで良い。
温暖化問題を通してエコ(エコという2文字で表現することにも違和感を覚えるが...)に力を入れることは,地球のことを考えた行為として,尊敬に値する。それでも,単純な思考はせずに,「地球温暖化ってのは人間が原因である可能性が高いみたいだけど,自然は複雑だし,いろいろとあるみたいだよ」,「異常気象みたいだけど,もっと長い目でみないと温暖化が原因なのかわからないよね」というように,自然に対する複雑性を頭の隅のどこかに置いたうえで,温暖化問題に接してもらえると幸いである。
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環境省と気象庁の黄砂情報がリニューアル
2月はもうすぐ終わりとなり,そろそろ黄色い粉が気になる季節が到来した。黄色い粉は,花粉と黄砂である。黄砂情報は,環境省と気象庁から発表されているが,2008年バージョンにリニューアルしたようだ。
- 環境省-黄砂飛来情報 環境省のプレスリリースはこちら。上空にレーザ光線(ライダー)を当てて,黄砂の量を正確に推定するのが特徴である。ただし,中国については,当初公開予定だったが,国家機密ということで観測データは公開されないことに。
- 気象庁-黄砂情報
当初は日本、中国、韓国、モンゴルの4か国で観測されたデータを公開する計画だったが、中国が「気象は国家機密」としてデータ提供を拒否したため、中国の情報がないままでの運用開始になった。
公開サイト
http://soramame.taiki.go.jp/dss/kosa/
サイトを見ると分かるが,中国の観測点が無い。また,日本でもそれほど観測点があるわけではなく,12点である。それほど網羅的に観測しているとはいえない。なお,黄砂の量による影響は,上記ウェブサイトの「黄砂飛来量の凡例」を見ると分かりやすい。
予測については,CFORS呼ばれる黄砂分布をモデルによる計算結果で表示するようだ。2008年2月28日16時現在,表示されていない。おそらく,こちらが元のサイトであろう。
気象庁のプレスリリースはこちら。気象庁の場合は,目視での観測で視程を観測する。従って,環境省のような機材を使用して,花粉の量自体は計測してはいない。また,観測点は環境省よりは断然多い。
黄砂観測実況図
http://www.jma.go.jp/jp/kosa/index.html
環境省と同じく,モデルによるシミュレーションを行っており,地表面付近の黄砂濃度の濃度と,大気中の黄砂の総量の多さが分かる。
黄砂予測図
http://www.jma.go.jp/jp/kosafcst/index.html
メッシュの空間解像度は非常に粗そうだが,黄砂の到達具合が見やすくなっている。ただ,濃度が人間生活の中でどういう影響かを明確に示していないため,一般人が気をつける基準や目安がわからないのが欠点だろう。多少は参考となる基準を提示して欲しいと思う。
2つの黄砂情報サイトを紹介したが,次に様な違いを見出すことができる。
環境省:正確な黄砂の量を観測できるが,観測点が非常に少ない。
気象庁:観測点が多いが,実際の黄砂の量は観測していない。黄砂の予測図からは,黄砂の実際の量や濃度が読み取れないため,対策をとるための判断ができない。
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気象観測に関するトラブル3つ
- 2008年2月20日 23:08
- 天気
1月から2月にかけて,気象庁の気象観測関連のトラブルが3つ報じられた。3つのミスはそれぞれタイプが異なっているようだ。
気象庁の「地域気象観測システム(アメダス)」で、全国約千三百の観測点のうち、北海道から九州にかけての百十五地点に障害があり、一部で「時間雨量九〇〇ミリ超」など実際と懸け離れた降水量や日照時間を示していたことが二十九日、分かった。 問題のあった百十五地点はいずれも、昨年十二月から導入が進められている、最大瞬間風速などが観測できる次世代タイプ。観測機器の更新に伴うシステムトラブルとみられる。 同庁によると、二十八日午後五時半の時点から、コンピューターのシステム障害で観測不能になったため、バックアップシステムを稼働したところ、今度は降水量などに異常値が示され、自治体や防災機関、気象情報会社などに配信された。トラブルは、午後六時までに復旧した。 「アメダス115地点で異常 システム障害か 『時間雨量900ミリ超』」東京新聞 (2008年1月29日)
この記事だけでは原因がいまいちはっきりとしないが,新しいアメダスの更新に伴うトラブルらしい。115地点も誤表示されたというのがポイントであろう。読売新聞(リンク切れ)の記事によると,アメダスを収集するシステムの部分(おそらくアメダス・センター)で不具合が発生したようだ。
東京管区気象台は14日、福井県南越前町今庄に設置された「地域気象観測システム」(アメダス)で、風向風速計が南北逆に設置されていたため、昨年12月から約2カ月間にわたり、風向きも東西南北を逆に観測していたと発表した。 「アメダス、逆さまでした 風向き2カ月、逆に観測」共同通信(2008年2月14日)
観測機器の単純な設置ミスのようだ。
【2008年2月21日0時49分,追加】
東京管区気象台のサイトに情報が掲載されていました。
http://www.tokyo-jma.go.jp/sub_index/koho/hodo/20080214fukui.pdf
気象庁は19日、北海道小清水町の「地域気象観測システム」(アメダス)が、コンピューターのトラブルから1カ月間、風向きを東西逆に観測していたと発表した。 (中略) 気象庁は昨年から、最大瞬間風速などが計測できる次世代タイプのアメダスを順次導入している。今回のトラブルは、更新時のソフトウエアのインストールがうまくいかなかったのが原因だとしている。 「「西風」が「東風」に アメダス、また風向き逆」中日新聞(2008年2月18日)
唯一,気象庁ホームページの報道資料に掲載されたトラブルである。先の2つのトラブルは報道資料は存在していない。資料によると,観測所にあるコンピュータでの観測に関するソフトウェアのトラブルのようだ。
というわけで,3つのミスが続いたわけだが,それぞれにトラブルの背景が違っていることがわかった。1つ目と3つ目は新アメダスに関連するトラブルのようだが,1つ目はデータを集約するシステムのトラブル,3つ目は観測所でのシステムのトラブルである。2つ目は設置ミスである。
防災上,気象観測データの収集は迅速さが求められるため,集約するシステムを構築しているなど,比較的複雑なシステムとなっている(観測機器の設置ミスは論外)。なので,システムの不具合は発生する可能性はあるわけで,その辺は仕方ない部分はある。だが,なるべくトラブルは無くしていただきたいものだ。
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気象衛星画像ブログパーツの作成
最近当ブログで取り上げている気象衛星だが,これのブログパーツを作成してみた。天気関係のブログパーツだと,天気予報や降雨レーダなどが登場している(リンク)。しかし,気象衛星関係は見当たらなかった。特に役に立つわけではないが,見た目も多少はおもしろいので,使う人がいてもおかしくないとは思っている。
実は2月に入ってから,当ウェブサイトの右側の下に表示させてあるのが,気象衛星画像ブログパーツである。一応,別ページも用意した(リンク)。画像は,東大生研にあるWebGMSを利用している。また,画像を切り替えるようにしてあり,いつ撮影された画像なのかも分かるようになっている。
そして,貼り付けるコードは以下の通り。なお,コード内に「window.onload」を使っているため,bodyタグでonloadを使っている場合は,Latestをクリックしないと画像が表示されないと思われるので注意が必要である。
<script type="text/javascript" src="http://www.tagchan.net/mtsat.js"></script>
<script type="text/javascript">
window.onload = function(){getmtsatJSON(0);}
</script>
<div style="background-color:azure;border-style:solid;border-color:#125ebc;border-width:1px;font-size:11px;width:170px;padding:5px;">
<div align=center><b>気象衛星ひまわり<br>MTSAT画像</b><br>
<input type="button" value="<-" onClick="prev()">
<input type="button" value="Latest" onClick="getmtsatJSON(0)">
<input type="button" value="->" onClick="next()">
<div id="mtsat_time"></div>
<div id="img_src"></div>
<br>by ERI/IIS/U-Tokyo/Japan</div></div>
※現在,処理を行っているサーバーが停止しています。
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気象庁が考える次期気象衛星
以前のエントリーで,次期気象衛星についてコメントしたが,その後,気象庁で開催された次期静止気象衛星について検討する懇親会の資料がアップされた。
「静止気象衛星に関する懇談会について」気象庁
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/satellite/kondan/kondan_index.html
「資料1-1 静止気象衛星の現状と今後の展望」には,次期気象衛星のスペックが示されている。それによると,可視光が3チャンネル(バンド),近赤外が3チャンネル(バンド),赤外が10チャンネル(バンド)を予定しているらしい。また,空間解像度は可視が500m,近赤外+赤外が2000mとなる予定としている。また,10分間隔の観測頻度となる予定である。このバンド構成と観測頻度は,陸域観測に有効であろう。
このほかに,資料を見ていて気になった点がある。それは,気象庁は気象衛星の運用を民間に任せたいと思っているようなのだ。
「資料1-2 今後の静止気象衛星の整備・運用に向けた課題」において,3つの論点が挙げられている。それは以下の通りとなる。
- 静止気象観測ミッションと他のミッションの相乗りの可能性は?
