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リモートセンシング Archive
ハイチの被災地を撮影した商用高解像度衛星画像がWMSで公開
昨日のエントリで、Google Earthでハイチの被災地を撮影した商用の高解像度衛星画像が公開されていることを紹介したが、WMSで公開されていることがわかった。これはインパクトが大きい。
この大地震によって、地図関係の大きな動きとしては、OpenStreetMapの活発な活動が挙げられる。OpenStreetMapは参加型で地図を作成するプロジェクトである。今回のハイチの大地震により、世界各地の人々から、あらゆる情報を使い、ハイチの地図の作成が行われている。当初は、Landsatなどの中解像度の衛星画像が活用されていたのだが、とうとう商業用の高解像度衛星画像が活用されるようになった。
これらの衛星画像は、これまで紹介してきた国際的に標準的な地図画像のやりとりの方式あるWMS(Web Mapping Service)が利用されているのだ。これによって、公開するだけでOpenStreetMapで活用できるようになったのである。もちろん、WMSなので、Google EarthやQuantum GISなどの他のクライアントでも表示可能である。Quantum GISでのWMSの利用方法 はこちら、Google EarthでのWMSの利用はこちらを参照されたい。
WMSの情報は、WikiProject Haitiに示されている。以下に各衛星画像のCapabilitiesのURLを示す。
・DigitalGlobe
http://maps.geography.uc.edu/cgi-bin/mapserv?map=/home/cgn/public_html/maps/mapfiles/haiti.map&version=1.1.0&SERVICE=WMS&REQUEST=GetCapabilities
地震前と後の写真がある。ただし、地震後の写真は白黒のようだ。
・Geoeye
http://maps.nypl.org/relief/maps/wms/32?request=GetCapabilities
地震後のカラー写真がある。
これらの写真を使い、被害調査が行われている。写真で判読であるため、制約があることは否めないが、倒れた建物、倒れそうな建物、通れない建物、倒壊した橋などもマッピングされている。また、国連の要請で、難民キャンプを求められているらしい。(リンク)
OpenStreerMapにログインし、ハイチの画像を見ると、情報がどんどん追加されているのがわかる。
最新の情報なのかわからないが、OpenStreetMapのWMSが公開されており、そこで追加されている情報を見ることができる。
OSM WMS Service
http://vizure.net/support/blog/item/1-osm-wms-service
上記のWMSのCapabilities
http://data1.vizure.net/server/services/osm.xml
このような規模で、参加型によって、衛星画像を活用して災害調査が行われた事例は、はじめてではないだろうか。これを実現できたのは、WMSなどの相互運用技術が広まってきたからである。
インド洋の大津波の際は、高解像度衛星画像によって、津波の様子や渦を撮影し、そのインパクトが世界に伝わった。5年が経過し、今度は見るだけでなく、衛星画像を使うところまで、到達したといえる。非常に感慨深いものがある。衛星画像の利用の新しいパラダイムシフトが起きた瞬間かもしれない。
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ハイチ地震被災地の衛星観測と画像公開について考えた
ハイチ地震の全容が次第に明らかになってきている。それと同時に、衛星観測によるデータが出てきている。1月14日夜の時点で確認できているのが、日本のJAXAのALOS(だいち)、アメリカの商用衛星Geoeyeの画像である。色々な面で違いが分かりやすいので紹介する。
1. ALOS(だいち)
陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)によるハイチ地震にともなう緊急観測
http://www.eorc.jaxa.jp/ALOS/img_up/jdis_av2_haiti_100114.htm
一部の拡大画像が紹介されている。2時期の画像の比較から、被害が起きたところは白くなっているということらしい。上記のデータが国際災害チャーターへ利用されている。
国際災害チャーター
http://www.disasterscharter.org/activation_details
衛星写真地図が公開されている。ただし、高解像度版の画像は公開されていないらしい。
だいちは、AVNIR-2の10m解像度による観測である。ポインティング角度が-26度なので、直下視しか撮影できないPRISM(白黒画像だが2.5m解像度と高解像度)との同時撮影はできない。そのため、擬似的に高解像度の衛星画像(パンシャープン画像)が作成できない。
また、被害が起きたところは白くなっているということだが、ポインティング角度が大きいことと(反射角度)、比季節が異なる点(太陽高度角)から、白イコール被害箇所という解釈は慎重になる必要があるかもしれない。ただし、一般的には倒壊箇所は白っぽくなるといわれている(屋根が崩壊せずに倒壊した場合は、白っぽくならないため、判読が難しい場合がある)。
2. Geoeye
Haiti imagery layer now available
http://google-latlong.blogspot.com/2010/01/haiti-imagery-layer-now-available.html
以前からGeoeyeとGoogleは連携が密である。それを利用して、GoogleがGeoeyeの衛星画像が閲覧できるKMLファイルを公開した。このファイルをGoogle Earthに表示させ、被災前の高解像度衛星画像との比較もできるようになっている。
この写真の解像度は、画像の圧縮が影響していて判断できないが、1mから数mのオーダーの解像度ではないだろうか。撮影範囲はかなり広い。判読してみると、建物ごとに倒壊の度合いが分かる。しかし、上から見ているために、崩壊しているのか判別しづらい部分もある。
3.考察
JAXAのだいちは、国際チャーターで一番早く画像を提供したが、画像ファイルであり、しかも解像度なりの詳細さをもった閲覧ができない。一方、GoogleとGeoeyeでは、Geoeyeが撮影した衛星写真をGoogle Earthという世界的に有名なソフトウェアにより、地理情報として、その写真が持つ解像度なりの表示を実現し、世界中の人が被災状況を見ることができる機会を提供した。
だいちとGeoeyeには衛星センサとしての差は歴然としている。これはGeoeyeの方が新しいわけで仕方ない。とはいえ、衛星画像の品質が全く同じだったと仮定しても、どちらが使える衛星写真を提供しているといえるだろうか?
個人の考えであるが、災害等の緊急時においては、だいちの画像は、圧縮せずに地図と重なる形式(つまり地理空間情報)で公開するべきである。つまり、以前から当Blogで取り上げているようなWMS(Web Mapping Service)による公開を行うべきである。そうすることで、衛星画像にアクセスできる人が増え、衛星画像が役に立つデータとなる可能性がある。なお、WMS形式はGoogle Earthにも表示できる。
誰がユーザーかによって、公開方法は異なるだろう。しかし、衛星画像は地図であり、たくさんの人と共有すべきデータに近い。これからは、衛星センサのみを見るのではなく、どう衛星画像を使われるのかを考え、現在の情報技術に対応した衛星画像の情報流通のデザインを考えていく必要があるだろう。
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実務で使う上での人工衛星画像の限界と可能性
- 2009年10月25日 15:30
- リモートセンシング
久々にマスメディアの記事に反応してみる。光学センサによる人工衛星の画像の問題点を報じた記事である。こういう記事が出てきたのははじめてではないだろうか。
不法投棄人工衛星で監 視界不良(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hyogo/news/20091022-OYT8T01274.htm
後を絶たない廃棄物の不法投棄に対し、人工衛星から撮影した写真で投棄現場をキャッチしようという試みが今年度、各地の県民局で続いている。宇宙航空研究開発機構(JAXA)から購入した写真をもとに各県民局で分析し、山間部など地上パトロールの盲点になりやすい場所への投棄を発見する狙い。ただ、衛星写真の限界もあり、成果はまだ見えてこないようだ。
(中略)
しかし、これまでに発見に至った投棄現場はゼロ。県環境整備課によると「衛星が県上空を通る時に雲がかかっていると、場所によっては地表が見えない」。さらに「衛星通過は年に8度。年4回の写真購入はあくまで予定」という。
淡路県民局でも調査員2人が分析。投棄ごみを特定できるほど鮮明でなく、環境課は「廃棄物処理場の位置や過去に投棄があった場所など、データを蓄積しながら試行錯誤中」とする。調査員も、衛星写真とは別に、投棄の可能性がある場所を見定めて歩くことが多く、上空監視の威力が表れるまでにはまだ時間がかかりそうだ。
人工衛星の問題点として、この記事からは1)画像の解像度の問題、2)1年間に限られた回数しか撮影できない問題、3)雲がかかって見えない場合がある問題、が挙げられている。実務で使う上での問題点が網羅されているといえる。
1)画像の解像度の問題についてだが、だいちの解像度は2.5mとはいえ、これは白黒画像のみの解像度である。カラー画像の場合は10mの解像度である。擬似的に2.5mのカラー画像を作成することは可能だが、不法投棄の規模にもよるが、経験的にも判読するのが難しいケースも多い。
2)1年間に限られた回数しか撮影されない問題についてだが、年に8度というのは、ほぼ真上を通る回数である。衛星センサ(場合によっては衛星自体)を傾けることが可能なため、実はずっと多い回数の撮影が可能である。災害時などの緊急撮影の場合は、だいちでは2日以内に撮影するようにすることが可能である。しかし、2日以内というのは衛星には負担がかかり、他の撮影スケジュールとの兼ね合いとなるので、そう頻度高く撮影することは難しいだろう。
3)の雲の問題についてだが、結局は晴天率次第で、特に快晴率次第である。冬の太平洋側は晴れていることが多いので、撮影可能なケースは多いが、雲が多い梅雨から秋前のシーズンはチャンスが少ない。運の部分も大きい。2)との関連で、撮影回数が多くなれば、それだけ雲の影響を受けない日に撮影できるチャンスはある。
これらの問題を解決するためには、ひとつの人工衛星の画像データを使うことに固執しないことである。つまり、目的に応じて、解像度や時期が適した、様々な人工衛星画像を入手し、利用することが重要である。現状は、処理やコストの問題など、様々な課題があるが、人工衛星の画像を実務で使えるデータとするためには、このような利用イメージを容易に実現できるかにかかっているのではないだろうか。
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Google ビルディングメーカーによる参加型3次元建物モデル作成
最新の写真測量技術を使って、建物の3次元モデルを参加型で作成する試みがGoogleからはじまったので試してみた。豆腐のような壁面が無い3次元モデルではなく、壁面付きの3次元モデルが簡単に作成できる。
Googleビルディングメーカーでは、斜め写真などの大量の航空写真(空中写真)を使い、その写真から建物の3次元構造(輪郭線)がどのようになっているのかを、マウスを使って教えてあげるだけである。これらの航空写真を撮影したカメラは、どこでどの向きで撮影したのかは撮影時点で計測しているので、複数の写真で、特定の建物がどういう輪郭線であるのかをインプットすることで、建物の輪郭線が現実世界の3次元地理座標と対応をとることが可能となる。それによって、3次元モデルが作成可能となる。
以下が、建物の輪郭線が写真でどのように表現されているのかを示している様子である。直方体だけでなく、屋根のような形状との組み合わせも可能である。
このシステムでは、6枚から8枚くらいの航空写真を利用しているが、写真の枚数が多くなればなるほど、その3次元モデルの位置や高さの情報の誤差が少なくなる(もちろん、ユーザ次第で精度は変わるが、致命的なミスは減る)。また、斜め写真ということで、建物壁面の画像を切り出して、3次元モデルに貼り付けることが可能となる点が大きい。通常の地図作成の場合は、2枚の写真による立体視なので、壁面が写っていない場合も多いが、斜め写真を使うことで、その問題は解決する。
以下が、完成した3次元モデルである。かなりいい加減に作ったが、それっぽい表現になっていることがわかる。
斜め写真を複数撮影し、写真測量を行う技術としては、アメリカのピクトメトリー社という航空測量会社が国際航業と提携したことが知られている(リンク)。Googleがこの企業の技術を用いたかどうかは不明だが、この方法と大差無いだろう。
これにより、コストと時間をかけて正確な3次元モデルを作るアプローチ(従来型)と、質は劣るが大量にそれっぽい3次元モデルをユーザが作るアプローチ(参加型)の2種類によって3次元モデルが作成可能となったわけである。2つのアプローチを併用しつつ、広範囲で3次元の地球がサイバースペースで再現できるように、うまく進めて欲しいものである。
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gdalwarpでタイル状のラスター型GISデータを接合
GDALのプログラム群のひとつである、gdalwarpを使うと、ラスター型(メッシュ)のGISデータの接合が簡単にできるので自分へのメモを兼ねて紹介したい。
国土地理院の基盤地図情報やASTER GDEMなどで公開されている地盤高データ(Digital Elevation Model; DEM)は、タイル状に分割されて公開されている。そのため、境界部を対象にする場合や、広域な利用を考える場合は、データを接合する必要がある。
基盤地図情報については、以前のエントリでラスター型GISデータへ変換できることを紹介した。先日公開がはじまったASTER GDEMはGeotiff形式のラスター型GISデータとして公開されている。これらのデータは、GDALのgdalwarpを使うことで、簡単に接合処理ができてしまう。
gdalwarp ファイル1 ファイル2 出力ファイル
ファイル1とファイル2をつなぎ合わせたものが出力ファイルに保存される。大量のファイルの場合は、アスタリスク"*"を使いワイルドカードによって大量のファイルを指定することができれば、大量のタイル状のファイルを接合することができる。つまり、
gdalwarp ワイルドカード付きのファイル 出力ファイル
とすることで、大量のタイルを接合することが可能となる。
今回、基盤地図情報の10mのDEMを以前エントリの方法でラスター型GISデータへ変換し、gdalwarpで接合した。以下に接合後のファイルを示した。
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Google Earth 5.0に過去の航空写真や衛星写真が表示される機能が搭載された
Google Earth 5.0がリリースされた。一番の目玉がGoogle Oceanといわれるように,海底地形や海に関するコンテンツが充実したことである。その辺は,多くの方々が取り上げるだろうから,このエントリーでは特に言及しない。私が注目したいのが,過去の航空写真や衛星写真が表示される機能が搭載されたことである。
過去のデータに注目してきた私としては,今回の機能に注目している。これまでの過去の地図や航空写真関連のエントリは以下のとおりである。
明治時代の「迅速測図」がウェブで公開
goo地図に昭和38年の空中写真が登場
Yahoo! Japanによる昭和30年代の地図の閲覧サービス
横浜市の1/3000地形図がkmlで公開
さて,実際に見てみることにする。Google Earth 5.0をインストールして起動すると,メニューアイコンのところに,時計のようなアイコンがある。そこをクリックすると,スライダが登場し,過去の航空写真や衛星写真が切り替え可能となる。
試しに,東京23区で表示してみよう。
まずは,1997年から。23区内は高解像度なものに整備されている。周囲の画像は,解像度が粗い衛星画像であると考えられ,未整備と解釈できる。
2002年。新しいデータがある部分は,新しい画像に更新されている。
2005年。表示範囲の全域は,高解像度の画像となっている。
2007年。画像の色が変わっている部分があり,更新されているところがあることが分かる。
次に,ミッドタウンを拡大してみよう。以前は防衛庁本庁舎檜町庁舎だった。そこを更地にし,建築されていく様子がわかる。なお,以下の画像の日付は,Google Earthの左下に表示されていたものである。年までしか表示されていないものは空中写真,月日まで表示されているものは衛星写真だろうか。
地図や衛星写真は最新のデータであるという暗黙の了解があるが,データの新鮮さを意識できる意味で,時系列を意識させるこの機能は重要である。今回のようなな航空写真や衛星写真だけでなく,あらゆる地図や位置情報が,過去にさかのぼることが可能な形で公開されることを希望したい。
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無料のGISソフトで閲覧するインターネットで公開された空中写真
前回のエントリでは,Quantum GISを用いて基盤地図情報25000を表示するところまで行った。今回は,別のWMSの地図を表示することを試みたい。なお,前回のエントリの方法で表示したJGD2000の投影法で,新宿副都心付近を表示したところから説明を進めることにする。
使用する地図は,いわゆる地図ではなく航空写真である。つまり,写真地図である。業界では空中写真と呼んでいる。今回,国土交通省のオルソ化空中写真ダウンロードシステムを使用する。このサービスでは,空中写真の地図をWMSで配信するサービスである。「オルソ」の意味は,地図と重なる形で,空中写真が幾何的な補正がされた写真のことである(正射投影されたということ)。これからは,このような写真地図をオルソ空中写真と呼ぶことにする。
このサービスのサイト上でも,オルソ空中写真を見ることが可能だが,Quantum GISを使用すると,他のGISデータと重ねることができるため,今後有用となる可能性がある。
このサービスの提供範囲は,こちらに示されている。昭和50年前後は広域にカバーされているが,そのほかの年代は,残念ながら都心のみに限られている。今後拡大するかもしれない。
Quantum GISのメニューにて,「レイヤ > Add WMS Layerを」選択する。「Add Layer(s) from a Server」というウィンドウが表示される。そして,Server Connectionsの中の「新規」ボタンをクリックする。そして,出てくるウィンドウに以下のように入力する。
- 名称 オルソ空中写真
- URL http://orthophoto.mlit.go.jp:8888/wms/service/wmsRasterTileMap?