- 気象衛星観測の高機能化により、気象業務への利用以外に、新たな利用は見込まれるか?
- 気象衛星の整備・運用において民間活力を活用することは可能か、その場合どのような方法が適当か?
まず,1つ目の「相乗り」の可能性については,資料1-2のスライド2枚目に説明されている。そのなかで「複数の機能を搭載した衛星は,個別に衛星を打ち上げるより経済的」としている。要するに,別の機能を搭載させたい機関を探し,予算を分担させて打ち上げて,コストを抑えるということである。
2つ目の「新たな利用」については,従来より高頻度で,高波長分解能,高空間分解能になることで新たな利王が見込める,としている。
3つ目の「民間活力」については,7枚目のスライドを見れば一目瞭然。気象庁はデータを受け取るだけで,衛星の運用を外に任せたいと考えているようなのだ。
これらの論点を総合すると,
「われわれ気象庁はお金がないから,次期気象衛星をできるだけお金をかけない形とし,打ち上げと運用をできるだけ民間に任せていきたいです。センサーがよくなるわけだから,民間で新たな利用用途が見込めるでしょ?」
と受け取ることができる。
衛星に複数のミッションを搭載(相乗り)する点については,多くのセンサーを搭載して1年も経過せずに失敗した,ADEOS(みどり)やADEOS2(みどり2号)の失敗が参考になる。1つのミスで複数のミッションが影響しないよう,比較的小型な衛星を打ち上げる考え方が出てきているが,その辺は気象庁はどのように考えているのだろうか。メリットとデメリットがあるはずなので,その辺を検討して提示すべきである。
利用用途については,研究用途向けに非常に興味深いデータが取得できると期待できるが,民間がこれを使って儲けることは不可能だろう。MODISやAVHRRのような,次期気象衛星の空間解像度とほぼ同等な500m~1000m程度の空間解像度の地球観測衛星が,商業的に利益を上げている事例を聞いたことがない。観測頻度が高いことは魅力的ではあるが,現実的には空間解像度が数メートル以下のデータでしか収益を上げていない。おそらく,それでも利益は出ていないのではないか。
「民間活力」については,これでは民間任せにしてユーザになります,と言っているようなものだ。防災上重要な位置づけであり,国民からの認知度が極めて高い気象衛星を,民間任せの運用にして良いものか。しかも,気象衛星による観測は日本だけでなく国際な枠組みがあって,データが全世界に流通しているのだ。
上記URLに掲載された議事概要によると,出席した委員からかなり厳しい意見が出たことが伺える。委員から出たコメントで,注目すべきコメントを3つ挙げておく。基本的に,以下のコメント(意見)に賛成である。
静止気象衛星は社会基盤の核となるものであり、国民の安全・安心に直結するものである。さらに、国際的に果たす役割も大きい。このように我が国にとって重要なものであるから、国の責務として次期静止気象衛星の整備に取り組んでいく必要がある。
総合科学技術会議で取りまとめられた「地球観測の推進戦略」においても、根幹的な観測は国が責任を持って行うべきこととなっている。国でしかできない部分、民間に任せることのできる部分を明確にしていく必要がある。
気象業務の目的以外での衛星データの新たな利用を探る場合、新たに得られる観測データ・情報に魅力がないと使いたいとは思われない。このため、新たな観測データ・情報によってどのようなことができるのか、具体的な事例などにより分かり易く示すことが必要である。
気象庁の予算が少なく,気象衛星の業務に関する予算の割合が多いのは良く分かっている。しかし,今回の気象庁が提案している次期気象衛星の方向性は,ちょっと無理があると思う。
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気象情報がXML化へ
- 2008年2月 2日 00:04
- 天気
気象庁が出している気象情報がXML化へ向けて動き出した。
気象庁は2008年2月1日、天気予報や地震情報などの気象情報を、XMLデータとして提供するために仕様を策定すると発表した。今年3月末からドラフトを一般に順次公開する。防災情報の活用を促進することによって、災害による被害を少なくする狙いである。XMLのタグとして仕様で定義するのは、「気象警報・注意報」「台風情報」「津波警報・注意報」「緊急地震速報」「地震情報」「噴火警報・予報」「天気予報」「週間天気予報」。これまでは、提供データのフォーマットが統一されてなく、独自フォーマットのものもあった。XMLで統一することで、データをシステムで一元的に扱うのが容易になる。策定には、XMLコンソーシアムが協力している。
仕様のドラフトを公開した後、1年間かけて精査する。正式な仕様策定は、2009年度になる模様。気象庁は仕様策定後、XMLデータを民間の気象事業者や報道機関をはじめ、一般に提供する。
気象庁が発表したプレスリリースはこちらに公開されている。
気象情報のXML化については,2004年に気象庁がXML化を進める予定であることを発表したが,XML形式で提供されている形跡は全く無い。気象業務支援センターでも,XMLで提供しているデータはごく一部である(データの配信形式)。
[追記 2008.2.13]
表を良く見ると,XMLで配信されているデータがありました。文章を修正しました。
今回は,XMLコンソーシアムが関係するということで,多少は進展が期待できるかもしれない。そこで,XML化に際して要望を2つ提示したい。
- 全ての気象情報をXML化
- 配信するXMLデータは無料
実は,XMLに近い形として,既にRSSによる気象情報が配信されている。例えば,ライブドアやgooなどである。なので,それの後追いの形では意味が無い。やるのであれば,全部の気象情報をXML化すべきである。予報だけでなく,統計情報についても,全てXML化するべきである。
これまでの気象情報の配信は,気象業務センターで一括して行っており,基本は有料である。われわれが気象情報を無料で手に入れられるのは,気象業務支援センターから配信されたデータを,気象事業者が加工してWeb上で提供しているからである。ライブドア,goo,Yahoo Japanの気象情報は,全て日本気象協会が情報提供している。
XML配信となる場合は,民間気象会社を介することなく,インターネットによってダイレクトに気象情報にアクセスできる可能性を有している。従って,気象業務法上,気象庁の情報を配信することが定められている「民間気象業務支援センター」からデータを取得することになる。
報道機関や気象事業者に対しては,専用線などで通信の信頼性を保つことは非常に重要であるため,有料で然るべきであろう。しかし,それ以外の用途であれば,そこまでの通信の堅牢性や信頼性は重視されないはずであり,コストはあまりかからない。従って,気象業務支援センターは,XML化されたデータを,誰でも無料で簡単にインターネットからアクセスできる形にするべきである。
無料にしないのであれば,従来の気象事業者が使うだけであるはずだから,わざわざXML化する必要はない。既に電文形式が定められているわけで,民間が投資せざるを得ない対応のための開発費用や,XML化にかかる税金の無駄である。
XML化し,簡単かつ低コストで気象庁の提供する基本的な気象情報が収集できるようになれば,付加価値を付けた気象情報を提供することに注力できるようになる。そして,高付加価値な気象情報で収益を上げられる可能性があり,気象業界にとってもユーザにとってもハッピーとなる(もちろん,そう簡単にはいかないだろう)。とにかく,気象情報の全データのXML化とデータの無料化を希望したい。
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ひまわり6号と7号の後
現在、運用中の気象衛星「ひまわり6号」と「7号」の耐用年数が7年後に切れることを受け、次期衛星の運用の在り方を検討する「静止気象衛星に関する懇談会」(座長・山内弘隆一橋大教授)が29日、気象庁で開かれた。現在の白黒の衛星画像がカラーになるなど、高性能化が見込まれる次期衛星の民間活用などが検討課題。日本の気象衛星は、1977年打ち上げの「ひまわり(1号)」からスタート。当初、雲などの観測は3時間ごとだったが、6、7号は30分間隔に短縮、赤外線で夜間の霧も観測できる。さらに航空管制機能も併せ持つ「運輸多目的衛星」(MTSAT)として運用されている。
次期衛星は、10分間隔で地表のカラー撮影が可能になるほか、解像度が現在の1キロから500メートルに改善される見込みだ。
懇談会では(1)次期衛星の優れた観測機能を気象庁の業務以外の新たな分野に利用できないか(2)通信や放送などの役割を併用できるか-などを検討。民間からのヒアリングを経て、年末に結論を取りまとめる。
ひまわり6号,7号の後の気象衛星のあり方についての議論である。
「1)次期衛星の優れた観測機能を気象庁の業務以外の新たな分野に利用できないか」については,地表面(陸域)の観測に利用できると考えている。
「次期衛星はカラー撮影が可能」と記事にあるが,次期衛星が可視光の青・緑・赤の波長帯や,近赤外の波長帯がそれぞれ各バンドで分光されるデータを提供するのであれば,地表面の状態の把握は格段に行いやすくなり,植生のモニタリングも容易となるだろう。