「Add Layer(s) from a Server」に戻るので,Server Connectionsの上側の項目を,「オルソ空中写真」とする。そして,「Connect」をクリックする。すると,以下に示すような表示になる。
「レイヤ」のところに,4つのリストが表示されるのがわかるだろう。これは,提供範囲で示したオルソ空中写真の撮影時期に対応している。ID,名称は次のように対応している。
- ID: 1 ORTHO → 第1期(昭和49年~昭和53年)撮影分
- ID: 2 ORTHO01 → 第2期(昭和54年~昭和58年)撮影分
- ID: 3 ORTHO02 → 第3期(昭和59年~昭和61年)撮影分
- ID: 4 ORTHO03 → 第4期(昭和62年~平成 2年)撮影分
リストのうち,ID1だけクリックして,色を反転させてみよう。そして,「Add」をクリックすると,WMSの画像がダウンロードされ,オルソ空中写真がオーバーレイされる。これによって,第1期のオルソ空中写真が表示された。
上記画面の左側には,表示されたデータの項目が示されている。そこにある「オルソ空中写真」の左の「×」をクリックし,チェックをはずしてみよう。すると,先ほどの基盤地図25000が表示される。そして,また同じ「×」をクリックすると,オルソ空中写真が表示される。つまり,これは基盤地図25000の上に,オルソ空中写真が重なって表示されているのだ。そして,この左側のデータの項目は,上ほど優先的に表示されるのである。
表示を何度か切り替えてみると,基盤地図とオルソ空中写真がほぼぴったり重なっていることがわかる。昭和50年代は,新宿副都心の高層ビル群は,まだ立てられていないビルがあることが見て分かり,興味深い。
先ほどの左側の項目のところにある,「オルソ空中写真」をダブルクリックし,ラスタレイヤプロパティを表示させる。そして,「一般」タブをクリックし,表示名を「第1期(昭和49年~昭和53年)撮影分」としておこう。
さらにオルソ空中写真を追加していこう。再び「レイヤ > Add WMS Layerを」選択し,「Add Layer(s) from a Server」ウィンドウで「オルソ空中写真」を選択して,Connectする。そして,ID 2のみをクリックして色を反転させて,Addをクリック。すると,同じように第2期(昭和54年~昭和58年)撮影分が表示されるようになる。これを,先ほどと同様にラスタレイヤプロパティにて表示名を「第2期(昭和54年~昭和58年)撮影分」としよう。
上記の作業を,第3期,第4期と繰り返してみよう。すると以下のように,4時期のオルソ空中写真が表示される環境が整う。
左側の項目の「×」の切り替えによって,表示を切り替えてみよう。副都心の高層ビル群の見え方の違いや,空き地だったのが高層ビル群に変わったりと,さまざまな変化が観察でき,非常におもしろい。
今回のエントリで,WMSを表示する方法がなんとなく分かっていただけたと思う。次のエントリでは,Quantum GISで表示できる他のWMSを紹介したい。
追記:歴史的農業環境閲覧システムにはWMSはないのかな・・・。
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レディオヘッドのプロモーションビデオにレーザー測量技術が使用されている
米国のロックバンドであるレディオヘッドのプロモーションビデオ(以下PV)に,レーザーを使った最新の測量技術が使用されているようだ。
レディオヘッドが「ライトもカメラも使わない」実写ビデオ公開 (IT media)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0807/15/news026.html
通常のビデオ撮影にはカメラとライトを使うものだが、このビデオクリップでは、レーザー光線による3Dスキャンを行い、収集した3Dデータからビデオ化した。 米Velodyneのレーザースキャナ装置により、64本のレーザー光線が1分間に900回、360度にわたってスキャンし、そのデータを米Geometric Informaticsが3D化した。
ビデオはGoogleの以下のサイトにて,PVとメイキングビデオの2本の動画が公開されている。
RA DIOHEA_D / HOU SE OF_C ARDS
http://code.google.com/creative/radiohead/
このようなレーザースキャナー装置は,主に斜面や構造物の詳細な3次元形状を測量するために用いられる。地上型レーザースキャナ,または地上型レーザ測量と呼ばれる。地上だけでなく,航空機に搭載するレーザースキャナーもある(私は航空機のほうのレーザスキャナを用いた研究を行っている)。
仕組みとしては,レーザースキャナ装置から,1秒間に数千発のレーザーがパルスとなって周辺にたくさん照射される。そのパルスが地物に反射して装置まで戻ってくる時間を計測し,時間から遠近を把握する。そして,各パルスがどの角度や方向に照射されたのかを把握しておく。そうすることで,装置からレーザーが照射可能な範囲において,詳細な3次元形状が再現できるのだ。
さらに,ずっと装置からパルスを照射し続けてデータを取得し,動画のように見せているところが非常に興味深い。特にPVの最初のあたりで顔の形状が表現されているところである。測量では,同じ対象を長時間にわたってパルスを照射することあまりないだろう。というのも,動くものは測量の対象とはならないからである。ほかにも,装置自身をぶれさせて移動させて取得した形状を乱れさせたり,水の膜を用意してパルスを反射させなくしたりと,測量での用途では考えられない使い方をして遊んでいることも,とても興味深い。
レーザースキャナー装置の用途して主流になるとは考えられないが,こういう使い方を着想する柔軟さや,目の付け所の良さに感心する次第である。
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次の気象衛星「ひまわり」が消滅の危機?
最も国民の認知度の高い衛星である気象衛星「ひまわり」の後継機の予算を確保する見通しが立っていないらしい。
気象衛星が消滅の危機、「ひまわり」後継機に予算集まらず(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20080705-OYT1T00454.htm
気象庁が6~8年後に打ち上げを予定している気象衛星「ひまわり」後継機2基の調達の見通しが立たず、30年以上も日本の空を宇宙から見守ってきた気象衛星が消えてしまうかもしれない事態に直面している。現行2基の予算の7割を分担した国土交通省航空局が計画から外れることになったため、管理運用を含め1基400億円とされる予算の確保が気象庁だけでは難しいためだ。
以前,気象庁が考えている次期気象衛星についてエントリを書いた。やや批判気味に書いたのだが,民間の力を利用するという考えだったので,気象庁には予算が無いということは良くわかっていた。そして,本当に予算が確保できていないようだ。
以下に,いくつかの雑感を列挙する。
(1) 気象衛星は最も役に立った地球観測衛星である
一機400億円かかるとか,予算が取れる取れないは別にして,これまでの地球観測衛星の中で気象衛星はも最も役に立ってきた地球観測衛星の1つである。日本では,気象衛星の打ち上げ前は台風の接近の予想は富士山レーダー(1999年廃止)に頼るしかなかったが,気象衛星によって,はるか南の台風の発生をいち早く察知し,台風の進路の予測の精度が向上した。防災面での貢献は多大なものがある。
それだけでなく,数値予報へのインプットデータとしての貢献,気象現象の解釈にも使用される。世界的には,世界気象機関(WMO)が実施している世界気象監視計画へ参加しており,国際貢献にもなっている。
(2) 極軌道衛星は気象衛星の代替にはならない
最近は,だいち(ALOS)や,高分解能衛星写真を目にする機会が多くなっている。しかし,このような画像を撮影する衛星は極軌道である。気象衛星は静止軌道であるため,観測方法が全く異なっている。極軌道の場合は,地球の回りを回っているため,気象衛星のように一時間や30分に1度のような高頻度の撮影はできない。
(3) このタイミングには何か裏がある?
国の予算のことは詳しく知らないが,All aboutによると,来年度の予算の動きが始まるのが5月くらいのようだ。
概算要求、補正予算、復活折衝・・専門用語を解説! 予算についての基礎知識 (All about)
http://allabout.co.jp/career/politicsabc/closeup/CU20010904/index.htm
各省庁の各局の各「課」が、来年欲しい予算をまとめ、各局の予算関係を仕切る「総務課」に要求します。これが5月末くらいまで。総務課はこれをもとに局の予算要求をまとめ、各省庁の予算関係を仕切る「官房予算関係課(会計課)」に提出します。これは6月末くらいまで。これをもとに、各省庁が予算の要求を財務省にするのが8月末から9月あたまくらいまでです(これを概算要求といいます)。
この記事によると,5月から6月にかけては省庁内で予算要求が決まってくる時期である。気象庁は外局なので国土交通省との予算の関係がよくわからないが,国土交通省内での折衝か,財務省での折衝でうまくいっていないのだろうか。そのため,リークによる先制攻撃で予算獲得を有利に進める狙いがあるのかもしれない。洞爺湖サミットの主要テーマの1つに気候変動があるので,この記事が出るタイミングが良すぎる。
まさか,気象衛星が必要ないと考えている役人はいないと思う(そうあってほしい)ので,何か裏があるような気がしている。
(4) とにかく気象庁はこれから正念場
過去のひまわりの打ち上げの経緯を見ると,技術試験衛星であったり,運輸多目的衛星だったりと,現業では衛星画像自体は使われているが,単独で現業を目的とした気象衛星の打ち上げについては,行われていないのだ。
ひまわり8号に迫る危機 (MTSAT打ち上げを追う!)