次期衛星の空間解像度が500m~1000mであれば,周回軌道の衛星であるMODISやNOAA/AVHRR等のデータ並みの空間解像度となる。静止軌道である気象衛星の観測頻度は,周回軌道の衛星よりも断然に多いわけだから,雲の無い地表面を撮影するチャンスが増えるはずであり,雲を取り除いたデータをたくさん作成しやすい。たくさんの雲を取り除いたデータから,全地球スケールでの,土地の物理的状態(土地被覆)の把握や,季節変化(フェノロジー)を把握しやすくなるだろう。
ただし,地表面の観測への応用は,主に研究向きであり,民間へのメリットは少ないと思われる。
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気象の観測結果を解釈するために重要な2つのこと
- 2008年1月26日 09:02
- 天気
2007年夏,埼玉県熊谷と岐阜県多治見で40.9度を観測し,日本の観測史上最高の気温を記録した。このことは,当ブログでも取り上げたが,埼玉県の研究機関によると,気象庁の観測地点以外の観測地点で,40.9度を上回る気温を観測していたことを明らかにした。
「最高気温 41・8度だった 県の機関 昨夏、4か所で観測」読売新聞埼玉県版
県環境科学国際センター(騎西町)の観測では県内4か所で41・8度を記録し、計11か所で気象庁の記録を上回っていたことがわかった。同センターは06年からヒートアイランド対策事業の一環として、県内50か所の小学校に百葉箱を設置し、気温の観測を行っている。
この観測では、15分ごとに気温を記録する温度センサー付きの「データロガー」と呼ばれる機器を使用。無作為に取り出した同機器20台の精度を調べたところ、誤差はプラスマイナス0・2度だった。
07年8月16日の記録では、さいたま市と鷲宮町の計4小学校で41・8度を観測した。同市や越谷、東松山、川口、羽生の市部と杉戸町で41・0度以上の気温を観測した。
学校に設置された百葉箱に気温のデータロガー(多種多様なロガーがあるGoogle の検索例)を置いて気温を観測を行った結果,2007年8月16日に41.8度を観測していた,ということである。
さて,上記の事実をどのように解釈するだろうか。この41.8度が観測されたことから,熊谷や多治見の記録を塗り替えて,日本の観測史上最高気温記録として更新されるべきだろうか?
このことを議論するためには,まず観測の継続性を考え,そして観測環境も考える必要がある。
- 継続性
- 観測環境
長期間に渡って継続的に気温観測がされてきた地点において,記録が更新された場合を考えてみる。今までの観測期間には,その記録は観測されていなかったわけなので,この記録更新は重要なイベントだったことが容易に理解できる。しかし,短期間の場合,記録が更新されたものの,先に示したように過去に記録を上回っていた可能性が否定できないため,重要なイベントだったのか判断できない。
気象の観測は,短期間の観測値のみで議論されるのではなく,長期間の観測結果から議論される(気候学はまさに長期間の観測結果に基づいて議論する学問)。長期間の観測が継続されてきたデータになるほど,その観測データの価値が出てくるのだ。
しかし,継続性だけでは,他の観測地点との比較ができない。
実は,観測環境の違いによって,気温の観測結果はかなり異なる(観測機器側の話については,こちら)。例えば,夏の暑い日のアスファルト近くでは,気温は50度近くある場合もある。同じ場所でアスファルト近くで観測を継続するのであれば,意味はあるのだが,他の地域との比較はできない。そのため,観測環境を統一されているのだ。
気象庁は,観測機器の設置環境について説明しており,アメダスの観測地点は,この観測環境を遵守するように設置されている。このように条件を統一することで,はじめて異なる地域の観測結果と比較できるようになる。
これらの,「観測の継続性」と「観測環境」の2つが揃って,はじめて「観測史上」最高の気温として比較される資格を得るのだ。
(実は,観測史上最高の気温を1点定めるのも重要だが,ヒートアイランドや温暖化などの気候変動を議論する場合には,記録を更新した地点の「数」が,より重要となるだろう。)
上の記事の観測を,この2つの観点から見ていくことにする。まず,継続性は不十分であることが分かる。観測年数はまだ数年程度である。そして観測環境の観点からは,学校の百葉箱を利用している点がポイントである。学校であれば,地面が芝生となっているのかが不明である。また,校舎や校庭の砂利の輻射熱が入る可能性がある。また,計測機器による違いも入る可能性がある。従って,気象庁のアメダスの観測環境とは異なる可能性がある(もちろん,観測条件を近づけようと努力していると思うし,限界もある)。
従って,今回の41.8度は「観測史上」最高の気温として認定するには不適格である。
別に埼玉県の観測を批判しているわけではない。継続して観測すれば,必ず有用なデータとなる。予算を確保して,是非とも長期観測を実現して欲しいものだ。
なお,今回はデータの観測頻度(サンプリング)については触れていない。観測頻度に関するエントリは以前に書いたが,この要素も観測結果を解釈する際に必ず考慮すべき要素である。
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次世代アメダスが運用開始
- 2008年1月 7日 22:05
- 天気
従来のアメダスは10分間隔だが,10秒間隔での観測がスタートした。
きめ細かく見るダス 次世代アメダスが運用開始 (中日新聞)
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2008010790122228.html
台風などによる暴風被害の軽減策強化が期待できるほか、気温も従来の10分間隔から10秒ごとに観測、きめ細かく温度を把握できる
風と気温が10秒間隔で観測可能となる。気温については,値にぶれは風に比べて大きくないので,これによって何かが改善するのかどうかは良く分からない。以前のエントリで,高頻度または連続的に観測していれば極値を更新していた可能性を指摘したが,防災上のインパクトは未知数である。
風については,インパクトは大きい。10分と10秒なので詳細さが格段に違ってくる。そして,最大瞬間風速が観測可能となるので,突風を観測するチャンスが増えるだろう。ただ,しばし発生する突風であるダウンバーストや竜巻は10km以下の現象である(引用)ため,現象を網羅的に把握できるには不十分である。ドップラーレーダの活用が必要不可欠であろう。
なお,最大瞬間風速の定義が変更になった。観測値の集計方法が変わるために10%程度従来よりも低い値となるようだ。
気象庁における瞬間風速の観測方法の変更について (気象庁)
http://www.jma.go.jp/jma/press/0710/26a/syunkan1026.html
気象官署(140ヵ所)での風観測をもとに、これまでの観測方法と新たな3秒間の平均値による観測方法とを比較した結果、風速値は、 20m/s程度以上の風速の場合、3秒間の平均値とすることで、0.25秒間隔の測定値より概ね10%程度小さくなります。
2007年12月4日から開始なので,次の台風シーズンに値がどのくらい変わってくるのかが注目である。
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Google Earthに気象情報レイヤーが追加
- 2007年11月10日 19:41
- 天気
Google Earth上での気象情報が充実してきたようですね。リアルタイム系情報が掲載されることは,とてもインパクトがあります。
Google Earthに気象情報レイヤー登場――「雲」や「気象レーダー」も
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0711/09/news011.html
Cloudsレイヤーでは、実際の雲の状況を見ることができる。情報はNaval Research Laboratory in Montereyによるもので、1時間ごとに更新されるが、画面には2時間程度遅れて表示される。ズームインすると、雲を突き抜けて地上にたどり着くようになっており、そこから雲を見上げることができる。
気象衛星データのソースは,アメリカ海軍の研究所らしいです。もちろん,日本付近のデータはMTSATです。
気象衛星や気象レーダーが表示するのは理解できるのですが,下から雲を見上げることが可能なのは驚きです。あまり,役に立つ技術ではありませんが,できるだけリアルにするところが,Googleの遊び心というか余裕を感じさせますね。
Google Earthの気象衛星のデータは,赤外画像を使っていると思われます。従って,可視画像と見え方が異なる場合もあるので,低い雲は白く表現されません。なので,Google Earth上で見上げた雲の様子が,実際と異なる場合も多いでしょう。例えば関東の北東気流のときとか。
本当のデータを見たい場合は,私の所属する研究室で配信しているMTSATデータの配信サービスをご利用ください。商業目的でなければ無料です。
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台風データベース
- 2007年9月 6日 13:53
- 天気
台風0709は,着実に関東に接近中。台風はそれほど頻繁にやってくるものではないが,過去のデータを参照したいこともあるはず。特に,過去と同じ時期・同じコースの場合,現象や被害が似てくるので,どういう災害が発生する可能性があるのか,参考にできる。
というわけで,台風データベースというものがあると便利。
ウェザーニューズ、過去56年分の台風データベースを公開 - ニュース - nikkei BPnet
http://www.nikkeibp.co.jp/news/biz07q3/544250/
データベースでは台風の強さ、規模、進路、発生時期などを掲載する。発生時期別に検索することが可能で、最低気圧や最大風速、「日本上陸/通過のみ表示」といった条件で絞り込めば、現在の台風に似たものを抽出して表示できる。
というわけで,早速アクセスしてみた(こちら)。ウェザーニューズは全部Flashで動いているので,URLのリンクを貼ることができないのが良くない。ただ,インターフェイスがしっかりしているので,操作は誰でも使いやすい。
既に過去の台風の情報をインターネット上で検索できる。まずは,気象庁。
過去の台風資料 -気象庁
http://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/typhoon/index.html
台風の経路図と上陸数などの統計が掲載されている。また,過去の災害の事例が紹介されており(リンク),台風の事例も数多く掲載されている。数は限られるが,詳細に説明されている。
ちなみに,今回の台風0709と近いタイプなのが,台風0115である。同時多発テロが発生する朝に鎌倉に上陸した台風である。
他にも台風関連の情報があるのだが,注目は台風の進路予想の精度検証結果である。精度が向上していることが分かる。
次に,デジタル台風である。
デジタル台風:台風画像と台風情報
http://agora.ex.nii.ac.jp/digital-typhoon/
こちらは,「台風データベース」というコーナーが設けられており,詳細な検索が可能となっている。例えば,横浜地方気象台の150km以内を通った台風を検索できる(検索結果)。このデジタル台風は,いろいろな検索以外にもいろいろな機能があるので,また別の機会に詳しく取り扱いたいと思う。
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ニコニコ動画に気象衛星の動画
- 2007年8月24日 23:38
- 天気
ニコニコ動画に気象衛星画像のアニメーションが公開されている。ちなみに,閲覧にはユーザ登録が必要である。
YouTubeは動画を流すだけだが,ニコニコ動画の場合,閲覧者の反応が字幕に表現されているので,一般の人々の反応を知ることができて興味深い。
これなら,例えばアメダスの一日の気温変化など,動画を作るネタは結構ありそうだ。時系列の衛星画像についても,こういう機会に公開して反応を観察してみるとどうだろうか。
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同じ40.9度でも...。
- 2007年8月17日 20:15
- 天気
最高気温更新40.9度 74年ぶり、埼玉と岐阜 (中国新聞・07/8/17)
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200708170044.html
日本列島の猛暑は十六日も衰える気配を見せず、岐阜県多治見市で午後二時二十分に、埼玉県熊谷市では同二時四十二分に、それぞれ気温四○・九度を観測。国内の最高気温の記録を七十四年ぶりに更新した。これまでの記録は、一九三三(昭和八)年に山形市で観測された四○・八度。
埼玉県熊谷と岐阜県多治見で40.9度の最高気温を観測した。日日本記録更新ということで,マスコミ報道等でこの2つの地点は同列に扱われている。しかし,観測所としてはタイプが異なっていることに留意する必要があるのだ。
埼玉県熊谷は,人が常駐している地方気象台である。一方,岐阜県多治見はアメダス地点で無人観測である。そのため,観測頻度が異なるのである。地方気象台の場合は観測値は瞬間値を採用しているが,アメダスに関しては10分値なのである。以下に示すように,熊谷は42分であるが,多治見は20分ということで,瞬間値と10分値の違いが現れている。
埼玉県 熊谷 40.9度 (14:42)
岐阜県 多治見 40.9度 (14:20)
つまり,熊谷の観測は連続的に気温を観測し続け,最大値のところをピックアップして発表したことになる。そのため,アメダスの観測表にはこの40.9度は出てこない。一方,多治見は10分おきの観測頻度である。従って,断面的な値でたまたま40.9度を観測したと解釈することができる。
つまり,多治見において,熊谷のように連続的に観測していれば,40.9度以上の気温を観測していた可能性があるわけで,41度台となってたかもしれないのだ。
というわけで,同じ40.9度であっても,観測頻度が異なっていることを留意してもらいたい。さて,その観測頻度だが,今後は気温は10秒間隔で観測される体制になるようだ。
アメダス、初めて改良 気温10秒刻み、最大瞬間風速も (asahi.com)
http://www.asahi.com/science/update/0813/TKY200708130303.html
「アメダス」として知られる地域気象観測システムが74年の観測開始以来、初めて改良される。現在は気温や風速を10分間隔で観測しているが、気温は10秒刻みになり、風速は常時観測して最大瞬間風速がわかるようになる。よりきめ細かな気象データがそろうことで、熱中症対策や突風監視が充実しそうだ。
10秒観測が可能で,きのうのような条件であれば,先に述べたように多治見では40.9度以上を観測していた可能性がある。
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東京アメッシュがリニューアル
- 2007年7月 4日 19:36
- 天気
東京都下水道局が提供する東京アメッシュが7月になってリニューアルしました。
東京アメッシュホームページをリニューアルしました
http://tokyo-ame.jwa.or.jp/ja/info/20070701.html
東京アメッシュホームページをいつもご利用いただきありがとうございます。 今回のリニューアルは、近隣自治体との連携により、取り込む降雨情報を大幅に増やして精度向上を図るとともに、画面をリニューアルしました。 リニューアルの内容は、次のとおりです。・画面表示の広域化
・降雨強度区分の細密化
・操作性の向上
レーダーは,近隣にあるレーダーも取り入れ,雨量計も近隣に設置されているものを使用しており,広域化を行ったようです。
また,前よりも格段に見やすくなりましたし,非常に良いインターフェイスだと思います。これは下水道局だけのアプリケーションとするのはもったいないですね。発雷・落雷地点もオーバーレイして欲しいです。
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新しい降雨レーダー
- 2007年5月14日 14:39
- 天気
首都圏の豪雨、突風など監視 X-NET構築へ (FujiSankei Business i. 2007/5/13)
http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200705130004a.nwc
首都圏の集中豪雨や突風など局地的な現象を世界最先端のレーダーでリアルタイムに観測し、予測につなげる「次世代気象災害監視レーダーネットワーク(X-NET)」を構築し、来年6月ごろから本格運用を始める計画がまとまった。防災科学技術研究所や防衛大などの研究チームが13日から都内で開かれる日本気象学会で発表する。 集中豪雨などは数百メートルから数キロの狭い範囲で発生するため、現在の気象庁のレーダー網ではとらえきれない。また、風による雨粒の動きは分からなかった。 X-NETは、波長が短いXバンドレーダーを導入。雨粒の動きをとらえるドップラー観測や、雨粒の大きさ、雨・雪・あられの種別まで判別できる偏波観測の機能も加え、風雨を100~500メートル単位で5分おきに観測し、データ配信することを目指す。
リアルタイム系が強い防災科学技術研究所ですが,地震の次に降雨レーダーのリアルタイム観測を目指しているようです。やや専門化向きの紹介サイトがあります。
Xバンドマルチパラメータレーダによる降雨観測
http://www.bosai.go.jp/kiban/radar/index.htm
80kmの範囲を観測可能で,海老名に設置されているようです。
降雨レーダーと言えば,気象庁のものがあります。これは全国カバーしています。解像度は数キロ程度です。ただ,全国一律の精度で観測しているというのが強みでしょう。他にも,独立系のレーダーとして,東京アメッシュや,東京電力の雨量・雷観測情報,レインアイよこはま,アメネットさいたまなどがあります。意外にも,首都圏にはたくさんレーダーがあります。また,管理主体もさまざまで,さいたまと東京アメッシュは下水道局,よこはまは環境創造局(防災?),雨量・雷観測情報は電力会社です。
こんなにたくさんレーダがあるのに,ばらばらに運用されているのはもったいないですね。技術的に,レーダの波長帯や降雨量へ変換する方法等の違いがあるので,それぞれにデータの特性があるかと思いますが,うまくカバーして1つの情報として配信できないものかと思います。観測時間など,運用方法を統一すれば,時間解像度も上げられる可能性があるのではないでしょうか?