http://mtsat.air-nifty.com/news/2008/02/8_0464.html
* ひまわり1号~2号:科学技術試験衛星だったため、科学技術庁が経費を100%負担(気象庁ゼロ%) * ひまわり3号~5号:科学技術衛星だっため、科学技術庁が40-25%負担(気象庁60-75%) * ひまわり6号~7号:運輸多目的衛星だったため、航空局が70%負担(気象庁30%)
今後の衛星は,国土交通省航空局が計画から外れ,技術試験衛星でもないということである。つまり,現業として気象庁が継続性を持って気象衛星を打ち上げる時期が訪れた,という解釈ができる。いろいろと水面下の攻防がありそうだが,とにかく気象庁は正念場を迎えているといえる。
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災害監視衛星の打ち上げ計画
- 2008年7月 6日 00:06
- リモートセンシング
7月になって地球観測衛星の話題が多く上がってきている。米国政府の商用高分解能衛星買取や,ウェザーニューズの小型地球観測衛星計画など。そして,JAXAから地球観測衛星だいち(ALOS)の(ほぼ)後継の話が出てきた。
JAXA:「災害監視衛星」打ち上げへ 風水害に対応 (毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/science/news/20080705k0000m040083000c.html
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は4日、大規模災害の被災状況を迅速に把握するため、2012年度に「災害監視衛星」を打ち上げる計画を、文部科学省宇宙開発委員会の部会で表明した。JAXAの構想によると、可視光や赤外線などの光学センサーを搭載した光学衛星と、曇天や夜間でも観測できるレーダー衛星のペアで構成。日本に多い風水害に対応するため、悪天候でも観測できるレーダー衛星を最初に打ち上げる。
レーダー衛星の地上分解能は1~3メートルで、現在、災害時の観測に使われている地球観測衛星「だいち」のレーダーの数倍細かな物まで観測できる。また、データ処理速度も向上させ、受信から情報提供までの時間も現在の3時間から1時間以内に早める。
開発費は、地上の受信設備なども含め約292億円を見込んでいる。
2機の運用で,合成開口レーダ,光学の順に打ち上げるようだ。だいちが行っている,被災地域の撮影&データ提供が実績として評価されているのだろうか。だいちの成果については,JAXAのサイトで以下のような資料がある。
陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)の成果
http://www.jaxa.jp/press/2008/07/20080701_sac_daichi_j.html
災害と言っても平常時が多いわけで,ALOSの後継機としてこの手の高解像度衛星画像が継続的にうちげられることは重要である。無事に打ち上げが認められることを期待したい。
ただし,別の衛星については,継続性が絶たれるピンチとなっている。それは次のエントリーで。
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気象情報会社ウェザーニューズが小型地球観測衛星打ち上げ計画を発表
- 2008年7月 4日 21:39
- リモートセンシング
最大手の気象情報会社であるウェザーニューズが,小型衛星を打ち上げる計画を発表した。温室効果ガスや海氷を観測するという興味深い計画である。
世界初!サポーターとともに実現する衛星 (ウェザーニューズ プレスリリース)
http://weathernews.com/jp/c/press/2008/080703.html
気候変動や地球温暖化に対する取り組みのひとつとして、超小型感測衛星「WNI衛星(仮称)」を2010年に打ち上げ、温暖化の原因となる温室効果ガスや、温暖化によって減少し続けている北極海の海氷などを企業や一般サポーターとともに感測するプロジェクトを開始します。本プロジェクトは、東京大学、千葉大学、アクセルスペース(※2)とともに研究・開発を進めており、従来の衛星では成し得なかった超小型衛星によるデータ感測を目指します。極域の画像を撮影し海氷を解析するとともに、衛星と世界各地に設置した感測機の間でのレーザー光の減衰を評価することで温室効果ガスを感測する斬新な方法を試みます。
興味深い理由としては,一般企業が計画する地球観測衛星であること,小型衛星であること,温室効果ガスの計測方法,参加型であること,が挙げられる。
- 一般企業が計画する地球観測衛星であり,衛星のみで儲けようと考えていない(?)ところ
地球観測衛星は,宇宙機関が打ち上げる場合と,一般企業が衛星写真の販売用として打ち上げる衛星,の2種類がある。前者だとNASAのLandsat,NASAと経産省のASTER等があるが,JAXAのだいち(ALOS)もこのカテゴリに入る。後者としては,GeoeyeのIKONOSやDigitalGlobeのQuickBirdやWorldView-1がある。プレスリリースを見る限りでは,観測データそのもので収益を得ようという雰囲気は伝わってこない。衛星のみで収益を得ようとしてないのであれば,それは低コストの小型衛星だからこそである。
- 小型衛星であること
小型衛星であることで,JAXAやNASAが打ち上げる衛星よりもはるかに低コストである。そうなると,もちろん失敗する可能性も高いかもしれない。ただ,失敗しても金銭的な損失は軽くて済むことになる。
また,プロジェクトにかかわる大学と企業に注目したい。特に,東大の中須賀研究室がかかわっている。中須賀教授は,小型衛星の打ち上げおよび運用の第一人者である。つまり,それなりにノウハウを持ったところとウェザーニューズは組んだことになり,衛星のプロジェクトを0からはじめる場合と比較して,開発は短期間で済み,成功の可能性も高いだろう。
- 温室効果ガスの計測方法
従来の地球観測衛星では,網羅的に地表面または大気を観測するのが普通である。しかし,この小型衛星では,観測のためには地上に機器を設置する必要があるらしい。この方法の原理がわからないので,精度がどのくらい出るのかが未知数である。しかし明らかなことは,地球温暖化の温室効果ガスの増加を議論するためには,網羅的な観測が必要不可欠であるため,機器の数と機器の分布が重要となる。ただ,低コストでそれなりの精度で温室効果ガスが計測可能というのであれば,従来の地上観測の点数と比べれば多くなるため,それはそれで有効な手段である。
- 参加型
温室効果ガスの計測のためには地上に機器を設置する必要があることを述べたが,これには機器の設置に賛同する人が大勢必要であることは言うまでもない。そこを企業・学校・一般サポーターによる「参加型」とすることで,機器の数を稼ぐ計画のようだ。参加者は,もちろん機器のコストがゼロに近いことが望ましいだろう。
地球観測衛星の計測に参加型を組み合わせるというのは,はじめてのアプローチであろう。トップダウンの衛星による観測と,ボトムアップの計測を繋ぐ新しい試みといえる。
まとめ
今までの地球観測衛星は,トップダウン的で最大公約数な機能を持った衛星が多かった。しかし,低コストな小型衛星が主流になれば,特定の目的のために必要な地球観測衛星が計画され,運用される可能性が高くなる。そうなると,リモートセンシングの分野は次のステージに進むことができるのではないだろうか。
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商用地球観測衛星を軍用のスパイ衛星として買い上げを検討 (アメリカ)
- 2008年7月 2日 16:07
- リモートセンシング
なんと,スパイ衛星は軍内で開発,打ち上げ,運用を一貫するのかと思いきや,商用の衛星を買ってスパイ衛星としてしまう計画があるらしい。アメリカでの話しだが。
米国防総省、民間偵察衛星を軍用のスパイ衛星として買い上げを検討(Technobahn)
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200807011848&page=2
米国防総省が民間偵察衛星を買取り、政府専用のスパイ衛星として運用する方向で最終調整入りをしたことが1日までに明らかとなった。 (中略) 運用に伴う障害なども多く発生する状況となっており、多数の衛星網を維持するためには軍用のスパイ衛星並みの高解像度を持つに至ってきた民間の衛星を買い上げる方が安上がりと判断した模様だ。
民間から買い上げることで,自前のときと比べてインテリジェンスのパフォーマンスが落ちなのであれば,買い上げることはかまわないと思う。買い上げた場合,オペレーションは委託された民間が行うのだろうか...。
途中まで民間向けに運用されていて,運用の途中で軍( or 政府)所有になって,民間が使用できなくなる可能性はないのだろうか。民間の商用高分解能衛星画像を提供する企業は,世界的に見ても片手の指で数える程度しかない。それなりに研究や民間が活用している。それが軍の所有となって,入手機会が失われてしまうおそれは無いのだろうか。
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ミャンマーの洪水の衛星画像
- 2008年5月10日 10:32
- リモートセンシング
平成20年5月2日から3日にかけて,ミャンマーを襲った大型サイクロンによる洪水被害が,衛星画像によって撮影され,JAXAとNASAにて公開されている。メモとしてリンクを以下に示しておく。
NASA Satellite Captures Image of Cyclone Nargis Flooding in Burma
http://www.nasa.gov/topics/earth/features/nargis_floods.html
NASAの衛星画像は,光学センサを使ったものである。光学センサの場合は,直感的に判断しやすいが,雲に覆われたら地表面は見えない。これから東南アジアは雨季に入るため,雲に覆われて光学センサで地表面が見えないこともしばしば。
ミャンマー・サイクロン洪水被害
http://www.eorc.jaxa.jp/imgdata/topics/2008/tp080508.html
JAXAの衛星画像は,光学センサとは異なる電磁波の波長帯を使っている。そのため,雲の影響を受けずに地表面を見ることが可能だ。洪水の場合は比較的把握しやすい。
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goo地図に昭和38年の空中写真が登場
Yahooが昭和30年代の古い地図の公開をはじめたり,過去と現在の空中写真が比べられる書籍を紹介したが,goo地図が東京23区の昭和30年代の空中写真を公開をはじめた。しかも無料で。
NTTレゾナントは19日、「goo 地図」において、昭和38年に東京23区で撮影された航空写真をスクロール地図上で無料公開した。翌39年開催の東京オリンピックに向けて建設中の代々木体育館や首都高速道路などの様子がわかるという。
というわけで早速goo 地図を訪れてみた。「古地図」というタブをクリックすることで,昭和38年の空中写真に切り替わる。当然モノクロである。昔の地図は古地図と呼ぶが,昔の空中写真=古地図というのはちょっと違和感がある。だが,考えてみると「古地図」のように,過去の空中写真を1つの単語で言い表す適切な言葉が無い。
ざっと古地図を眺めてみると,23区の周辺も含まれている。例えば,23区の南側は川崎市だが,武蔵小杉なども入っており,外側もある程度の範囲で含まれていることが分かった。東側では,浦安市の一部が含まれている。特に興味深いのは,東京ディズニーランドのあたり。
この図は,昭和38年空中写真と最新地図の比較である。ディズニーランド付近は昭和38年は埋め立て工事すらはじまっておらず,砂浜または海だったことがわかる。ディズニーランドの北側の住宅街も,砂浜だったようだ。他には,羽田空港も埋め立ての規模が全然違うのでおもしろい。
goo地図への要望としては,地図のウインドウを横に並べるようにして,過去の空中写真と最新の地図や空中写真を比較できるようなインターフェイスも作って欲しいことである。
なお,goo地図は上記Impressの記事によると,戦後間もない頃に撮影された米軍撮影の空中写真も,2008年4月以降に公開予定とのこと。これも期待できる。古い地図や空中写真の公開に関しては,gooがYahoo!よりもリードした形となった。
過去の地図や空中写真に関しては,
http://www.tagchan.net/blog/2007/11/post_56.html
http://www.tagchan.net/blog/2008/03/yahoo_old_map.html
http://www.tagchan.net/blog/2008/03/past_aerial_photo.html
で述べているように,積極的に公開していくべきであると主張してきたが,意外と早い時期に,誰でも容易に閲覧またはアクセスできる時期が到来しそうな予感がする。
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ウェブ地図では見ることができない過去の東京の姿 [書評] - 東京変貌
最近,Amazonのウィッシュリスト(改め,欲しいものリスト)が話題になっていたので,久しぶりにアマゾンにログインしてみたところ,今回紹介する本がリストアップされていた。なぜリストアップしたのかは覚えていないが,せっかくなので購入してみた。
幻冬舎メディアコンサルティング
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東京に居て、変わったものと変わらないもの..
シンプルながら、必要十分な情報タイトルで分かるように,約50年の東京23区の変化を空中(航空)写真で見るという,非常にシンプルな内容である。本を開くと,左ページが1958年の空中写真,右ページが2006年の空中写真である。これがだいたい50シーンくらいある。台場の埋立地の変化,新宿西口の浄水場から高層ビル群への変化,恵比寿のビール工場からガーデンプレイスへの変化など,一目瞭然である。各シーンで説明の文章は一文か二文程度。写真を見ればわかるのである。それだけの情報量が空中写真には含まれている。
過去の地理空間情報の重要性については,
http://www.tagchan.net/blog/2008/03/yahoo_old_map.html
http://www.tagchan.net/blog/2007/11/post_56.html
などで言及しているが,現状では過去の情報に触れるには結構なコストがかかる。当然のことながら,Google MapsやYahoo! 地図では「最新」の状態しか見ることができない。こういう本を通して,過去の様子を容易に知ることができることは,非常に意義があると思う。そして,カラー空中写真のページが50ページ程度あって,これで1400円はお買い得であると断言できる。
この本について注文をつけることは,当時の地形図などの地図が欲しい。また,アマゾンの書評に書いている人がいるが,東京23区だけでなく,郊外の都市,農村など,色々なところに着目して,過去と現在を比較するシリーズを出して欲しいと思う。
ちなみに,この本の空中写真は,国際航業が関係したようだ。また,2006年の空中写真は,Google Mapsで使用されているのとまったく同じ写真も多数あるようだ(2008年3月13日現在)。
やはり,このような過去からの空中写真や地図については,全てデジタル化し,誰もがアクセス可能な形で公開される流れになって欲しいと思う。
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気象衛星画像ブログパーツの作成
最近当ブログで取り上げている気象衛星だが,これのブログパーツを作成してみた。天気関係のブログパーツだと,天気予報や降雨レーダなどが登場している(リンク)。しかし,気象衛星関係は見当たらなかった。特に役に立つわけではないが,見た目も多少はおもしろいので,使う人がいてもおかしくないとは思っている。
実は2月に入ってから,当ウェブサイトの右側の下に表示させてあるのが,気象衛星画像ブログパーツである。一応,別ページも用意した(リンク)。画像は,東大生研にあるWebGMSを利用している。また,画像を切り替えるようにしてあり,いつ撮影された画像なのかも分かるようになっている。
そして,貼り付けるコードは以下の通り。なお,コード内に「window.onload」を使っているため,bodyタグでonloadを使っている場合は,Latestをクリックしないと画像が表示されないと思われるので注意が必要である。
<script type="text/javascript" src="http://www.tagchan.net/mtsat.js"></script>
<script type="text/javascript">
window.onload = function(){getmtsatJSON(0);}
</script>
<div style="background-color:azure;border-style:solid;border-color:#125ebc;border-width:1px;font-size:11px;width:170px;padding:5px;">
<div align=center><b>気象衛星ひまわり<br>MTSAT画像</b><br>
<input type="button" value="<-" onClick="prev()">
<input type="button" value="Latest" onClick="getmtsatJSON(0)">
<input type="button" value="->" onClick="next()">
<div id="mtsat_time"></div>
<div id="img_src"></div>
<br>by ERI/IIS/U-Tokyo/Japan</div></div>
※現在,処理を行っているサーバーが停止しています。
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気象庁が考える次期気象衛星
以前のエントリーで,次期気象衛星についてコメントしたが,その後,気象庁で開催された次期静止気象衛星について検討する懇親会の資料がアップされた。
「静止気象衛星に関する懇談会について」気象庁
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/satellite/kondan/kondan_index.html
「資料1-1 静止気象衛星の現状と今後の展望」には,次期気象衛星のスペックが示されている。それによると,可視光が3チャンネル(バンド),近赤外が3チャンネル(バンド),赤外が10チャンネル(バンド)を予定しているらしい。また,空間解像度は可視が500m,近赤外+赤外が2000mとなる予定としている。また,10分間隔の観測頻度となる予定である。このバンド構成と観測頻度は,陸域観測に有効であろう。
このほかに,資料を見ていて気になった点がある。それは,気象庁は気象衛星の運用を民間に任せたいと思っているようなのだ。
「資料1-2 今後の静止気象衛星の整備・運用に向けた課題」において,3つの論点が挙げられている。それは以下の通りとなる。
- 静止気象観測ミッションと他のミッションの相乗りの可能性は?
- 気象衛星観測の高機能化により、気象業務への利用以外に、新たな利用は見込まれるか?
- 気象衛星の整備・運用において民間活力を活用することは可能か、その場合どのような方法が適当か?