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米国気象衛星の後継機が予算不足に
- 2007年3月20日 16:53
- 天気
日本では,1999年にMTSATの打ち上げ失敗によって,後継機の問題が浮上しました。耐用年数を越えたひまわり5号をなんとか運用し,その後代わりにアメリカのGOESという気象衛星を持ってきて,気象衛星観測を継続できました。今は,バックアップ機も打ちあがってますので,日本の気象衛星観測は当分大丈夫でしょう。しかし,このアメリカの事例は,後継機すら予算がなくて打ち上げられない状況のようです。
米国、予算不足で気象観測衛星の運用維持が困難な状況に (Technobahn)
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200703191655
クイック・スキャット(QuickScat)は1999年に打ち上げられた気象観測衛星。耐用年数とされていた 5年を既に越えて運用が続けている。代換機の開発には約4億ドル(480億円)の費用と4 年の開発期間が必要となるが、今のところ、代換機の開発計画はまったく持ち上がっていない。
この気象衛星,ひまわりのように雲を撮影するのではなく,可視光や赤外線の波長帯ではなく,マイクロ波を使って風を観測する衛星です。気象衛星のように,地球から見ると同じところにとどまっているような軌道をとる衛星ではなく,周回している衛星です。
クイック・スキャット衛星は地表の風速や風向きなどを観測することができる気象観測衛星。800kmの中軌道を周回しながら地球の全域(正確には地球表面の90%)を観測する能力がある。地上の風速や風向きなどを観測することが可能で、観測が難しい主に海洋での気象データ収集には不可欠な気象衛星の一つとなっている。
この衛星,日本ではほとんどなじみがありませんが,
WMO衛星問題ハイレベル協議会の結果について (平成15年2月26日 宇宙開発事業団 )
http://www.jaxa.jp/press/nasda/2003/wmo_20030226_j.html#section-7
によると,日本の気象庁は,台風解析と数値予報に用いることが明記されています(ページ下の標)。ということは,現業としてこのQuickScatを使用しているようですね。知らなかったです。ということは,多少の影響があることが予測されます。アメリカのハリケーン予測の影響はというと...。
国立ハリケーンセンターではクイック・スキャット衛星が運用停止に陥った場合には2 日先のハリケーンの進路を予測する精度は10%低下、3日先の予測精度は16%低下することになるだろうとしている。
日本の台風の予想にどれくらい影響があるのかは,情報が無いので分かりません。日本もアメリカと同じデータおよび方法を採用しているのであれば,上記の数字のような精度が低下する可能性があります。
衛星データというのは,データの取得までに膨大なお金がかかるため,予算によって大きな影響を受ける分野です。現業として使用されている衛星データは,継続性を保ってもらいたいものです。
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今年の黄砂について
- 2007年1月24日 23:05
- 天気
今年は,冬場の気温が高いことが原因で,黄砂が日本に影響を及ぼす回数が多くなる可能性があります。
北京:早春から大規模黄砂が多発の可能性高まる (中国情報局)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2007&d=0122&f=national_0122_003.shtml
北京市環境保護局の史捍民局長は22日までに、今年は黄砂に見舞われる日数が多くなる見込みと述べた。降雪量が少ないためで、2006年の17回を上回る可能性がある。史局長によると、黄砂の発生を抑えるには年間で10数回の大規模な降雪があればよいが、この冬は各地で暖冬少雪が続いており、強い風が発生しがちな早春からは大規模な黄砂現象が発生する可能性が高い。
気象庁には,気象観測(観測者)による黄砂の観測日数の経年変化が紹介されています。それほど明瞭に日数の増加はないようです。だいぶ昔から黄砂は来てたようですね。
黄砂観測のべ日数 (気象庁)
http://www.data.kishou.go.jp/obs-env/kosahp/kosa_table_0.html
温暖化するという予測がもし当たれば,降雪量が少なくなる可能性が高いでしょう。なので,大陸の土地劣化&砂漠化+降雪量現象によって,日本にやってくる黄砂の量が多くなることが予想されます。
黄砂の観測の話ですが,衛星画像だとNASAのEO Newsroomにて日本を覆う黄砂が紹介されています。
Dust over Japan (NASA, EO Newsroom)
http://earthobservatory.nasa.gov/Newsroom/NewImages/images.php3?img_id=17249
リアルタイムの観測ですと,気象庁が黄砂情報で公開してます。また,国立環境研究所が,ライダーモニタリングシステムを構築しています。これらのデータは点のデータですが,衛星画像などとうまく組み合わせて,面的に黄砂をモニタリングし,アラートを出していけるようになると,おもいしろいなあと思っています。
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予報用語の改正
- 2007年1月12日 21:51
- 天気
予報用語というのは,気象情報で使う言葉を,気象庁が明確に定義したものです。統一した用語を定め,情報を受ける側が混乱しないようにするためです。報道機関も予報用語を参照し,記事を書いたりしています。自分もそういう所でバイトしてた頃,緑色のファイルの「予報用語」を確認することもありました。で,この予報用語は気象庁のサイトで公開されています。
気象庁|予報用語
http://www.kishou.go.jp/know/yougo_hp/mokuji.html
天気予報や注意報・警報など気象庁が発表する各種情報は、電話、ラジオによる音声を主体にしたもの、テレビ、FAX、インターネットによる画像・文字を主体にしたものと多様化しています。 このように様々な形で提供される天気予報などが誰にでも正確に伝わるよう、気象庁では報道機関などのご意見を伺いながら、天気予報などに使う予報用語を定めています。
その予報用語が,改正されるとのことです。
気象庁「猛暑日」を新設、8年ぶり予報用語改正へ (日経新聞)
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070111AT1G1100Y11012007.html
気象庁は天気予報などに使う用語を8年ぶりに改正することを決めた。自然災害の多様化や新しい観測技術の導入に対応するためで、気温35度以上の「猛暑日」の新設や竜巻の強さを示す「藤田スケール」の追加などの改正案をまとめた。
「猛暑日」は,ウェザーマップの森田氏が「酷暑日」として,昔から提唱していたようですし(リンク),「藤田スケール」は,新聞とかテレビで結構と頻繁に登場していた印象があります。それなのに,気象庁が一般の「ニーズに合わせて」という理由で,あとづけのような形でお墨付きを与えるのは,あまり意味が無いように思います。
予報区分の境界とか,定義を明確にする部分や防災に関する事項については,しっかりと定めていれば良いと思います。ただ,気象庁があまり細かく指定し過ぎるのは良くないと思います。例えば,各気象用語について,使用を控えるべきであるとか,そういう指定もしています。ただ,最近は多様な手段によって情報を伝えることが可能なわけです。従って,控える控えないというのは,気象情報を伝える側が,判断すればよいことだと思います。テレビやラジオでは,情報量が少なくなるので,聞きなれない気象用語を使うのは難しいでしょう。一方で,文章によって伝える場合などでは,見慣れない用語について,説明がしっかりでてきていれば,見慣れない気象用語を使用する分には問題ないと思うのです。
気象予報を自由化したわけですから,表現方法を縛るようなことをしない方向を期待したいものです。
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竜巻をもたらした積乱雲の再現
- 2006年11月17日 21:37
- 天気
佐呂間町で発生した竜巻をもたらした積乱雲の再現実験(雲解像モデルによる)においてスーパーセルを確認(気象庁報道発表資料)
http://www.jma.go.jp/jma/press/0611/17a/mri20061117.html
気象研究所では集中豪雨や竜巻などの顕著な大気現象を解明するために雲解像モデルの開発を行っています。その雲解像モデルを用いて、11月7日に佐呂間町で発生した竜巻をもたらした積乱雲の再現に成功しました。再現された積乱雲は、対となった強い上昇流域と下降流域を伴うといったスーパーセルの特徴を持っていました。佐呂間町で発生した竜巻はそのスーパーセルに伴って発生したと考えられます。
スーパーセルについては,こちらにも資料があります。とにかく,普通なら上昇気流→下降気流で積乱雲は短い時間で消滅しますが,マルチセルやスーパーセルになると,上昇気流と下降気流が同時に起きているので,持続するわけですね。さらに,スーパーセルになると,さらに上昇気流と下降気流が活発なので,雨滴が下降したり上昇したりを繰り返して,雹ができたり,何らかの作用で竜巻を生成する要因になるようです。
気象庁の報道資料によると,250mによるシミュレーションによる再現によると,発生位置は東に10kmずれてしまったとのことですが,再現できたとのこと。もちろん,再現なので予測とは違いますし,現業として250mでシミュレーションを行うのは計算機が追いつかないでしょう。それでも,気象研及び気象庁の取り組みをアピールするのには,良いタイミングだったと言えるでしょう。遅すぎると,一般へのインパクトが薄まります。
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竜巻の予報システム
- 2006年11月12日 22:33
- 天気
網走や奥尻島で竜巻が発生しましたが,現時点では竜巻の発生する場所や時間の予測は無理でしょう。それに関して,気象庁は竜巻の予報システムの開発を検討しているようです。
竜巻予測10分ごと 新システム構築 09年度始動 気象庁(2006年11月12日北海道新聞)
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20061112&j=0022&k=200611115371
網走管内佐呂間町や奥尻島などで竜巻災害が相次ぐ中、気象庁は二○○七年度から、竜巻の予報システムづくりに乗り出す。竜巻は短時間で発生、消滅することから予報は困難とされてきたが、国内の既存のレーダー三十二カ所を利用し、竜巻の発生源となる積乱雲の動きなどを十分ごとに予測する新技術の開発を目指す。発生の一時間前には発生の危険性が高い「警戒区域」を知らせることで、防災に役立てる考えだ。竜巻は過去の観測データがない上、発生時間が極めて短いことを理由に予報システムがない。新技術では二十カ所の一般気象レーダーのほか、雲の中の雨や風の向き、強さなどを詳しく測定できるドップラーレーダーを利用。積乱雲を含む雨雲の風速や風向、雲の水分密度などを観測し、観測地点のデータを突き合わせることで、一時間先の雲の位置や発達具合を十分ごとに予測するシステムを構築する予定だ。
ドップラーレーダーは現在、新千歳空港など道内外の八空港と道外の四気象台にしか設置されていないが、冬柴鉄三国土交通相は札幌、函館、釧路を含む全国十五カ所への早期配備を気象庁に指示しており、設置数が増えれば予測の精度も高まるという。
この予測を基に、竜巻などの気象現象が起きそうな警戒区域を知らせる。警戒区域は、従来の気象警報や注意報の発表区域より狭い範囲になる見込み。当面、情報の提供先は行政機関や鉄道会社、電力会社などに限り、将来的には報道機関を通して一般にも情報提供していく考え。
ドップラーレーダーの配備数を増やそうという計画のようです。ドップラーレーダーは主に空港に配備されています。
空港気象ドップラーレーダー(中部航空地方気象台)
http://www.tokyo-jma.go.jp/home/chubu/draw.htm
ドップラーレーダーがたくさん配備されることで,ウィンドシアなどの風の流れも把握できるようになり,広い範囲でかつ面的に詳細な情報が得られるようになるでしょう。ただ,これだけでは現象把握に過ぎません。突風系の被害は空間及び時間スケールが小さいので,現象を把握したとしても,警戒を呼びかける前に現象が既に終わっているでしょう。発生の一時間前にはアラートを出すといいますが,一時間もあれば新しい積乱雲はいくらでも発生します。ドップラーレーダーと予測をどうやって結びつけるのか,今後の情報を待ちたいと思います。
また,竜巻だけの予報システムにするのでしょうか。もちろん,竜巻はインパクトや被害は大きいものの,発生数がそれほど多くない現象ですから,空振り多発のシステムで有効活用されないのではないでしょうか。
結局のところ,こういう竜巻や突風は,発達した「積乱雲」の下で起きる現象です。もちろん,落雷や局地的な強雨の可能性もあります。つまり,視点を少し変えて広く捉え,発達した積乱雲の空間スケールと時間スケールを細かく正確に把握,そして情報を伝達するシステムの構築を目指す,としたほうが,積乱雲下で起きる災害も考慮した意義のあるシステムになるのではないかと考えられます。
情報の伝達システムという面で考えると,発達した積乱雲が到達する恐れのある住民や,その場にいる人たちに,いかに迅速に伝えるのかが重要になるのかなと思います。時間スケールや空間スケールを考えると,やはりGPS+携帯電話を生かすことができそうですね。
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気象予報士の合否通知、誤って2日早く郵送
- 2006年10月 5日 21:49
- 天気
気象予報士の合否通知、誤って2日早く郵送
http://www.asahi.com/national/update/1005/TKY200610050282.html
もう6年前の話ですが、気象予報士試験の合格発表日は、かなり緊張していた記憶があります(授業を受けるのも嫌だったので、発表日当日は遠くへ逃げいていた)。なので、想定外の日に送られてくるというのは、自分にとっては、極度の緊張を回避できるという点で良いのかもしれません。
自分がこういうケースに遭遇して早く届いた場合、不合格なら「抗議」、合格なら「早く教えてくれてありがとう」と思うかもしれません。
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最大級の警戒
- 2006年7月22日 21:08
- 天気
大雨に関する全般気象情報 第21号 (気象庁)
http://www.jma.go.jp/jp/kishojoho/000_20060722163743.html
熊本県、鹿児島県、宮崎県では、降り続く大雨のため、重大な災害の発生 する危険性が高まっており、最大級の警戒が必要です。これらの県では過去 数年間で最も土砂災害の危険性が高くなっている地域があり、河川の増水や 氾濫、低地の浸水にも厳重な警戒が必要です。
気象庁は,大雨など災害が,複数の地方にまたがって発生する恐れがあるとき,全般気象情報というのを出して,各地に警戒を呼びかけます。「全般気象情報」の正確な定義はわかりませんが,自分ではそういう解釈をしています。さらに細分化されて,地方情報,都道府県情報などがあります。上記引用した文章は見出し文なのですが,ここに注目すべき言葉があります。それは「最大級の警戒」という言葉です。気象予報士になって何度も全般気象情報を見てきましたが,これは初めてみましたね。だいたい,「注意」があって,「警戒」がより気をつける必要があることを表しているのですが,「最大級の警戒」というのは,もっと気をつけろということを表現しているのでしょう。