まず,1つ目の「相乗り」の可能性については,資料1-2のスライド2枚目に説明されている。そのなかで「複数の機能を搭載した衛星は,個別に衛星を打ち上げるより経済的」としている。要するに,別の機能を搭載させたい機関を探し,予算を分担させて打ち上げて,コストを抑えるということである。
2つ目の「新たな利用」については,従来より高頻度で,高波長分解能,高空間分解能になることで新たな利王が見込める,としている。
3つ目の「民間活力」については,7枚目のスライドを見れば一目瞭然。気象庁はデータを受け取るだけで,衛星の運用を外に任せたいと考えているようなのだ。
これらの論点を総合すると,
「われわれ気象庁はお金がないから,次期気象衛星をできるだけお金をかけない形とし,打ち上げと運用をできるだけ民間に任せていきたいです。センサーがよくなるわけだから,民間で新たな利用用途が見込めるでしょ?」
と受け取ることができる。
衛星に複数のミッションを搭載(相乗り)する点については,多くのセンサーを搭載して1年も経過せずに失敗した,ADEOS(みどり)やADEOS2(みどり2号)の失敗が参考になる。1つのミスで複数のミッションが影響しないよう,比較的小型な衛星を打ち上げる考え方が出てきているが,その辺は気象庁はどのように考えているのだろうか。メリットとデメリットがあるはずなので,その辺を検討して提示すべきである。
利用用途については,研究用途向けに非常に興味深いデータが取得できると期待できるが,民間がこれを使って儲けることは不可能だろう。MODISやAVHRRのような,次期気象衛星の空間解像度とほぼ同等な500m~1000m程度の空間解像度の地球観測衛星が,商業的に利益を上げている事例を聞いたことがない。観測頻度が高いことは魅力的ではあるが,現実的には空間解像度が数メートル以下のデータでしか収益を上げていない。おそらく,それでも利益は出ていないのではないか。
「民間活力」については,これでは民間任せにしてユーザになります,と言っているようなものだ。防災上重要な位置づけであり,国民からの認知度が極めて高い気象衛星を,民間任せの運用にして良いものか。しかも,気象衛星による観測は日本だけでなく国際な枠組みがあって,データが全世界に流通しているのだ。
上記URLに掲載された議事概要によると,出席した委員からかなり厳しい意見が出たことが伺える。委員から出たコメントで,注目すべきコメントを3つ挙げておく。基本的に,以下のコメント(意見)に賛成である。
静止気象衛星は社会基盤の核となるものであり、国民の安全・安心に直結するものである。さらに、国際的に果たす役割も大きい。このように我が国にとって重要なものであるから、国の責務として次期静止気象衛星の整備に取り組んでいく必要がある。
総合科学技術会議で取りまとめられた「地球観測の推進戦略」においても、根幹的な観測は国が責任を持って行うべきこととなっている。国でしかできない部分、民間に任せることのできる部分を明確にしていく必要がある。
気象業務の目的以外での衛星データの新たな利用を探る場合、新たに得られる観測データ・情報に魅力がないと使いたいとは思われない。このため、新たな観測データ・情報によってどのようなことができるのか、具体的な事例などにより分かり易く示すことが必要である。
気象庁の予算が少なく,気象衛星の業務に関する予算の割合が多いのは良く分かっている。しかし,今回の気象庁が提案している次期気象衛星の方向性は,ちょっと無理があると思う。
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ひまわり6号と7号の後
現在、運用中の気象衛星「ひまわり6号」と「7号」の耐用年数が7年後に切れることを受け、次期衛星の運用の在り方を検討する「静止気象衛星に関する懇談会」(座長・山内弘隆一橋大教授)が29日、気象庁で開かれた。現在の白黒の衛星画像がカラーになるなど、高性能化が見込まれる次期衛星の民間活用などが検討課題。日本の気象衛星は、1977年打ち上げの「ひまわり(1号)」からスタート。当初、雲などの観測は3時間ごとだったが、6、7号は30分間隔に短縮、赤外線で夜間の霧も観測できる。さらに航空管制機能も併せ持つ「運輸多目的衛星」(MTSAT)として運用されている。
次期衛星は、10分間隔で地表のカラー撮影が可能になるほか、解像度が現在の1キロから500メートルに改善される見込みだ。
懇談会では(1)次期衛星の優れた観測機能を気象庁の業務以外の新たな分野に利用できないか(2)通信や放送などの役割を併用できるか-などを検討。民間からのヒアリングを経て、年末に結論を取りまとめる。
ひまわり6号,7号の後の気象衛星のあり方についての議論である。
「1)次期衛星の優れた観測機能を気象庁の業務以外の新たな分野に利用できないか」については,地表面(陸域)の観測に利用できると考えている。
「次期衛星はカラー撮影が可能」と記事にあるが,次期衛星が可視光の青・緑・赤の波長帯や,近赤外の波長帯がそれぞれ各バンドで分光されるデータを提供するのであれば,地表面の状態の把握は格段に行いやすくなり,植生のモニタリングも容易となるだろう。
次期衛星の空間解像度が500m~1000mであれば,周回軌道の衛星であるMODISやNOAA/AVHRR等のデータ並みの空間解像度となる。静止軌道である気象衛星の観測頻度は,周回軌道の衛星よりも断然に多いわけだから,雲の無い地表面を撮影するチャンスが増えるはずであり,雲を取り除いたデータをたくさん作成しやすい。たくさんの雲を取り除いたデータから,全地球スケールでの,土地の物理的状態(土地被覆)の把握や,季節変化(フェノロジー)を把握しやすくなるだろう。
ただし,地表面の観測への応用は,主に研究向きであり,民間へのメリットは少ないと思われる。
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空中写真の入手方法について
林野庁の空中写真の入手は,以前は日本森林技術協会で受け付けていたのだが,12月末で日本森林協会は空中写真業務を終了してしまった。そして,1月21日から別の業者が林野庁の空中写真の取り扱いをはじめた。以前は,林野庁撮影の空中写真の管理業務は,日本森林技術協会が随意契約で受託していたようだ。そのため,随意契約でなくした結果,別の業者に管理業務が移った形になったと推察される(まだもう一つ事情があるのだがここでは伏せる)。
そして,グリーン航業株式会社が,林野庁の空中写真の管理業務を受託し,この会社から空中写真が購入可能である。以下のサイトに詳細が掲載されている。ちょっと分かりにくいけど。
「空中写真関係」 グリーン航業株式会社
http://www4.ocn.ne.jp/~allgreen/shasinn-kannkei.html
「空中写真の入手方法」グリーン航業株式会社
http://www4.ocn.ne.jp/~allgreen/nyuushu-houhou.html
今回は空中写真の入手方法について説明しよう。
1. 林野庁撮影,地理院撮影の確認
まず,その対象地が林野庁撮影なのか,地理院撮影なのかを確認する必要がある。それには,次のサイトが参考となる。
「林野庁と国土地理院の撮影区域図」(社)日本林野測量協会
http://www3.ocn.ne.jp/~rinsokyo/html/0205.htm
2-1 林野庁撮影だった場合
いつ,どのくらいの縮尺で対象地が撮影されたのか,「標定図」から確認することができる。この図は,5万分の1地形図に,空中写真が撮影された航空機の撮影地点が○で示されている(例)。だいたい,1960年から1970年くらいから,5年おきに撮影されているので,年代を言えば,その時代に近い撮影の標定図を入手可能である。
入手するためには,5万分の1の地形図の名前を調べておく必要がある。その名前は国土地理院で確認できる。地形図閲覧サービスのこちらをまず表示させる。この「索引図による検索」の地図にメッシュ内に名前が入っているが,これは20万分の1の地勢図の名前である。ここで対象としている地域に対応するメッシュをクリックすると,さらに細かいメッシュ(8×8)が表示される。これが,5万分の1地形図の名前である。
年代と5万分の1地形図の名前を言えば,FAXでグリーン航業から標定図が入手可能である。その後の入手方法については,「空中写真の入手方法」のページを参照して欲しい。発注書へのリンクと価格が掲載されている。
2-2 国土地理院撮影だった場合
日本地図センターに詳しく掲載されている。標定図から探すことは基本的に同じだ。ただ,地図センターの場合は,ウェブで過去の撮影履歴まで確認できるので非常に便利だ。ただ,標定図自体は問い合わせを行って入手する必要がある。
「国土地理院空中写真 撮影範囲索引図」日本地図センター
http://www.jmc.or.jp/photo/gsi/index.html
PDFだが,1960年代からの撮影履歴が確認できる。
また,デジタル化した画像ファイルとしても空中写真は販売されている(リンク)ので,デジタル写真測量を行いたい場合はすぐに取り込むことができて便利である。
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YahooとGoogleの空中写真地図が更新
ちょっと時間差があるが,YahooとGoogleの地図の空中写真が更新された。
「Yahoo!地図情報」が航空写真を拡充、3社から提供受け「いいとこどり」(Impress)
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/12/25/17999.html
航空写真は、複数の大手測量会社から提供を受けて表示する。原則として東京23区と大阪市、名古屋市が国際航業、それ以外の東名阪主要都市がパスコ、全国エリアなどがデジタル・アース・テクノロジーとなり、エリアや縮尺によって切り替わって表示される。航空写真下部に表示されるコピーライト表記を見ることで提供元を確認できる。
「Google マップ」の航空写真が鮮明に、東京23区や大阪市などで (Impress)
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/01/18/18161.html
グーグルの公式ブログによれば、東京23区、名古屋市、大阪市の3地域で新たな画像を採用したという。これにより、航空写真の解像度が向上しただけでなく、再開発などで新たに建築された建造物も反映されたとしている。
2つの地図を比較してみよう。大きい建物で最近完成した23区内のものといえば,東京ミッドタウンが思いつく。Yahoo地図は国際航業,Googleは下部にはDigital Earth Technologyとなっている。
どちらも工事中である。ミッドタウンが完成する前の撮影のようだ。そして,良く見てみると色調はちょっと違うが,実は全く同じ写真なのだ。車の位置まで同じということは,元の写真は一緒である可能性が極めて高い。しかし,Googleの地図は国際航業の撮影とは書いてない。このへんの事情は謎である。
空中写真をいろいろ切り替えて比べてみると,YahooとGoogleの違いが見えてくる。23区に限定してみていくことにしよう。
Yahooは一番拡大した縮尺と,1段階縮小した縮尺において,国際航業の空中写真を使っており,23区は全て国際航業の空中写真となっている。そして,それより縮小した場合は,Digital Earth Technologyの別の空中写真に切り替わる(もちろん,縮小しすぎると衛星写真に変わる)。つまり,同じ縮尺では同じ会社の均質な空中写真を使用しており,縮尺を変えると空中写真のデータソース自体が変わるのだ。
一方,Googleの方は,最大に拡大して徐々に縮小していっても空中写真のデータソースは変わらない(もちろん,縮小しすぎると衛星写真に変わる)。そして,23区内で空中写真の色の違いがタイル上に発生している箇所があり,23区内でも別データを使う場合が発生しており,データが均質ではないのだ。つまり,場所によってデータソース自体が変わる。
まとめると,Yahooは縮尺で空中写真が変わるが,Googleは場所で空中写真が変わるのである。この2つのアプローチが良いのかは判断が難しい。Yahooのアプローチの方が見た目がきれいである。Googleのアプローチの方は,新しい空中写真が取得されれば,局所的に更新することができる。時間的な新鮮さから言うと,Yahooの場合は一括して更新するデータが揃うまでに時間がかかってしまうだろう。
というわけで,非常に細かい話ではあるが,YahooとGoogleの空中写真を比べた結果,細かい違いを認識することがきた。
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ALOS/PRISM(だいち)の標高精度の問題は解決?
ここ数日で,標高精度の問題は一気に解決となった模様。
精度不足の陸域観測衛星「だいち」、3月までに改善めど (読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20080116i515.htm
精度不足で地図作りに支障が出ている陸域観測衛星「だいち」について、宇宙航空研究開発機構と国土地理院は16日、新たに開発した画像調整ソフトなどを使い3月までに改善できるという見通しを、文部科学省宇宙開発委員会で報告した。高さの精度の誤差は、季節変動パターンから補正した結果、同日までに、地図作製に必要な誤差5メートルにまで下げることに成功した。画像にモザイク模様のように入るノイズは、国土地理院が開発した軽減ソフトによって改善が見込まれ、3月までにソフトを導入する。
なお,宇宙開発委員会での報告内容は,以下で公開されている。
陸域観測技術衛星「だいち」データの地図への利用 (JAXAプレスリリース)
http://www.jaxa.jp/press/2008/01/20080116_sac_daichi.pdf
国土地理院が問題があると発言(リーク?)し,数日後の宇宙開発委員会で,JAXAと国土地理院は協力することで精度は目標は達成できると報告。問題発覚→解決の時間があまりにも短すぎて,非常に不自然に感じる。この辺の事情は良く分からないが,この数日間での解決には何か裏がありそうだ。
報告内容を少し細かく見ていく。
この内容によると,国土地理院側の改善方法としてスライド9枚目には,
「RPCモデルに対応したソフトウェアの導入(高さ精度向上)」
と書いてある。RPCモデルというのは,衛星画像の画素を地理座標へ変換するパラメータであるが,これを導入して改善したのだろうか。このRPCモデルはPRISMを購入する際にファイルとしてついてくるパラメータであり,商用のソフトでもこのRPCファイルを読み込むことは可能だ。地理院はこれをやっていなかったのだろうか。これを適用しないで,精度が出ていないと言うのはおかしいと思うのだが...。
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ALOS/PRISM(だいち)の標高精度の問題の続報
前エントリーで,ALOS/PRISMの標高精度が目標の5mの精度に達しなかったことを紹介したが,多くの主要紙がこの問題を取り上げており,以下のような記事まで登場した。
観測衛星「だいち」の精度低下、「改良したい」と文科相 (読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20080111ik01.htm
渡海文部科学相は11日、閣議終了後の記者会見で、宇宙航空研究開発機構の陸域観測衛星「だいち」の画像データの精度が想定より落ちている問題で、「当初目指していた精度が得られるように改良を加え、年度内をめどに調整していきたい。まだあきらめたわけではない」と話した。
まず,突っ込みを。精度は「低下」しているわけでも「落ちている」わけでもない。「低下」や「落ちている」というと,時間を経て精度が悪くなっていっている印象であるが,最初から精度が出ていないのである。もちろん,センサの劣化で精度が低下する可能性もあるが,この場合は最初から精度が出ていないと解釈する方が正しい。
また,改良を加えることについて言及しているが,どうやって精度を高めていくのだろうか。方法はいくつか考えられるが,画像上で正確な地理座標が分かっている場所を対応付ける方法がある。ただし,この報道されている6mは,地理座標の対応付けを行った上での結果なのか,判断できないため,なんともいえない。衛星プラットフォームにおける何らかの問題を解決して精度を高められる可能性はあるが,(私は専門ではないので分からないが),実際に衛星のところに行って対処することは不可能であるため,調整して精度が上げるための対策は限られるだろう。つまり,あまり期待できないと思われる。
一応,高さの検証をやっている(ネット上で見つけた)ペーパーを紹介。
- 水田ら(2005), 地理院時報, Vol.111
http://www.gsi.go.jp/REPORT/JIHO/vol111/2-3.pdf - Gruen and Wolf (2007), Proceedings of High Resolution Earth Imaging for Geospatial Information (ISPRS)
http://130.75.85.12/html/publikationen/2007/workshop/paper/wolff_gruen.pdf
海外のサイトでも,このALOSの精度の問題が取り上げられていた。この記事によると,国土地理院の人が精度が低いことについて言及しており,地理院のリークだったのだろうか。
Japanese satellite flops at map-making: official (Spacemart)
The 457.8-million-dollar "Daichi" satellite was sent into space to create detailed maps of remote parts of Japan, but the images have not been of sufficient quality, the government's Geographical Survey Institute said.