九州南部の前線はほとんど停滞し,次から次へと発達した雨雲がかかってきています。さらに,台風5号の北上で湿った空気が補給され,前線が活発になりやすい状態は続きます。油断ができません。
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Googleが気象情報kmlを公開
- 2006年7月 8日 10:39
- 天気
Google Earth公式ブログにて,気象情報が表示されるkmlが公開されました。これは非常におもしろいです。
Weather and Storm Tracking Tools for Google Earth
http://www.gearthblog.com/blog/archives/2006/07/weather_and_sto.html
早速,Google Earthに表示させてみました。これから台風シーズンですが,台風3号についても情報が表示されていました。過去の台風3号の動き,これからの予測も表示されています。現在の位置をクリックすると,気象衛星の画像(赤外画像,水蒸気画像,被雲率)などの画面が表示されます。さらに,周辺にwebcamがあるところがプロットされていて,クリックするとウェブカメラで地点の周辺の様子が分かります。他にも全球の気象衛星画像もあったり,見てて飽きませんね~。
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気象レーダーをGoogle Mapsにオーバーレイ
- 2006年5月28日 23:42
- 天気
九州南部は入梅し,梅雨のシーズが到来しつつあります。やはりそういうときは雨の様子が知りたいものです。そこで,ウェブ上にある気象レーダーをGoogle Mapsにオーバーレイしたページを作成しました。Google Mapsの非公式プラグインのTphotoを使用しています。これだと簡単に地図がオーバーレイできます。作品は2つあって,東京都下水道局の東京アメッシュ,気象庁のレーダーです。
東京アメッシュ
http://webmodis.iis.u-tokyo.ac.jp/~tagchan/radar_jwa.html
気象庁レーダー
http://webmodis.iis.u-tokyo.ac.jp/~tagchan/radar_jma.html
Opacityの数字をクリックすると,透過が変化します。もちろん,縮尺も変化することが可能です。
これのメリットは,自分のいる場所と雨の場所を特定しやすいという点があげられます。レーダーで雨の様子が分かっても,結局自分のいる場所が,画面からは分かりにくかったのです。でも,Google Mapsを使うと,ズームインやズームアウトで特定できますので,場所の特定が容易でしょう。
ただし,これらの観測結果には空間解像度や空間スケールがあるわけですから,あまり詳細に見ることは適切ではありません。気象庁レーダーはせいぜい,都道府県スケール,東京アメッシュは市区町村スケール程度でしょう。
※ この作品は,実は去年すでに作成していましたが,Google Maps API Ver.2に対応して,リニューアルしました。
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天気予報の満足度
- 2006年5月26日 21:27
- 天気
天気予報、8割的中も「外れ感」 泉麻人さん「上出来」 (朝日新聞)
http://www.asahi.com/national/update/0526/TKY200605260242.html
気象庁の天気予報の満足度が落ちている。同庁の3年ぶりの調査で、「満足」は14%で、4ポイント近く下がった。的中率は80%と高率を保つものの、「予想が外れる」ことに不満が多い。「暖冬予想」が外れたことも影響しているようだ。同庁は「明日の天気や週間予報など関心が高い分野で不満が多い」と分析。「外れ感」の解消をめざす。
「落ちている」というより,「落ちた」のですね。今年は暖冬予想がはずれたので,満足度が下がっても仕方ないですね。しかも,はずれた日は印象に残ってしまう事が多いのでしょう。また,この的中率は降水の有無の的中率なわけですから,それと満足度を比較するのはちょっと強引です。
天気予報に関する調査は昨年12月、青森、千葉市など全国9都市の約4500人に郵送し、約1600人から回答があった。
天気予報に関するアンケート調査の結果について
http://www.jma.go.jp/jma/press/0604/24b/h18_manzokudo.html
上記URLにアンケートの詳細があります。まず突っ込みたいのが,アンケートを行った対象。地域がなぜ限定されているのでしょうか。もちろん,前回調査と重なっている地域があるので,比較は可能ですが,天気の地域性を考えると,日本全国を均質に調査を実施するべきでしょう。
あと,興味深いのが泉麻人氏の登場。この人,塾高の先輩ですね。自分が日吉祭実行委員会で講演会を担当してましたが,その時,泉氏に講演をお願いしています。塾高出身&日吉祭&気象予報士で以外と繋がりがあります。本人は知らないでしょうけど。その泉氏は,以下のようにコメントしています。
気象庁のホームページが活用されているのに、一般向けに作られていない。業界用語が無意識に使われていたり、地図がなくて雨の区域がどこかわかりにくかったりする。東京都内でも地域によって天気や気温はかなり違う。人口の多さなども考慮して、より細かい地域予報があった方がいい。
「満足度」というのは,予測が的中するから満足という部分と,意思決定に容易に活用できる有益な情報が提供されるから満足,という部分の2つがあるのではないでしょうか。
そう考えると,泉氏のコメントは,後者の部分の満足についてコメントしています。でもこれって,民間気象会社ががんばるところではないのでしょうか?細かい地域予報とか付加価値のある気象情報は気象会社がやればいいのです。
そもそも満足度を気象庁が一手に引き受けてアンケートしていること自体が変な気がします。気象庁は,数値予報モデルを向上させ,的中率や予測誤差を下げることに注力し(前者の満足度),気象会社がその情報をユーザーフレンドリーな形で一般向けに提供する,という役割分担をきっちりやるべきだと思います。
気象庁が気象の全てを握っている(実質そうですが)ようにアンケートを実施しており,民間気象会社の存在が感じられません。どうせ国の機関なわけですから,満足度の高い情報なんて期待するのではなく,民間気象会社が後者の満足度を詳細にリサーチし,おもしろい情報を提供していく努力をしないといけません。
そうすれば「全体の」満足度は上がるでしょうね。
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ひまわり6号受信システム
- 2006年5月18日 10:24
- 天気
NECエンジニアリング、衛星画像処理システムに気象データ収集機能を追加
http://japan.cnet.com/news/com/story/0,2000056021,20113087,00.htm
ひまわりから受信した雲の画像に、インターネット経由で取得した速報天気図を1クリックで重ね合わせる機能を追加。リアルタイムの気象データを視覚的に把握しやすくしたという。
まず,こういう気象衛星受信システムをCNETが取り上げていることが驚きですね。従来はスタンドアローンのシステムなのですが,インターネット経由でデータを重ねることができる機能が追加された,ということでしょうか。
新たに気象庁のAMeDAS(アメダス)システムの観測データをはじめ、降水量予測、波浪予測、台風情報などのデータを自動収集、表示する機能を備えた。「気象についての専門知識がなくても気象予測ができる」(同社)という。
「気象の専門知識がなくても」 ・・・NECさん,そんな強気なこと言ってよいのでしょうか。
そもそも気象衛星画像を受信する需要なんてあるのでしょうか?