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ALOS/PRISM(だいち),25000分の1地形図作成のための目標精度に達せず
- 2008年1月 9日 21:42
- リモートセンシング
ステレオ視することで,地表面の3次元座標を取得可能なALOS/PRISM (だいち)であるが,目標としていた標高値の精度に到達しなかったようだ。
550億円の陸域観測衛星、誤差やノイズで地図作れず(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20080109it01.htm?from=top
全世界の2万5000分の1の地図(基本図)の作成を主目的とした宇宙航空研究開発機構の陸域観測衛星「だいち」の画像データが、予想以上の誤差やノイズ(乱れ)の影響で、基本図を単独で作るには精度不足であることが8日、明らかになった。国土地理院は、この画像データを、基本図の修正・更新の際に使う構想だったが、現地測量を追加しなくてはならないため、約4300面ある日本の基本図のうち完成したのは硫黄島など52面にとどまっている。
基本図は、すべての地図の原本。日本全土は高度6000メートルからの航空写真を使って作製しているが、道路建設など土地変化の情報を随時反映させなければならない。国土地理院はこのため、同衛星が2006年10月に運用を開始してから年間700面のペースで画像を利用する予定だった。
航空写真に比べると、単価が数百~数十分の1と安い上、航空機を飛ばさなくても定期的に更新画像を撮影できるのが理由だ。
日本の基本図作りの地形データは、誤差5メートル以下という高精度が求められる。しかし、同衛星の画像は、等高線を決める「高さ情報」の誤差の大半が6メートル前後に集中していた。宇宙機構によると、打ち上げ前は誤差5メートル以下を想定していたが、衛星の姿勢制御が完全にはできず、高さ情報に誤差が生じるという。
さらに、画像のノイズがひどいこともわかった。衛星画像は地上送信時に圧縮されるが、撮影した地表面の様子が予想以上に多種多様だったため、元の画像データに戻すことができなかった。宇宙機構は「事前に地上試験を行ったが、見抜けなかった」としている。
上記の記事にある「誤差5メートル以下」という目標としている値は,ALOSサイエンスプログラムのサイトに掲載されていた。
ALOSの構想とその背景
http://www.eorc.jaxa.jp/ALOS/sci/sci_jindex.htm
(1) 全球スケールでの地形図(空間データ基盤)の作成・更新を行う。 特に地形標高を精度5m以下、グリッド間隔にして10m程度で面的に計測する(ほぼ1:25,000地形図に対応)ことを目標とする。
ALOS/PRISMで作成した標高値の誤差が約6mだったらしく,5mという精度を達成しなかったのである。記事では「衛星の姿勢制御が完全にはできず」としている。姿勢制御に関するどの部分に原因があるのかかは分からないが,衛星プラットフォームの構造上の問題,GPSやスタートラッカーの精度の問題,衛星写真自身にぶれが含まれていた可能性などが考えられる。
この新聞記事のタイトルは言い過ぎである。5mを達成しなかったからといって,地図作成が全くできないということではない。また,この6mという誤差をどう捉えるのかが問題である。日本国内に限れば空中写真があるわけで,縮尺によるが厳密な精度が求められるため,要求精度を満たしたとしてもALOSが全てを取って替わることはなかっただろう。海外への展開が目的に含まれているのであるから,6mという誤差を許容できるかどうかは,海外の地図作成機関が判断すべきであり,それによって作れる作れないを決めるべきであろう(海外でのニーズがどれくらいあるか把握していないが)。
記事の言う画像のノイズについては,JPEG圧縮のことと推測される。ALOSでは,衛星プラットフォーム自身がJPEG圧縮し,地上へダウンリンクしている。例えば,一眼レフではRAW画像で撮影可能なのに,JPEGモードで撮影した,ということと同じである。JPEG画像であれば不可逆であるのは当然なので,「見抜けなかった」というJAXAのコメントはどういう意図があるのか良く分からない。このようなノイズは,判読する際に誤判読が発生する可能性があるが,当然のことながら地図が全く作れないわけではない。
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土地被覆APIの作成
- 2007年12月23日 17:58
- リモートセンシング
地表面がどのような物理状態であるのかを表す地図として,「土地被覆分類図」という地図がある。地球観測衛星によるデータを使い,何らかのアルゴリズムによって,半自動で分類図が作成されている。そして,分類図を使うことで,どこが森林なのかとか,砂漠の場所や海や湖などの水域の分布を知ることができる。
似たような地図としては,「土地利用図」というのがある。これは,農地とか工場とか住宅地など,人間活動がかなり反映されている地図である。たまに,土地利用と土地被覆を混同している人がいるが,別であることに注意するべきである。土地利用の区分では,工場と住宅地は別カテゴリであるが,どちらもコンクリートでできていれば,土地被覆分類図では同じカテゴリになる。ほかに似た地図としては,「植生図」というのもあるが,これは植生を詳細に分けた図である(植生図には現存植生図と潜在植生図というのもあるらしい)。
土地被覆に話を戻すが,土地被覆分類図はグローバルに整備されており,公開されている(佐藤・建石(2001)には,グローバルなデータの紹介がある)。今回,このようなグローバルな土地被覆分類図をAPIによって,アクセスしやすい形で公開してみることにした。使用したのはアメリカのBoston大学が作成しているデータである。
MOD12C1 Land Cover Product Binary Data
http://duckwater.bu.edu/duckwater1/mod12c1/index.html
こちらの「SDS01: Majority Land Cover Type 1 (IGBP, Primary Label) 」というデータである。空間解像度は0.05度で,大雑把ではあるが,土地被覆の状態を知ることができる。
ただ,この分類カテゴリにも問題があって,Croplandsは水田や農地系が同一となっていたり,あまり日本では精度が高いとは言えないかもしれない。
土地被覆API
http://www.tagchan.net/sample/landcover_api.html
今までC言語でコードを書いていたが,今回はPerlで作成している。作品ページには,各種自作APIがあるので,ご自由にお使いくださいませ。
※現在,サーバーは停止しています。
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過去からの空中写真の閲覧・入手
- 2007年11月27日 23:45
- リモートセンシング
過去から継続的に撮影された空中写真は,最近ではネットで公開されてきている。特に,国土地理院のサイトの「国土変遷アーカイブ」は,最近さらに拡充されたようである。空中写真は,戦後の土地利用の変化などを知るための貴重な資料である。特に,この国土変遷アーカイブでは,終戦直後の米軍撮影の空中写真も閲覧可能である。こういうデータが一般に公開されるのは非常に良いことだ。
このような空中写真閲覧サービスは,他にもある。それは,「国土画像情報閲覧システム」である。これは国土交通省が管理しているサイトである。撮影時期と範囲はこちらに紹介されており,1970年代から90年代までの写真となっている。
2つのシステムを比較すると,「国土画像情報」の画像の方が高解像度で,400dpiである。一方,「国土変遷アーカイブ」は200dpiとなっており,JPGのブロックノイズがひどく,判読は困難である。従って,400dpi以上にするべきである。
そもそも,空中写真を国土地理院と国土交通省の2つのサイトに分けて公開する理由が分からない。撮影時の目的が違うのだろうが,当事者外から見れば,同じ地面を撮像した空中写真である。これら空中写真は一元的に公開されるべきであろう。(実は,もう一つ国土交通省の「オルソ化空中写真閲覧サービス」というものもある。)
また,膨大なアナログのフィルムを200dpiとか400dpiでスキャンしているのであれば,最高解像度で全てをのデータをスキャンしておくべきである。そうすれば,デジタルで配布することが容易だし,画像解像度を落として印刷することも,ウェブ上で公開することも容易となる。これは,過去になるほど写真フィルムが劣化するので,その前にデータを残しておくというメリットもある。
Google Earth等の登場で,空中写真や高解像度衛星画像を見る機会が格段に増えたわけだが,今後は時間軸も重要視され,現在の状況だけでなく,過去の情報を参照するニーズも高まると考えられる。そうなると,過去を知る数少ない空間情報である空中写真は,今後必ず貴重な情報源となるはずである。そのためにも,空中写真のデジタル化や,データベース化など,管轄を超えた議論が必要があるだろう。
なお,上記期間以外にも,森林域を対象に林野庁や都道府県で撮影された空中写真も存在しており,これは購入するしか方法がない。一元的にデジタル化する動きは,今のところなさそうである。
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衛星写真が裁判の証拠に
- 2007年9月27日 17:24
- リモートセンシング
全国で初(?)の裁判で衛星写真が証拠として採用され,判決に左右した模様。
楢葉町行政訴訟:許可範囲越えて町有地使用、NASA写真で違法確認--判決 /福島 (毎日新聞)
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/fukushima/news/20070927ddlk07040432000c.html
楢葉町の建設会社が、許可範囲を越えて町有地を使用していたかを巡る行政訴訟の判決が25日、福島地裁であり、米航空宇宙局(NASA)の衛星写真が有力な証拠となり、土地の違法使用が一部認められた。「市民オンブズマン楢葉」の松本三郎代表(62)が町を相手取り提訴していた。町発注の下水道工事を請け負った町内の建設会社2社が03年9月~04年3月、町が許可した範囲を越え、同町北田の町有地を資材置き場などに使ったのに、町が相当の使用料を徴収しないのはおかしいとして、違法確認を求めた。
原告側は、03年12月25日撮影のNASAの衛星写真を証拠として提出。許可地をはみ出して建設機材が置かれている様子が写っていたため、地裁の森高重久裁判長は判決で、原告側の主張を一部認め、違法な土地使用と判断した。
原告側によると、通常の訴訟では国土地理院の航空写真を使うことが多いが、今回の現場を撮影したものがなく、「北朝鮮情勢が緊迫しているので、NASAならきっと撮っているだろう」と問い合わせたところ、写真の存在が判明。経費を含め約12万5000円で写真を購入したという。
2003年12月ころの撮影というのは,何のセンサーを使っているのだろうか。Landsat7?ASTER?ちなみに,ERSDACにアクセスして,樽葉町付近で2003年12月25日のASTERを検索してみたが,該当データは無かった。
航空写真の代替手段として衛星写真も使えるかも,と思いついただけでもうれしく思う。しかし,証拠は地上で自分たちで撮影しなかったのだろうか?
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次世代高分解能衛星の打ち上げ
- 2007年9月17日 18:38
- リモートセンシング
2000年前後に打ちあがられた商用高分解能衛星にSpace Imaging(後にOrbImageに吸収合併されてGeoEye)の「IKONOS」とDigitalGlobeの「QuickBird」があるが,これらの後継機が今後打ち上げ予定である。特に,DigitalGlobeは18日に「WorldView-I」を打ち上げ予定である。WorldView-Iの特設サイトが開設されている。
このWorldView-Iの打ち上げ背景としては,以下に紹介されている。
WorldView-I (eoPortal)
http://directory.eoportal.org/pres_WorldView1.html
In Oct. 2003, DigitalGlobe was awarded a sizeable contract by NGA (National Geospatial-Intelligence Agency) of Washington DC, formerly NIMA (National Imaging and Mapping Agency), to provide high-resolution imagery from the next-generation commercial imaging satellites. The NGA requirements call for imagery with a spatial resolution of 0.5 m panchromatic and 2 m MS (Multispectral) data. The contract award was made within NGA's NextView program, designed to give the US commercial imaging satellite operators the financing to build their satellites for high-resolution imaging.
NGAが,衛星を使用するために商用高解像度衛星の打ち上げに金銭的なサポートをするプログラムを立ち上げて,DigitalGlobeが落札したのである。落札できなかったSpace Imagingは,結果的にOrb Imageに吸収されてしまった(これは未確認情報)。
DigitalGlobeはGoogle Earthに画像を提供しているが,これに置き換わる可能性があるかというと,それはちょっと難しい。なぜなら,WorldView-Iはパンクロマティック画像(白黒)なのだ。特設サイトにもセンサーのスペックにそれが明記されている。カラーでないので,地図の背景画像として,この画像を利用する機会はなさそうだ。NGAがメインユーザなので仕方ない。
ただ,WorldView-IIが2008年後半に打ち上げ予定となっており,こちらはマルチスペクトルのようだ。
WorldView2 (Ball Aerospace)
http://www.ballaerospace.com/page.jsp?page=82
Ball Aerospace has been a key partner in meeting the increased demand for Earth imaging collection, and with WorldView-2's ability to provide 8-band multispectral pictures at resolutions as sharp as 1.8 meters and panchromatic at half-meter, the aerospace company will further enhance its contributions to the geospatial information market.
2m以下の空間解像度で,8つの波長帯を観測するマルチスペクトル画像ということなので,こちらは研究的にも商用的にも注目を集めそうである。一方,GeoEyeについては,2007年中にはGeoEye-1が打ち上げ予定となっている。
GeoEye-1 (GeoEye)
http://www.geoeye.com/products/imagery/geoeye1/default.htm
センサスペックとしては,空間解像度はパンクロマティックが0.41mで,マルチスペクトルが1.64mとのこと。ただ,マルチスペクトルは8チャンネルはなく4チャンネルで,従来の波長帯のままである。
次世代の商用高分解能衛星は,DigitalGlobeが先に打ち上げるものの白黒で,GeoEyeはマルチスペクトルで先手を打つという形となる。さて,このライバル2社は今後どうなるものか。
50センチ解像度が当たり前となるのが必至なわけだが,日本の衛星の状況はどうだろうか。
「「かぐや」順調に飛行中」(松浦晋也のL/D)
http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2007/09/post_711d.html
1998年から始まった情報収集衛星計画はこれまでに累積で5050億円を消費し、今もコンスタントに年間500億円あまりを使い続けている。毎年「かぐや」1機並の予算を着実に消費しているわけだ。 なおかつ最初の光学衛星は公称解像度を達成できず、しかも何に使っているかは機密の壁の向こうである。JAXAが次の中期計画の目玉に使用としてる防災衛星構想は、現状では、性能を達成できなかった情報収集衛星ほぼそのままの衛星を4機体制で打ち上げるという構想になっている。
もしかしたら,情報収集衛星の空間解像度は1mさえも達してない可能性がある。防災にだけに特化するのであれば,他の商用高分解能衛星画像との競争は気にする必要はないだろうが,一般ユーザにも販売されることを考えると,解像度50センチ時代には,残念ながら上記2社の製品にはかなわないだろう(既に現世代のQuickBirdやIKONOに大しても解像度的にはかなわないのではないか)。相当安く販売されれば話は別なのだが。
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詳細な全球地形データが登場か
- 2007年8月22日 14:39
- リモートセンシング
今回はリモートセンシングに関するマニアックな話です。
地球の凹凸全部見せます ネット公開 経産省とNASA (asahi.com)
http://www.asahi.com/science/update/0809/TKY200708090410.html
経済産業省と米航空宇宙局(NASA)は08年12月、人工衛星から撮影した全地球の3次元地形データを無償で公開する。測量ができない地域の詳細な地形図作りや、火山や土石流など自然災害の被害予測にも使える。全地球的なデータを公開するのは世界初。10日、日本列島だけの試用版をインターネットで公開する。公開するのは、全地球の30メートル四方ごとの標高データ。NASAの人工衛星テラに搭載され、経産省が開発した地球観測センサー「ASTER」が赤外線で撮影した。
地球上のどの地点のどの方向からも鳥瞰図(ちょうかんず)を作ることができる。フリーソフトを使ってデータを加工し、鳥の目や飛行機からみたような動画も作れるから、パソコン上で地球上のどこでも遊覧飛行ができる。
地形の傾斜など細かいデータがわかるため、溶岩や土石流などが流れる範囲や時間などが正確にわかり、ハザードマップの作製に使える。軍事用にはさらに細かいデータが必要で、利用には適さないという。
これまで、スペースシャトルが撮影したデータが公開され、検索サイトグーグルなどで見ることができる。だが、北緯60度から南緯56度の範囲でデータが欠落している部分もあった。今回は、欠落はなく9倍細かい。
経産省宇宙産業室は「世界中のだれもが無料で利用することで、日本の宇宙産業技術のすぐれた部分を世界中に広く知ってもらいたい」としている。今年11月に、南アフリカのケープタウンで開かれる、地球観測サミットで計画を発表することにしている。
試用版の公開は、ASTER全球3次元地形データのウェブサイトで。
その,ウェブサイトはこちら。
G-DEM Project (ERSDAC)
http://202.32.29.90/J/index.html
ASTERは経済産業省の衛星センサーで,NASAが打ち上げたTerraという衛星プラットフォームに搭載されている。1999年に打ち上げられ,2000年の観測開始以来,7年近く観測を続けている。このASTERが撮りためたデータを使って,地形データ(Digital Elevetion Model; DEM)を作成し,公開するということである。
全世界に近い範囲(Near-Global)で,均質な地形データは,現在のところ2種類公開されている。それが,G-DEMのサイトにまとめられている。
他のGlobal DEMとの比較(ページ下部の表)
http://202.32.29.90/J/2.html
GTOPO30は,いろいろな機関が過去に作成したデータを張り合わせたものであり,1000m(30-arc)の解像度である。ただし,データソースが複数であるため,精度が一様ではない。また,場所によってはタイル状のエラーが見受けられる。(最近,このGTOPO30はアップデートされ,下記に紹介するSRTMもデータソースとして使うようになった。)
SRTMはリモートセンシングによって取得されたものである。スペースシャトル「エンデバー」(確か毛利氏が乗っていたはず)が2000年2月に取得したデータである。
そして,今回新たに登場予定のASTERが作成したG-DEMについても,リモートセンシング技術を基に取得されたデータである。ただし,SRTMとG-DEMは同じリモートセンシング技術であっても,取得方法としては大きく異なっている。
大きな違いの1つは,使用する電磁波の種類とセンシングの方法の違いである。
SRTMは,電磁波の種類の中でも波長が長いマイクロ波を使った技術である。マイクロ波は雲による影響を受けないため,全天候型である。また,マイクロ波をセンサから自ら発してセンシングし,受信するため,昼夜関係なく取得できる。そのため,スペースシャトルのミッション程度の短期間でデータを取得することが可能だ。
一方,G-DEMは立体(ステレオ)視と同じ原理で地形データは取得される。この場合,波長帯は可視光や近赤外を使っており,太陽光が地面を反射してセンサに戻ってくる光を受信する。そのため,雲の影響を受けてしまう。もちろん夜は暗いため,撮影しても使うことができない。従って,G-DEMは長期間にわたって撮影した昼のデータを用い,さらに雲の無い場所を取り除いてはじめて完成する。
2つ目の違いは,撮影範囲である。
SRTMの場合,プラットフォームであるスペースシャトルの観測範囲に制限あるため,極付近は取得できていない。一方,G-DEMのASTERを搭載したTerraは,極軌道衛星であることから,極に近い部分が撮影可能である。SRTMでカバーできない範囲を整備可能というのは,G-DEMの強みといえる。
さて,G-DEMのサイトで,メリットとして挙げていた空間解像度については,そんなにメリットとは言えない。SRTMは空間解像度が90mとしているが,アメリカ国内では30mで公開されている。実は,SRTMは30mの空間解像度も可能なのだ。つまり,空間解像度の値としては,G-DEMとSRTMはそれほど差がない。
標高値の精度については,G-DEMのサイトではSRTMは10m,G-DEMは7mとしており,G-DEMの方が上であるとしている。最近の報告ではSRTMでは10m以下の精度であることが報告されており,G-DEMはSRTMと比較して,精度的にはそれほど違いはないだろう。(ただし,空間解像度の違いによって値が変わるので,厳密な比較は難しい。また,SRTMは実測された事後的な精度検証結果であることから,G-DEMのデータが実際に登場してから同じ方法で比較した上で論ずるべきであろう)。
SRTMの欠落域の問題については,G-DEMに分がありそうだ。SRTMの観測(というより合成開口レーダの観測)は,真下の観測ではなく,センサを横に向かせて観測している(SRTMの場合は進行方向の左側)。そのため,地形が急峻な場所では,遮蔽された向こう側が見えない,という場合があり得る。一方,G-DEMを作成するASTERの場合は,真下から見下ろしたデータと斜めのデータを用いるので,地形が急峻で遮蔽されてしまう可能性は少ない。
というわけで,G-DEMの最大のメリットは高緯度も取得できること,データの欠落が少ない,の2つである。反対に気になる点は,使用するデータの量や処理が膨大である点が挙げられる。
データの量や処理が膨大であることについては,大きな入れ物が用意されている。
産総研 Geo Grid
http://www.geogrid.org/
さて,話は変わるが,リモートセンシングで地形を観測すると言っているが,陸地の多くは樹木などの植生に覆われており,市街地では建築物に覆われているため,実際には地面が見えていない場合が多い。その場合,リモートセンシングで本当の地形(つまり地盤の標高値)を取得できるのか,という疑問が出てくるだろう。そして,答えは「No」である。現実には,地面にさらに上物である地物が含まれた値なのである。ただし,ほとんどの場所の地物高は10m~30m程度であるため,誤差に含まれてしまうことが多く,無視されているのである。研究レベルでは,こういうデータから樹木の高さを計測することが試みられている。30m程度の解像度で鉛直精度10m以下となると,地物高が無視できなくなる可能性がある。
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ALOSによる森林伐採監視
- 2007年5月24日 23:20
- リモートセンシング
アマゾンの森守れ、「だいち」衛星画像で違法伐採監視へ(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070521i514.htm?from=main5
ブラジル・アマゾンの森林破壊を食い止めるため、ブラジル連邦警察が日本の陸域観測技術衛星「だいち」の衛星画像を利用して違法伐採などの環境犯罪を取り締まる計画を進めている。「だいち」の画像はこれまで災害の被災状況の把握などに利用されてきたが、環境犯罪の監視に用いられるのは初めてだ。
ブラジル連邦警察は、地上からは把握が困難なこうした環境犯罪の監視のため、これまで中国と共同で打ち上げた地球資源衛星からの画像を活用し、年間約600件に上る犯罪を摘発して
きた。しかし、アマゾン上空は雨期を中心に半年間にわたって厚い雲に覆われるため、監視の大きな妨げとなり、犯罪に取り締まりが追いつかないのが実情だった。
そこで連邦警察が注目したのが、電波を利用し天候や昼夜を問わず地表の状態を観測できる「だいち」が持つ最先端技術だった。早ければ7月にも宇宙航空研究開発機構(JAXA)からの画像提供が始まり、連邦警察によると、来年以降、監視システムとしての本格的な運用を開始する見通しという。
最先端技術は言い過ぎかと思いますが,SAR(合成開口レーダ)を使って森林伐採を監視するシステムを実運用するようです。森林伐採であれば,形状の変化が分かりやすいので,SARで比較的を検出しやすいのではないでしょうか。全天候型というメリットを生かし,伐採から時間が経過していない段階で検出できるのであれば,検挙率も上がりそうですね。
アマゾンは広いので,人間の目による判読だけで検出するのは大変でしょう。画像の量は半端な量ではありません。自動的に検出されるようなシステムは導入されるのでしょうか。また,監視システムの運用方法が気になるところです。
アマゾンでの合成開口レーダの画像の例がJAXAにありました。参考までにどうぞ。
11年間のアマゾン森林伐採(ロンドニア地方)
http://www.eorc.jaxa.jp/ALOS/img_up/jpal_forest_amz_rondonia.htm
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ALOSの災害緊急観測
- 2007年4月 9日 18:14
- リモートセンシング
地震災害2つについて,ALOSによる緊急観測の画像が公開されています。
平成19年(2007年)能登半島地震に関する「だいち」による緊急観測の結果について
http://www.jaxa.jp/press/2007/03/20070330_daichi_j.html
陸域観測技術衛星「だいち」 データ中継衛星通信部機器の冗長系への切り替え及びソロモン諸島地震に関する「だいち」による緊急観測の結果について
http://www.jaxa.jp/press/2007/04/20070409_daichi_j.html
能登半島地震の方は,パンシャープン画像です。10mのマルチスペクトル画像を2.5m解像度の白黒(パンクロマティック)画像を組み合わせて,擬似的に2.5m解像度にした画像です。画像を見ると,土砂災害による崩落箇所がなんとなく分かります。
一方,ソロモン諸島地震の方は,マルチスペクトル画像のみが公開されています。(白黒画像は,直下でしか撮影できないことから,ソロモン諸島の地震は直下からかなり外れた所から撮影したようで,マルチスペクトルしか撮影されていない可能性が高いです。これは,マイミクのカソトワさんに教えていただきました。感謝。)画像を見ると...,被害箇所かどうか良く分かりません。10m解像度のマルチスペクトルだと,やはり厳しいのでしょうか。
次に,ALOSのトラブルについて。
JAXA:陸域観測技術衛星「だいち」でトラブル(毎日新聞)
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9日、地震の被災状況などを撮影する陸域観測技術衛星「だいち」で観測データの送信が中断するトラブルがあったと発表した。5日にデータ中継衛星経由で観測データを地上に送ろうとしたが送信できず、8日、故障したとみられるだいちの送信機器の一部を予備のものに切り替えたところ復旧した。
ソロモン諸島の撮影のプレスリリースのタイトルにも含まれている件です。予備に切り替えて復旧したとうことは,本線は×ということなんでしょうか。また,本線と比べて,何らかの質が落ちるという可能性はあるのでしょうか...。
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Googleが地図を改竄?米上院科学技術委員会が調査開始
- 2007年4月 2日 22:52
- リモートセンシング
Googleが地図を改ざん、米上院科学技術委員会が正式調査へ(Technobahn)
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200704021557
Googleが2005年8月に米南部を襲ったハリケーン「カトリーナ」で壊滅的な被害を被ったニューオリンズなどの地図情報をハリケーンで被害を被る前の状態に差し替えていたことが判明。事態を重く見た米上院科学技術委員会は3月30日、Googleのエリック・シュミットCEOに対して、質問状を送り地図情報を差し替えた理由を質す事態になった。
まず,タイトルが改ざんという表現ですが,衛星画像は,客観的な過去の事実を示しているのに,「改ざん」という表現は違和感があります。改ざんとう言葉の使い方の問題もありますが,一番問題なのは,「地図や航空写真,衛星画像をGoogle MapsやEarthに頼りすぎている」ことだと思います。
Katrinaによる被災後のNew Orleansの衛星画像は,災害復興上,公益性が高く,非常に重要なデータなわけです。なので,一企業の所有している地図データや,インターネットによる地図表示システムのみに頼るべきではないでしょう。アメリカであれば,FEMAのような国の責任ある機関が,衛星画像を収集し,公開するシステムを構築するべきです。
また,他にも別件でGoogle EarthとMapsが批判されてます。
マレーシアのナジブ国防相、独断による地図情報改ざんでGoogleに苦言(Technobahn)
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200704011649
マレーシアのナジブ国防相は28日、マレーシア国内の軍事施設の衛星写真画像が著しく解像度の低いものに置き換えられていた件に付いて触れて「マレーシア政府として Googleに対してそのような行為を行うことを求めたことはない」とした上で「地図情報は商用目的に世界中で公開されているものであって、軍事施設の箇所だけ隠蔽することは間接的に、そこに重要施設があるということを教えてしまうものだ」と述べて、不用意に地図情報を改ざんしたGoogleの姿勢に対して批判を加えた。
Google EarthやMapsが,影響力のあるアプリケーションであることは確かですが,そこまで注文をつけるのはどうかな,と思いますね。
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衛星画像で火山監視
- 2007年4月 2日 17:07
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衛星画像で火山監視、噴火予測も可能...東大が開発(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20070402it07.htm
国内44の火山を含む東アジアの147火山について、マグマの上昇による地表温度の変化などを常時監視し、火口付近の温度上昇や噴煙の様子などについての分析結果をホームページ上で公開している。
なぜこのタイミングで,こういう報道がされたのか,良く分かりません。一応,ウェブサイトは以下に示しました。
衛星データによる東アジア活火山の準リアルタイムモニタリング(東京大学地震研究所)
http://vrsserv.eri.u-tokyo.ac.jp/REALVOLC/indexJ.html
私の所属する研究室も,MODISとMTSAT(ひまわり6号)の処理の関係で絡んでいます(私は関わっていませんが)。インターフェイスはいまいちだと思いますが,準リアルタイムである点がおもしろいですね。
監視というわけではありませんが,産総研がASTERという衛星画像を使って火山を撮影した画像のDBを作っています。
火山衛星画像データベース(産総研地質情報研究部門)
http://www.gsj.jp/database/vsidb/image/
これもインターフェイスが悪いですね。なんとかならないんでしょうか...。
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衛星写真測量による地震後の地形変動解析
- 2007年2月23日 21:36
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地震の地形変動解析、衛星画像使う新手法 名大など開発 (朝日新聞)
http://www.asahi.com/science/news/NGY200702220007.html
地震直後の衛星画像を使って、地震による地形変動の大きさを解析する新しい手法を名古屋大学などの研究グループが開発した。この手法で04年12月のスマトラ沖地震の震源域の北端にあたるアンダマン諸島のリーフ島で地震直後に島が約2.15メートル隆起したことがわかった。地震直後の地殻変動を調べ、地震の特徴を知るのに有効な手段になるという。衛星画像を使った標高は、同じ場所を違った角度から2枚撮影して立体視すれば計測できるが、地震直後に必要な場所を撮影できるとは限らない。そこで、名大大学院環境学研究科の院生、石黒聡士さんらは、観測精度も違う異種の衛星が撮影した複数の写真を使って標高を計測するプログラムを作った。