ひまわり6号画像受信処理システム NESDUS-Vi(ネスダス ヴィアイ)
http://www.nec-eng.com/pro/nesdus/
また弊社では、災害など緊急事態発生の際に緊急情報を登録メンバーに一斉発信する緊急情報同報システムとの連携などを予定しており、ユビキタス社会の「安全」と「安心」の実現およびお客様のビジネス機会創出に今後も積極的に取り組んでまいります。
これを重視するほうが重要で,降水レーダーやアメダス(直接受信できないので,気象業務支援センター経由)を活用するようにして,気象衛星画像受信システムにとらわれない方が良いような気がします。
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測候所無人化へ
- 2006年5月13日 23:10
- 天気
気象庁、測候所を原則廃止へ、100年超す歴史に幕
http://www.asahi.com/national/update/0512/TKY200605120360.html
気象庁は12日、全国46カ所の測候所を10年度までに原則廃止し、職員338人を削減する方針を決めた。測候所は明治時代から気象・地震観測やサクラの開花宣言など地域に密着した観測活動を担ってきた。しかし、気象観測の自動化に公務員削減の流れが加わり、100年を超す歴史に幕を閉じる。
やはり,気象庁は人員削減を実施するようです。そのため,測候所が原則廃止,つまり人間による観測から,機械による自動観測,つまり「無人化」することになるわけです。気象庁の現在の測候所の一覧は,気象庁のサイトで見ることができます。この測候所一覧を見て思うのは,八丈島とか大島,対馬(厳原)のような島嶼部の場合って,無人化して良いのだろうかと思ってしまいますね。
測候所廃止に反対の立場のコメントして,以下のサイトを発見しました。
測候所廃止(無人化)の拡大に関する声明
http://www.kokko-net.org/kokkororen/mondai22.htm
測候所は、おもに観測点、気候区、地場産業の三点を考慮して配置され、その地域の気象と自然環境を監視・観測する最前線であると同時に、地域住民の生命と財産を自然災害から守るという重要な任務と、農業・漁業・産業・交通・観光など、あらゆる分野にわたって国民の生活に必要な気象・自然現象に関する情報を提供してきている。
「最前線」という言い方が良いですね。ただ,地味な業務ですから,なかなか効果が見えないので,削減の槍玉にあがってしまったのでしょうか。もちろん,技術の向上というのもあるわけですから,自動でできることは自動化しても良いとは思います。それでも,多少なりとも気象に関わりのあるものとしては,「残念」といわざるを得ません。非常に複雑な気分です。
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黄砂が下層の大気汚染を助長する
- 2006年5月 3日 23:54
- 天気
黄砂が対流妨害、排ガスの濃度上昇...気象研
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20060503i103.htm?from=main1
上空500~4000メートルの黄砂を含む層の温度が、下の空気よりも約10度高いことを確認した。通常は、上空になるほど温度が下がって対流が起こり、空気がかき混ぜられる。ところが、逆転現象により、上空では対流が妨げられ、観測を行った首都圏では、排ガスなどの大気汚染物質の濃度が上昇した。
黄砂があると,その層の気温が上空ほど上昇し,沈降逆転層が形成されてしまうわけですね。直感的には相当な黄砂が運ばれないとならないのではないでしょうか。もはや黄砂は厚みを持った膜ですね。今後,黄砂の飛んでくる量が増えて,黄砂が下層まで降りてくれば,汚染ガス濃度の上昇が顕著になる可能性もありますね。
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ひまわりにトラブル発生
- 2006年4月17日 21:30
- 天気
ひまわりに今までで最大のトラブルが発生。詳細は気象庁のHPで報告されています。
http://www.jma.go.jp/jma/press/0604/17a/20060417a.html
「運輸多目的衛星新1号(ひまわり6号)」は、本日午前0時57分より、通常使用される電波の受信が出来ない状態が続いていました。何らかの原因により、衛星の姿勢に異常が発生したと考えられます。予め定められた手順に従い復旧に努めた結果、午前5時前、姿勢が復旧したことを確認しました。(抜粋)
http://www.jma.go.jp/jma/press/0604/17b/20060417b.html
その後衛星の姿勢制御等の機能確認を実施し、異常が無いことが確認されたことから、09時26分から順次ミッション機器の電源を再投入し、機能の確認を行っています。(抜粋)
http://www.jma.go.jp/jma/press/0604/17c/20060417c.html
観測機器の状態を確認し、観測機器を所定の温度に下げるための作業を開始しました。現在のところ、本日中には観測を再開できる見込みです。(抜粋)
この温度について,朝日新聞では以下のように記事が書かれています。
http://www.asahi.com/national/update/0417/TKY200604170326.html
トラブルで電源が切れたために衛星内のクーラーがきかなくなった。通常は零下200度程度の衛星内の温度が零下70~80度まで上昇し、観測ができない状態になったという。
姿勢を元に戻したら,今度は衛星内の温度が上昇した模様。冷やすのに時間がかかったみたいですね。
http://www.jma.go.jp/jma/press/0604/17d/20060417d.html
本日午後9時の画像から正常な運用を再開しました。(抜粋)
かなり詳しく作業について説明がなされています。とにかく,気象衛星センターの方,お疲れ様でした。
撮影されていない間,局軌道衛星NOAA画像を使っていたようです。
極軌道衛星は地球の両極を通る軌道を周回しているため、日本付近の画像が取得できるのは、1機の衛星につき1日約2回となります。現在、NOAA17 号及びNOAA18 号の2機の衛星が運用中であることから、1日約4回(約6時間毎)の画像を取得できます。次回の画像の取得は午前9時となります。
こういうときに予備衛星が役に立つのですが,先日打ちあがったMTSAT-2(ひまわり7号)はまだ試験運用中でしたね・・・。
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黄砂で気象庁批判
- 2006年4月10日 20:55
- 天気
「4.8黄砂テロ」...韓国の週末を破壊(中央日報)
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=74548&servcode=400§code=400
日本の気象庁ではありません。お隣,韓国についてです。韓国にとって,黄砂は経済低にも影響を及ぼす重大な気象現象です。中国から直接届くわけですから。
「黄砂は今朝をピークに徐々に弱くなる」--。 気象庁は週末の8日午前5時20分、予報を発表した。
結構,細かく韓国気象庁は予想するようですね。
しかし黄砂の襲撃が本格化されたのはそのときからだった。 ・・・中略・・・ 2002年4月に史上最悪の黄砂が襲ったときソウル地域微細塵埃の平均濃度は2070マイクログラムであった。今回の黄砂もその水準だった。 中国から飛んできた黄色の埃がこうして韓半島を奇襲した。「4.8黄砂」は気象テロだった。 奇襲的に発生し、その上無防備状態であったことから不特定多数が被害を受けたという点で「テロ」と呼ぶに値する。
「テロ」と呼ばれてしまうくらいですから,相当にひどいものと推測されます。日本ではここまでひどいことはないでしょう。そして,問題なのが,韓国気象庁が予想をはずしてしまったこと。
【社説】いい加減な気象予報で黄砂かぶった国民(中央日報)
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=74547&servcode=100§code=110
中国の環境破壊により黄砂は毎年ひどくなっている。これからは春だけではなく秋や冬にもだしぬけに襲撃するという。黄砂には細かいほこりに重金属まで混ざっていて健康には非常に有害だ。しかし韓国政府や気象庁は対策不足だという印象をぬぐえない。
・・・中略・・・
正確な気象予報は国民の健康、安全に非常に重要だ。気象庁は人力、装備不足のせいにばかりするのではなく体系的に対備策を立てなければならない。
この記事を読む限りでは,韓国気象庁は「いい加減」な予想をしたという感じではありません。しかし,切実な問題であるので,社説にまで取り上げて韓国気象庁の改善を訴えてます。日本の気象庁は人員削減が騒がれてますがね。。。
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気象情報のチェック方法
- 2006年3月29日 00:38
- 天気
気象情報、専門サイトチェックユーザーは決して少なくない
http://japan.internet.com/research/20060329/1.html
一番便利なツールとして「PC や携帯電話」があがっているにもかかわらず、実際にチェックしているもののトップが「テレビ」だというのは面白い。朝食、あるいは夕食をとりながら、テレビの天気予報を見ているが、本当に知りたいときは PC や携帯電話でチェックしている、ということだろうか。
ふむふむ。興味深いですね。テレビやラジオのような情報垂れ流し系メディアで概略を知り,具体的な場所や日時の天気を知りたい場合は,PCや携帯を活用するという人が多いかもしれません。おそらく,気象情報の入手パターンはこれがスタンダードになるでしょう。
となると,気象情報を地域的かつ時間的に細かく再分化し,気象情報の精度を向上させるか,既存の精度であっても,ニーズに応えられる付加価値のある気象情報としていくかの2パターンでしょうか。おそらく,前者は当分無理なので,後者が有効でしょう。そうなるとウェザーニューズくらいしかないような・・・。
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