地形変動を把握するということは,地震発生前にも地形データを作成しておく必要があります。そして,地震発生後にIKONOSとQuickBirdのステレオペアで立体視したのでしょう。高解像度衛星画像には衛星自体の位置やセンサ情報が提供されるので,衛星写真測量を使って地表面の3次元座標を得ることが可能です。画像上で正確な3次元地理座標が1点くらいあれば十分な精度を得られるはずです。なので,新聞報道のように,新手法とまでいうのはちょっと言いすぎかなという気もします。ちなみに,違うセンサで3次元モデルを作成することは,商用ソフトウェアでも可能です。
災害直後というのは,たくさん衛星画像が撮影され,低コストで提供されるはずです。ということは,入手が容易となるので,こういう高解像度衛星画像を集めて,今回のような使い方をするのは案外容易かもしれません。是非,このプログラムを公開して一般(といっても専門家でしょうけど)に使えるようにしてほしいものです。こういうソフトウェエアは商用だと何百万することもありますので。
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MODIS Aquaが日本を覆う「もや」を観測
- 2007年2月16日 21:38
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中国から「もや」、日本列島覆う...NASAが撮影
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20070216i406.htm
中国から流れてきたとみられる薄茶色の濃いもやが日本列島を広く覆っている様子を米航空宇宙局(NASA)の地球観測衛星「アクア」が撮影した。画像は米東部時間今月6日に撮影された。通常の雲とは明らかに状態が違っている。春先に見られる黄砂にも似ているが、日本の気象庁ではこの時期の黄砂を確認していない。NASAは中国で進行する大気汚染との関連性を指摘している。
ソース元のウェブサイトですが,
Eearth Observatory Newsroom: New Images - Haze over Korea
に紹介されています。画像は高解像度で提供されているので,DLしてじっくり観察することもできます。
衛星画像を観察すると,中国大陸は白みがかってますね。また,朝鮮半島南部から山陰沖も白みがかっているようです。一方,黄海や東シナ海にまとまった雲がありますが,これは2月6日の地上天気図(ASAS)によると,

Fogと表示されています。霧です。これは大気汚染によるヘイズではないので,注意が必要です。一応,衛星画像に霧の領域を示しておきました。赤枠で囲んだ領域です。

Eearth Observatory Newsroom: New Images - Haze over Koreaより,一部加工。
日本だって,それなりに大気汚染による粒子が大気中に放出されています。雨が降った後だったり,風が強い晴れた冬の朝などは空気が澄んでます。しかし,都心では白みがかったような空のことが多く,原因はだいたい同じです。
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ALOSにスペースデブリが接近
- 2007年2月 7日 21:16
- リモートセンシング
中国破壊衛星の破片軌道、「だいち」に接近 (朝日新聞)
http://www.asahi.com/international/update/0207/016.html
中国が1月に実施した人工衛星の破壊実験で発生した破片(デブリ)の軌道が、昨年打ち上げられた宇宙航空研究開発機構の地球観測衛星「だいち」の軌道に南極上空で約1.4キロまで接近していることが、九州大の平山寛助手(宇宙工学)の解析でわかった。南極上空に同時期に来ない限り衝突の危険は少ないが、デブリの軌道は刻々と変化しており、宇宙機構も監視を強めている。
デブリを監視していても,避けることはできません。なので,見守るしかないでしょう。これで,もし何かの衛星に衝突すれば,世界的に相当な批判が起きるでしょう。むしろ,こういう自分勝手な実験をさせないためにも,衝突事故が起きた方が良い可能性もあります。ですが,地球観測衛星にはぶつかって欲しくないですね...。
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人工衛星活用による高品質米生産
- 2007年1月28日 21:00
- リモートセンシング
先日,伊勢丹相模大野店の日本酒売り場で日本酒を購入。日本酒の久保田という銘柄が有名な朝日酒造さんの「参拾弐 神童」です。この商品は,A・D・O(全日本デパートメントストアーズ開発機構)との共同開発製品らしいです。この商品,原料の米の管理に衛星画像を活用しています。
↓以下パッケージの内容

米の生産は多くの自然条件に左右され,高品質を維持する事は容易ではありません。このため稲の生育状況の情報把握は,品質維持にとって重要な要素になっています。JA越後さんとうでは衛星リモート・センシング技術を用いて,広域農地を画像情報として観測し,ピンポイントな技術指導によりさらなる高品質米生産を目指しています。

衛星画像では圃場内の土地の生産能力まで色で確認できます。米の食味を左右するたんぱく含有率が低いことが望ましく,マップ上では青色が強く表示されます。「神童」では白枠で囲った田圃の米を使用しています。
パッケージの内容終わり↑
この図はIKONOSのNDVI(正規化植生指数)のようですね。蛋白質と衛星画像の関係については,
北海道立中央農業試験場 安積大治氏 「リモートセンシング技術を利用した高品質農作物生産」 平成17年度衛星リモートセンシング推進委員会農林業ワークショップ予稿集資料
http://www.restec.or.jp/eeoc/wsshiryou/agf17_wspdf/04.pdf
にて詳しく説明があります。NDVIと蛋白質には相関があるようです。
高解像度衛星画像はデータ取得に多大なコストがかかります。ですが,新潟のような米どころで,ブランド米になっているようなところでは,衛星画像による管理によって味が保障されているのであれば,十分にもとがとれるのかもしれません。ただし,適切な時期に撮影できるのかという問題があります。また,圃場の面積を考えると,マルチスペクトルの解像度が10mのALOSだとちょっと粗い気がしますね。
ただし,撮影日が2004年なので,IKONOSに撮影されている米そのものがお酒になっているとは考えにくいですね。とにかく,衛星画像が実利用されていることを発見し,ちょっとうれしくなりました。お酒の味ですが,非常に芳醇な香りでフルーティーでした。
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ハイパースペクトルセンサ搭載衛星打ち上げ計画
- 2007年1月17日 23:13
- リモートセンシング
Japanese Government Initiates Space-Borne Hyperspectral Payload Program (Spacemart)
http://www.spacemart.com/reports/Japanese_Government_Initiates_Space_Borne_Hyperspectral_Payload_Program_999.html
09年に地球観測衛星 民間5社発表、商用で国内初 (朝日新聞)
http://www.asahi.com/special/space/TKY200408090341.html
今回の衛星には世界初の高性能センサーを搭載。従来は色や形によって観測対象を判別していたのに対し、対象物の材質まで見分けられる。鉱物資源の分布や海中の海藻の生息密度、樹木が根腐れしていないかどうかなどの情報も分かる。塗装で周囲と同色にした物体も識別できるので、安全保障の用途にも利用できるという。
経産省が予算を出す地球観測衛星だそうです。ASTERの後継機のようです。伊藤忠やイメージワン,JSATが出資するワールドスペクトラムという会社が地球観測衛星ビジネスを展開する計画であり,それにお金を出すと言う形なのでしょう。
着目したい点は,高解像度衛星画像と,ハイパースペクトルセンサから得られる衛星画像を組み合わせるということ。朝日新聞は衛星は2基と書いてますが,Spacemartでは明示的に2基とは書いて無いような気がします。どんな衛星にするのかについては,ワールドスペクトラムの関係者が次のように述べています。
地球観測特別部会(第6回)議事録・配付資料
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/uchuu/gijiroku/h17/chikyu06.htm
ハイパースペクトラルセンサの分解能が10メートルとあまり高くないため、分解能10メートルを擬似的により高い分解能にするために、パンクロマティックセンサと掛け合わせ、パンシャープンという形で擬似的に2.5メートル、5メートルの情報をつくり出す。
2つのセンサを組み合わせて,擬似的に高空間解像度マルチスペクトル画像を作成する計画があるようです(地球観測特別部会ではパンクロ(白黒)と言ってますが,最新情報のSpacemartではマルチスペクトルと記載しています)。
日本初の商用衛星という点,かつハイパースペクトルセンサを搭載するということで,ハードルが2つあると考えられます。ALOSは官が打ち上げて衛星センサですが,一般に安く販売していることを考えると,高解像度という点では,プロダクトが競合しないか心配です(まあ,ALOS運用終了後に登場でしょうけど)。また,ハイパースペクトルはデータ量が非常に多くなると言う点で,扱いにくいと考えられます。どこまでユーザを開拓できるのかがポイントとなるでしょう。
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情報収集衛星(IGS)をGoogle Earthに
- 2006年12月 9日 00:24
- リモートセンシング
たぶん,有効活用されているはずの日本の情報収集衛星。秘密のベールに包まれておりますが,こちらのサイトにて衛星の3次元モデルが公開されています。
SpaceServer & p-island.com 「情報収集衛星 / IGS 」
http://www.p-island.com/psc/cg/igs.html
このサイトにはDXF形式のファイルがありますので,Google Sketch upでインポートすることができます。つまり,Google Earthに表示が可能なのです。意外と簡単にできました。ですので,Google 3Dギャラリーに公開することにしました。この公開に関して,著作者であるSpaceserver様とp-island様には許可を頂いています。
Information Gathering Satellite (IGS-O1)
http://sketchup.google.com/3dwarehouse/details?mid=416c779fb1862705c4dc7de5957285ea
この3次元モデルはテクスチャがありません。また,宇宙軌道上では衛星を探すのが大変だと思われるので(ただ,宇宙に乗せると,うまく表示できないらしい),市ヶ谷の防衛庁裏にある,内閣衛星情報センターの真上においておきました。
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Google EarthにALOSが
- 2006年11月26日 00:24
- リモートセンシング
残念ながらALOSの衛星画像がGoogle Earthに公開されているわけではありません。ですが,ALOS自身はGoogle Earthに表示できます。
Advanced Land Observing Satellite "Daichi" (ALOS) 作成者SeaGate
これは,フリーでGoogleから公開されているSketch Upで作れるようです。Google 3Dギャラリーには,いろいろな3次元モデルが公開されているようです。
ついでに,ロケットも。
H-IIA Launch Vehicle 作成者 SeaGate
作成者の方のブログでは,これらの作品を含め,3Dモデルがたくさん紹介されています。人工衛星の軌道上には置けず,ALOSは大阪城の真上に置かれたようです。
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MSのLive searchの航空写真とGoogle Maps航空写真の比較
- 2006年11月 8日 20:12
- リモートセンシング
きのうに引き続き,MSのLive searchの地図の話題です。今回は航空写真に注目してみました。まずは2つの航空写真を比較してみましょう。場所は新宿副都心です。
・MSのLive searchの航空写真地図
・Google Mapsの航空写真地図
3つのビルがあります。東から,「新宿住友ビル」,「新宿三井ビル」,「新宿センタービル」が並んでいます。この3つのビルを,それぞれの航空写真で比較してみてください。どんな所に違いがあるでしょうか。
それは,建物の壁面が見えているかどうかです。Google Mapsのほうは壁面が見えています。しかし,Live searchの方は見えていません。実は,Live searchの写真はトゥルーオルソといって,地形のみならず建物などの地物も,厳密に正射投影(どの地点においても,真上から見ているように平面に投影している状態)しているのです。トゥルーオルソを作るのは,非常に大変で労力が必要です。
さて,どこの会社がこのトゥルーオルソ写真を作ったのかというと,地図画面の右下には,航空写真の著作権が表示されています。Live searchではPascoと書いてあります(最大ズームではMicrosoftしか表示されませんが,一段階縮小すると,Pascoも表示されます)。というわけで,パスコが撮影したようです(都心以外はわかりません)。もちろん,パン屋ではありません。航空測量の最大手です。
パスコでは,マルチラインセンサシステムという新しい航空写真の技術を採用しています。従来の正方形のワンショットの航空写真をたくさん撮影するのではなく,スキャンしていく感じでデータを取得しています。このような技術を使って,精度の高いトゥルーオルソを作成している可能性が高そうです。もちろん,これを完全自動で作成するのは難しいと考えられるので,それなりの労力をかけている部分はあるだろうと思います。
Google Mapsの空中写真は,従来の撮影方法と同じ物なのではないかと推測されます。ただ,都心部の航空写真は周辺減光が無いことなどから,フィルムを使ったアナログの写真ではなく,最初からデジタルカメラを使用しているのではないかと推測されます。ちなみに,Google Mapsは都心部はデジタルアーステクノロジー社の航空写真のようです。
なんかパスコの宣伝になった気がしますね。
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ALOS販売開始
- 2006年10月24日 00:14
- リモートセンシング
ALOSの画像がとうとう24日から販売開始ですね。でも,どのくらいアーカイブされているのか微妙なところでしょう。画像の検索や観測計画などは以下のサイトに掲載されるので,ユーザ登録してみると良いでしょう。
AUIG (ALOS User Interface Gateway)
https://auig.eoc.jaxa.jp/auigs/jp/top/jsp/TOP_Main.jsp
販売はRESTECがやります。詳細は以下のURLのサイトを参照のこと。
やはり注目度は高いらしく,朝日新聞には販売に関して記事になっています。
地球観測衛星「だいち」の衛星画像、格安で販売(朝日新聞)
http://www.asahi.com/national/update/1022/TKY200610220191.html
海外のライバル社より大幅に安く提供、途上国などの地図作りや国土開発、災害対策に役立ててもらえ、国際貢献にもつながるという。販売する財団法人リモート・センシング技術センターによると、衛星画像は白黒、35キロ四方で1枚2万5000円。解像度は2.5メートルで、2万5000分の1の地図作りに最適だ。現在、商業用で最も安いとされるフランスの衛星スポット5は、同面積、同解像度で約60万円という。
RESTECのサイトを見ると思うのですが,なんか力は入れているのは良く分かるんですが,もっと初心者とか一般向けに気の利いたサイトを作れないんですかね。その辺がごっちゃになっている気がして,一般ユーザは非常にとっつきにくいと思います。
例えば,用途に応じてどういうプロダクトを購入すれば良いか,など具体的に提示すればよいのではないでしょうか。できることは限られているわけなので,使用目的別に応じて値段とか細かく決めると,一般ユーザは喜ぶような気がします。
2万5000円って,Ceosフォーマットですか・・・。Geotiffだと3万円なのか・・・。
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Google Earth日本の画像が高解像度化
- 2006年7月20日 11:28
- リモートセンシング
「Google Earth」で日本の衛星画像更新、一部で25cm/ピクセルの高解像度
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/07/19/12704.html
日本時間の15日付で、北海道、宮城、茨城、群馬、埼玉、東京、山梨、愛知、岐阜、京都、大阪、和歌山、兵庫、岡山、広島、徳島、福岡、長崎、佐賀、熊本の衛星画像が更新された。このうちの一部の地域で、1ピクセル当たり25cmという高解像度の画像が使われている。
早速起動してみてみました。引いた視点でみると,タイルっぽく見えるのは空中写真ですね。衛星画像は色調が一様ですが,空中写真は周辺減光が確認できるので,違いが良く分かります。
東京都心も空中写真に切り替わっています。六本木ヒルズが完成してますね。表参道ヒルズは建築中。撮影時期は2004年か2005年の春先かと推測されます。
高解像度の写真は衛星画像にこだわらないようですね。それならパスコの行くとこガイドの画像全部買えば,日本全域は25センチ解像度になるかも。
やっぱり,撮影時期が知りたい・・・。
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過去の火災検知結果も表示可能に
- 2006年7月14日 22:13
- リモートセンシング
以前から,何度か紹介しているGoogle Maps/Earthにオーバーレイさせている衛星画像で火災検知した結果についてです。東京大学生産技術研究所では2001年5月ころから現在まで衛星画像を受信し続けています。今回,過去にさかのぼって火災検知結果を出してもらいました(by 竹内氏)ので,それをGoogle Maps/Earthにオーバレイできるようにしました。
Tagchan Products List
http://webmodis.iis.u-tokyo.ac.jp/~tagchan/
年ごとに一覧を作成しました。そして,新たに加工してGoogle Mapsでオーバーレイできるようにしたデータがあります。それは,Big fire areaと呼ばれる,集中して火災が発生している箇所の表示です。必ず四角形で表現するようにしています。方法としては,1度くらいの粗いメッシュを作成し,各メッシュの火災検知点数が閾値をこえると,そこは大規模火災が発生した可能性の高いメッシュとして抽出されます。そして,隣接しているメッシュをグループ化し,グループ化されたメッシュの南北東西の座標を基に四角形で表現できるようにしたのです。これによって,例えば,GeoRSSに載せやすいですと思いますし,この領域を切り出して本当に火災かどうか,火災が発生していたら植生の回復状況はどうか,などのスクリーニングやモニタリングが容易になると考えられます。
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火災検知結果のRSS配信
- 2006年6月 8日 23:29
- リモートセンシング
先月から火災検知結果をGoogle Mapsなどにオーバーレイしてきましたが,今度はRSS配信にチャレンジしました。
http://webmodis.iis.u-tokyo.ac.jp/~tagchan/FIREGMAP/index_list.php
タイトルの右にRSSのアイコンがあります。このRSSはPHPをベースにしています。日付とか検知点数などは別のテキストファイルに保存しておき,PHPでファイルをオープンにして読み込むようになっています。この方法については,朝顔日記さんで紹介されていたスクリプトを参考にさせていただきました。
最近では,地理情報と関連付けすることが可能なGeoRSSというのもあるみたですので,これにも対応してたいと考えています。ただ,ポイントだとあまりにも多すぎるので,たくさん検知された箇所をラインかポリゴによって,エリアとして表現することを検討しています。あと,県単位くらいの地名も入れられたらなあ。。。
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デジタル北海道
- 2006年6月 7日 20:51
- リモートセンシング
衛星画像データベース化 道内大学研究者、NPO10月設立 (北海道新聞)
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060607&j=0047&k=200606074451
人工衛星が観測した各種画像データを解析し、農作物の収量推定や災害時の被害予想などへの活用に向けたシステムづくりを目指し、道内の大学研究者が特定非営利活動法人(NPO法人)「デジタル北海道研究会」の十月設立を計画している。七月に準備会を立ち上げ、本年度は各官庁などにまたがる画像をデータベース化。三年後をめどにデータセンターを設立し、目的に応じたデータに加工して企業や自治体などに提供する。
北海道では,北海道大学や北海道環境科学研究センターがGISやリモートセンシング関係のことを扱っているようですが,とうとうデジタル北海道構想までたどり着いたようです。
「RS/GIS 北海道構想の提案-"デジタル北海道"基盤システムの構築-」
(衛星リモートセンシング・セミナー in 北海道)
http://www.hokkaido-ies.go.jp/topics/RS_seminar_2005/19_proposal%EF%BC%88p50_52%EF%BC%89.pdf
北海道は面積が広く,農地や森林も広大です。また,オホーツク海の流氷とか,自然条件も多様。それでも地域的なまとまりがあるので,衛星画像は活躍しそうですね。うまくやれば,デジタル北海道は実現可能な気がします。
デジタルアジアやアースとか,大きい構想を言うだけ言って実践が伴ってない状態ですので,とことんがんばって欲しいものです。
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火災検知結果のkml自動生成
- 2006年5月25日 20:23
- リモートセンシング
やっと諸問題が解決し,kmlを自動生成することができるようになりました。awkとperlを使っております。これでperlがなんとなくわかった気がする・・・。
Active Fire Map KML List
http://webmodis.iis.u-tokyo.ac.jp/~tagchan/FIREGE/
毎日お昼頃までに新しいkmlが生成されるはずです。右クリックでダウンロードし,Google Earthでご覧ください。
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火災検知結果をGoogle Earth(kmlファイル)へ
- 2006年5月21日 01:00
- リモートセンシング
前日のエントリーで,Google Mapsの方にはActive Fireをマッピングしていました(リンク)が,Google Earth版を試作しました。Google Earthで表示するには,kml(kmz)というファイルを,ファイルのパスにひらがなや漢字などの日本の文字が入らないように保存します。そして,ダブルクリックするとGoogle Earthが起動するはずです。
以下にkmlファイルの試作品をおきます。右クリックでファイルを保存してください。
http://webmodis.iis.u-tokyo.ac.jp/~tagchan/FIREGMAP/20060518.kml
凡例を左上に表示させ,シンボルはGoogle Mapsの時と同様です。
このファイルは,火災検知結果のテキストファイルを,AWKという言語を使ってkmlに変換するようなプログラムを書き,実行しています。一応,毎日定時にファイルを作成できます。しかし,AWKには時間を制御する関数がなく,このデータがいつの日付かを,kmlに記述できていないんです。まだ問題がありますが,数週間で解決したいと思います。
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火災検知結果の公開
- 2006年5月19日 23:53
- リモートセンシング
以前紹介した,衛星データによる火災検知結果のGoogle Mapへのマッピングですが,正式にWeb公開されました。
Aqua/Terra MODIS active fire map over Asia
http://webmodis.iis.u-tokyo.ac.jp/FIRE/
日付の右に「View active fire location with Google map」があるので,それをクリックすると飛べます。前回紹介した時と基本的に変わっていません。気づいたことがあったら,教えてください。よろしくお願いします。
さて,次の発展としては,以下のことを考えています。
①ニュースとの関連性
②Google Earthへは対応しないの?
①は検知された結果の検証のために重要です。ニュースで紹介された森林火災は,それなりに規模も大きいはずなので,検知されている可能性大です。なので,Google Newsで,森林火災関係のキーワードで検索をかけてみることにしました。例えば,「Forest fire|fires china」のようにして,fireとfiresはorで同列にして,国名や地域名で検索をかけます。これについてはテストページを用意しました。ただ,キーワードの検索結果のリンクしただけです。ページの下のほうにあります。
②は前回の六地蔵さんのリクエストもあって,一応試作しました。定常的に作成できる段階まできていますが,まだ対応できてない部分もありますが,明日にでも試作品を紹介しましょう。
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Microsoftがリモートセンシング関係企業を買収
- 2006年5月 5日 17:59
- リモートセンシング
Microsoft、Vexcel買収で地図検索強化へ
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0605/05/news008.html
Microsoftは地域情報/地図検索のVirtual Earth事業部にVexcelを組み込み、製品とサービスの強化を図る。
Vexcelはリモートセンシング関係ではそれなりに名前の通った企業です。地図会社とは違って,地図よりも衛星画像とか空中写真などの,写真系が強みを持っている会社です。つまり,Microsoftは衛星写真系(地図ではなく写真の方)に力を入れるために買収したのでしょうか。Vexcelは自前で撮影する技術がある会社だと思うので,取得した衛星写真や空中写真をスムーズにVirtual Earth上で提供できるようになるのではないでしょうか。
リモートセンシング企業の規模なんてたかが知れていますよね。
やはり,巨大IT企業に簡単に飲まれてしまいますか・・・。
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衛星データの公開制限
- 2006年5月 4日 16:56
- リモートセンシング
衛星データの公開制限へ 軍事転用恐れ文科省(共同通信)
http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=soci&NWID=2006050401001636
文部科学省は4日までに、宇宙航空研究開発機構が運用する陸域観測衛星「だいち」について、軍事的な利用や、日本の外交や安全保障への支障が懸念される場合には観測データを非公開とする方針を決めた。 無制限に公開すれば日本の国土が危険にさらされるだけでなく、公開を望まない国との関係を悪化させる恐れがあると判断した。日本の衛星では、2003年に2基同時に打ち上げた情報収集衛星が能力や軌道も含めてデータを非公開としているが、一般の観測衛星では初の公開制限になる。 どのデータを非公開にするかの判断は難しいため、関係省庁を含めた態勢と判断基準となる指針を早急につくり、ことし9月の衛星本格運用までに準備を整える。 だいちは1月打ち上げ。3方向から撮影した地表のデータから、2・5メートル四方ごとに標高を誤差3-5メートルの精度でとらえ、精密な立体地図を作ることができる。(全文掲載)
今さら制限してどうなるんでしょうか。ALOS程度の解像度なら,制限する程ではないと思うんですが。
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衛星データによる火災検知結果をGoogle Mapsにマッピング
- 2006年5月 1日 23:40
- リモートセンシング
私が所属している研究室では,MODISと呼ばれる衛星データを毎日受信しています。このデータから,主として森林火災をターゲットとして,準リアルタイムで発生箇所の抽出を行っています。アメリカのNASAでもこのようなことを行っていて,MODIS Rapid Response Sysetmというサイトで火災地点が公開されています。
そのアジアバージョンを私の研究室で行っているわけなのです。アルゴリズムはNASAをベースにして,多少アジア版にチューニングしてあります(その辺は詳しくは聞いてないです)。研究室では,タイのバンコクにあるアジア工科大学で受信されたデータも使っていて,2日後に火災が発生した地点が明らかになります。
そこで,この自動的に検知された地点をGoogle Mapsにマッピングしてみることにしました。静的な空間情報をマッピングする例はたくさんありますが,動的に更新されていく空間情報をマッピングする例というのは,なかなかないと思っています。テストサイトを以下に示します。
http://web.sfc.keio.ac.jp/~tagchan/gmaptest/index.php?date=20060429
このURLの右側,date=20060429は日付を表していまして,4月29日に受信した衛星データから検知した結果を見ることが可能です。今回,2006年4月のデータは整備しましたので,20060401~20060429で値を変化させると,その入力した日で検出した結果を表示することができます。
日別の火災検知データは日ごとにテキストファイルになっていますので,phpを利用して引数で日付を入力させ,その指定した日付のテキストファイルを読み込むようにしています。
また,この検知結果は信頼度(Confidence)が付加情報として付与されていますので,その信頼度によって,マッピングしたポイントを色分け表示にしてみました。そして,その信頼度や座標を,ポイントをクリックすると吹き出しで表示させるようにしてあります。左下の表は信頼度別に,検知された地点の数を集計しています。
右下のインデックスマップは,以前のエントリで公開したものです。そして,左にはその枠の表示範囲や中心の緯度経度を表示させておいきました。
ただ,IEとの相性が悪いのが現在の問題点です。Firefoxならエラーは発生しません。IEの方は,地図が表示されない場合,エンコードをUTF-8に変更すると見ることができます。
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衛星画像が捉らえた黄砂
- 2006年4月19日 19:19
- リモートセンシング
ここ数日は日本でも黄砂が観測されています。
Uz Logでも紹介されていますが,衛星画像で黄砂がうつっているようです。
http://web.sfc.keio.ac.jp/~usuyu/MT3/archives/2006/04/post_196.html
NASAのEarth Observatoryでも,黄砂の様子が紹介されています。
EO Newsroom: New Image 「Dust over Japan」
http://earthobservatory.nasa.gov/Newsroom/NewImages/images.php3
(更新されると別ニュースが表示される可能性があります)
このサイトの画像をクリックすると,拡大表示されますので,ご覧ください。Uz Logで紹介した画像の方が良く分かる気がしますけどね。そして,中国での被害状況が分かってきました。
黄砂の嵐で2人死亡、呼吸器の異常で病院一杯に
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2006&d=0419&f=national_0419_002.shtml
中国では2006年に入ってから大規模な黄砂が8回、発生している。9日には甘粛省・酒泉市で建設現場に向かっていた作業員が砂嵐に巻き込まれ、2人が死亡するなど中国各地に深刻な影響を与えている。
巻き込まれてどのように亡くなるのか分かりませんが,非常に深刻な事態のようです。病院も呼吸器系の疾患でかかる人であふれているようです。日本でもひとごとのようには考えてはいられなくなりつつあります。量は少なくても,敏感な方や呼吸器系が弱い方は,影響を受ける可能性がありますし。
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ALOS(だいち)の観測画像を見る
- 2006年4月15日 00:34
- リモートセンシング
4月14日に実際に撮影したサンプルプロダクトが公開されました。早速なので,実際に見てみましょう。フリーソフトを使うので簡単です。今回は,一番解像度の高いPRISMを表示させます。
パンクロマチック立体視センサ
http://www.eoc.jaxa.jp/satellite/sendata/prism_j.html
PRISMは、主に可視域を観測波長帯とする光学センサで、地表を2.5mの分解能で観測することができます。
下記サイトにアクセスし,PRISM レベル1B1 直下視(ファイル名:PSM_N_1B1.zip)をダウンロードします。105MBもあるので,ご注意ください。これをDL後,解凍しましょう。
ALOSサンプルプロダクト
http://www.eorc.jaxa.jp/ALOS/doc/jsproduct.htm
次に,読み込むソフトウェアをダウンロードします。Multispecと呼ばれているソフトで,海外のソフトウェアです。日本語で説明しているサイトがあります。そのサイトにアクセスし,OSにあわせてダウンロードしましょう。(Windows版の直リンク)そして解凍し,Proguram Filesフォルダにでも入れて置いてください。
そして,解凍したフォルダ内にある,MultiSpecW32.exeを起動させます。ウィンドウが表示されたら,メニューからFile > Open Imageを選択します。表示させるファイルを選択するのですが,ファイルの種類は「All Files」とし,先ほどダウンロードしたデータで,もっともファイルサイズの大きなファイル(IMG-ALPSMN003062895-O1B2R_UN)を選択します。すると,次に何かウィンドウが出てきますが,気にせず,OKをクリックします。すると画像が表示されるはずです!
画像の拡大縮小ですが,画面上でクリックとドラッグで四角い枠が表示させます。そして,メニューのところに,山のようなアイコンが2つ並んでいるのが分かりますか?その大きい山のほうが拡大で,先ほど指定した枠に向かって拡大します。小さい山は縮小です。
てなわけで簡単に読み込めたでしょうか?
サンプルデータはAVNIR-2とPALSARもあるので,同じ要領で読み込めると思いますよ。
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保険会社がGoogle Earthを使ってる?
- 2006年4月11日 22:10
- リモートセンシング
Insurance Firms Use Google Earth To Deny Coverage
http://cbs5.com/consumer/local_story_100142155.html
火災の延焼防止のために,家から30フィートは緑地などを置いてはいけないという,州の法律があります。それが100フィートに法律が変更になったことをビルさんは知っていました。しかし,今年はたくさん雨が降り,延焼の危険がないと判断し,そのまま放置していました。そしてある日突然,彼は保険(火災保険?)がキャンセルされたという手紙を保険会社からもらったのでした。
ビルさんによると・・・
"I was told that they Googled the houses and if they couldn't see what they ascertained was 100 feet around your house, then they canceled you," said Stouffer. 「家をGoogleで検索して,家から100フィート離れていることが見えなかったから,保険をキャンセルした,と彼らから言われたんだ。」
どういうこと?
Insurance companies use products like Google Earth to look at aerial photographs. But they also have their own special computer programs that tell them how much vegetation there is around a home. 保険会社は空中写真を見るために「Google Earthのような」製品を使っている。しかし,かれらは,どのくらい緑地と家が離れているのかを,測る特別のコンピュータプログラムを所有している。
Google Earthのように空中写真を見ると記事に書いています。2つ目で引用した彼の話によると,Googleを使ったという表現は,保険会社がキャンセルした理由を分かりやすく伝えるための例えだったんですね。
とはいえ,Google Earthのように,俯瞰するという視点に,多くの人が慣れてくると,ビジネスとか色々な場面でGoogle Earthを使って,その土地の様子を観察する可能性が想定されます。しかし,これにはかなり注意が必要ですね。Google Earth上では,その空中写真か高解像度衛星画像がいつ撮影されたのか分かりません。そのとき空き地でも,今は立派なビルが建っている可能性があるわけです。その点を考慮しないと,痛い目にあうでしょう。
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